| さらにORAはホンダEやスマートのコピーのようなクルマを発売して成功を収めている |
さすがにこれはフォルクスワーゲンも看過できないだろう
さて、中国の自動車メーカー、長城汽車のEVブランド「ORA」。
これまでにもポルシェのようなクルマだったり「アレっぽい」EVばかりを発表していますが、なんといってもここ最近の話題はフォルクスワーゲン・ビートルに激似の「パンクキャット(Punk Cat)」。
このパンクキャットは上海モーターショーに出展されて物議を醸し、その後フォルクスワーゲンが抗議を行ったと言われますが、さらにその後「(デザインが)パテント登録された」と報じられており、今回はついに「発売間近」というニュースが流れています。
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なぜこれが新規デザインとして登録可能に?
なお、ORAがパテントを登録したのは欧州連合知的財産権庁(EUIPO)だとされ、つまりはフォルクスワーゲンのお膝元。
初代ビートルの特許有効期間はとうの昔に過ぎ去っているということになりますが、有効期限は申請によって最長25年の延長が可能だとされ、(どのみち初代ビートルは25年延長しても現在まで引き延ばせないため)ニュービートルを例に取ると、ニュービートルのデビューは1997年なので、そこから25年の延長を(フォルクスワーゲンが)行っているとすると2022年までフォルクスワーゲンがその権利を有しているということになり、VWが「ニュービートルと、ORAパンクキャットとの類似性」について指摘する可能性もありそうです。
ただ、1997年デビューということは、その数年前にデザインを登録していると考えるのが妥当であり、1995年に登録しているとすれば「2020年にはデザインの権利を失っている」ことになり、もしかすると長城汽車は”これを見越して”のORAパンクキャット発表(とパテント登録)なのかもしれません。
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ORAは女性向けの「バレエキャット」も発表
そしてORAはこの「ビートルっぽい」クルマを大々的に展開する意向を持っており、女性向けに柔らかく優雅な雰囲気を出した「バレエキャット(Ballet Cat)」も発表。
ボディカラーに柔らかい色調を与え、クロームを多用するなどレトロな雰囲気を持つようですね。
現時点ではパンクキャット、バレエキャットがどういったパワートレーンを持つのか明かされていないものの、おそらくは(長城汽車のほかのラインアップから推測するに)163PS/280Nmを発生するエレクトリックモーター、そして54kWhのバッテリーを組み合わせ、一回の満充電あたりで約400kmの航続距離を実現することになるものと思われます。
ORAは「ホワイトキャット」を発売済み
そしてこのORAは、上述のとおり「ナントカっぽい」クルマをいくつか発表していますが、8月14日にはホンダEっぽい「ホワイトキャット」を発売済み。※スマートの”トリディオンセル”のようなデザインも取り入れられている
ちなみに発表イベントはファッションショー仕立てとなっており、女性を強く意識していて、実際にORAは「新しい時代の女性は、タフで勇敢な生き方をしています。彼女たちはあえて現状を打破し、自らの幸せを追求する勇気を持ち、人生の女王となるのです。" ORAは女性を最も愛するカーブランドでもあります」とコメント。
このホワイトキャットは、全長3495ミリ、全幅1660ミリ、全高1560ミリとされ、「中国で最も売れている」ミニEVよりも大きなボデイサイズを持っています。
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価格については69800元(日本円で約119万円)という設定を持ち、現地では「かなり売れるだろう」と見られているようですね。
参照:CarnewsChina