| ホモロゲーション取得用としては変態度が低い |
500台のみが製造された、アルファロメオ75ターボ・エボルツィオーネ(Alfa Romeo 75 Turbo Evoluzione)がオークションに登場。
この個体は468/500で、走行距離は116000キロ。
そのワイド化されたボディはファイバーグラス製となり、エンジンは1.8リッターターボ(155馬力)を搭載している、とのこと。
アルファロメオ75とは?
アルファロメオ75は1985~1992年の間に製造・販売が行われ、総生産台数は187,300台(アルファロメオにとってはかなり多い)。
後継モデルは「アルファロメオ155」ですが、これはFFへと移行したためにアルファロメオ75は(ジュリアが登場するまで)”アルファロメオ最後のFRモデル”としても知られています。
アルファロメオ75ターボ・エボルツィオーネは、この「アルファロメオ75」をベースとしたレース参戦(グループAMG)のためのホモロゲーション取得用モデルということになり1987年に生産。
実際にITC(イタリアツーリングカー選手権)では優勝も果たしています。
なお「グループA」は4座以上の市販車(ツーリングカー)によって争われるカテゴリ。
ただし市販車そのままでは当然走れないので改造制限内において改造が許されるものの、各自動車メーカーはより戦闘力の高いベースモデルを投入(市販)する必要が出てくるわけですね。
つまりは「改造制限範囲」を逆算し、その改造ができれば勝てるという「ベースモデル」を市販することになるのですが(ベースモデルのポテンシャルが高いければ高いほどいい)、その「レース参戦用モデル」についても500台の生産が必要とされるなどの制限が課され、これが「ホモロゲーション」。
この「ホモロゲーション取得用」モデルは「レースに勝てる要件」を反映させているために戦闘力が高くなる反面、市販車としては過激であったり(実用性に欠ける)、高価であったりするのが難点。
メーカーとしても「ホモロゲーション取得のための車といえども、売れないと困る」ので価格と性能とのバランスを保つのが難しいということになりますが、なんせ「勝つため」の車なので中には「無茶をする」メーカーも。
グループAではありませんが、WRCの規定にあわせて車そのものを設計してしまったという「ランチア・ストラトス」という車もありますね。
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