アルファロメオが1955年からの伝統である「バンパー横にナンバープレートを取り付ける」手法を廃止しセンターに移動させるとコメント。これはけっこう一大事である

｜　もともと、この「オフセットナンバー」は盾形（スクデット）グリルのデザインを阻害しないように考案されたものである　｜

ナンバープレートが移動するということは、当然フロントのデザインも変わってくる

さて、アルファロメオはフロントナンバープレートをバンパーの片側に寄せて取り付ける「オフセットナンバープレート」を採用していますが、今後のモデルにおいては、この特徴的なオフセットナンバープレートを廃止し（他の多くのクルマと同様に）センターへとナンバープレートを配置する、というコメントがなされています。

この変更は歩行者安全規制の厳格化に対応したものですが、たしかに新型ジュニアではセンターレイアウトへと変更され、次期ジュリアとステルヴィオを含む今後のアルファロメオ各モデルもこれに続くこととなるもよう。

オフセットナンバープレートは1955年にはじまった伝統であったが

アルファロメオのチーフデザイナーを務めるアレハンドロ・メソネロ・ロマノス氏によれば「歩行者安全のホモロゲーション規制のため、ナンバープレートをサイドに配置することはもうできません。いずれにせよ、これで対称性が得られるので嬉しいです。私は真ん中のプレートが好きな人の一人ですから」。

このオフセット ナンバー プレートは、もともとアルファロメオが象徴的な盾形グリルのデザインを（ナンバープレートで）邪魔されないよう導入したデザインソリューションで、その初採用は1955年に登場したエレガントなジュリエッタ スパイダーにて。

ただしその後70年代、80年代、90年代の主流モデルでは、グリルが狭くなったり、バンパーが大きくなったため（ナンバープレートをずらす必要がなくなり）中央へとナンバー プレートが取り付けられるように。

そして時は流れ1997年になると、かつてのオフセットナンバープレートが「156」にて復活し、それ以降現在に至るまで、すべてのアルファ ロメオにおける一貫した特徴として機能しています。

ナンバープレートがサイドになければアルファロメオではないと考える一部の熱狂的なアルフィスティは不満を抱くかもしれませんが、歴史上、ナンバープレートが中央にある美しいアルファロメオは数多く存在します。私はアルフェッタと1968年型ジュリアを所有していますが、これらは中央にナンバープレートがあり、見た目も美しい。

アレハンドロ・メソネロ・ロマノス

ここで重要なのは、ナンバープレートを中央の位置に移動すると、今後のアルファロメオのフロントエンドのデザインにさらなる調整が加えられるということで、実際のところ、アレハンドロ・メソネロ・ロマノス氏は、ジュリア、ステルヴィオ、および後続モデルの次期モデルでは、象徴的なスクデットグリルの「新しい解釈」が披露されるともコメントしています。

同氏によると、新しいグリルはガッシリとした外観を持ち、新型ジュニアのEVバージョンに似たロゴ風の3Dグラフィックが採用されると述べ、「ロゴを大きく配置することは、私たちが誇りを持っていることの表れであるとともに、グラフィックの現代的な解釈であり、大きなサイズにすることで車両を力強く見せることが可能となるのです」とも。

さらにグリルの機能性については、「アルファロメオでは機能とデザインが常に一体化しています。次世代のクルマは電気自動車になるため、閉じたデザインになります。スクデットグリルが構想されたときと同じ機能を持つことはできません」と述べ、「盾形」は維持するものの、その印象が大きく変わることも予感させます。

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