| トヨタは販売規模が大きいだけにリコールの規模も大きくなりがち |
輸入車の場合はなぜか「日本でしか起こらない」不具合が時に見られる
さて、現在デンソー製燃料ポンプ関連のリコールが相次いでいる状況ですが、今回はそれとは異なる内容を持つリコールがいくつか届け出られています。
まず1つ目はフォルクスワーゲンがゴルフGTI、ゴルフR、ゴルフTDIに対して届け出た「制動装置」に関するもので、対象となるのは令和4年10月19日~令和4年11月25日に輸入されたわずか12台。
この問題に起因する(実際に発生した)不具合そして事故はゼロ、対応としては問題のあるブレーキフルードのリザーバータンクに取り付けられた遮熱マットの修正、もしくは(状況によって)マスターシリンダーを新品に交換するとしており、問題の内容は以下の通り。
ブレーキ液のリザーバータンクにおいて、生産工場での組付作業指示が不適切であったため、遮熱マットが正しく取り付けられていないものがある。そのため、エンジン高負荷時等の熱により当該リザーバータンクの端部が溶損することがある。最悪の場合、ブレーキ液が漏れ、高温の排気系部品に触れると火災となるおそれがある。
国土交通省
その他ボルボ、トヨタもリコール届け出
そして2件目のリコールはボルボが届け出たもので、対象となるのはXC40のみ(令和5年6月6日~令和5年12月18日に輸入された2,836台が影響を受ける)。
こちらの問題は以下の通り、そして対策としては「プログラム書き換え」となっていますが、実際にこれに起因する不具合が3件報告されているようですね(事故はゼロ)。
左後面方向指示器において、CEM(セントラル エレクトリック モジュール)のプログラムの設計が不適切なため、システムの自己診断テスト時に誤ってエラーを検出することがある。そのため、メーターパネルに故障表示するとともに、点滅回数が保安基準の規定を超えるおそれがある。
国土交通省
そしてトヨタは令和元年12月11日~令和6年1月19日に生産されたヤリス、シエンタ、アクアの合計790,329台に関するリコールを届け出ており、問題があるのはサスペンションのロワアーム。
実際にこのパーツに亀裂が入った例が20件報告されており、幸いなことに発生した事故はゼロ。
対策としてはロワアームを改良品に交換することが示されており、問題の内容は以下の通りです。
前輪ロアアームのボールジョイント取付部において、使用環境に対する耐久性の検討が不十分なため、降雪地域で融雪剤が頻繁にかかると、腐食して亀裂が生じることがある。そのため、そのまま使用を続けると亀裂が進展し、最悪の場合、ロアアームが破断し、ボールジョイントが脱落して走行不能となるおそれがある。
国土交通省
参照:国土交通省