| 新型ジュリアは新CEO、新デザイナーのもとで開発がスタートしているものと思われ、大きな期待がかかる |
ただしどのようなデザインになるのか、そしてパワートレーンについてはナゾのまま
さて、いまひとつ売れていないジュリアですが、アルファロメオによれば「新型ジュリアは2026年にデビューする」。
これは同社CEO、ジャン・フィリップ・インパラート氏が語ったもので、新型ジュリアは先日発表されたダッジ・チャージャーと同じく(両ブランドが属する)ステランティスによって開発されたSTLAラージプラットフォームを使用する、とのこと。
つまり、次期アルファロメオ・ジュリアは現在の「ジョルジオ」プラットフォームを捨て(1代限りの命だった)、新型ダッジ・チャージャーと兄弟車として生まれ変わるということを意味します。
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新型アルファロメオ・ジュリアはどんなクルマに?
そこでジャン・フィリップ・インパラート氏が言及した「新型ジュリア」について触れてみると、まずそのデザインは2年前からスタートしており、現在は「ほぼ完成状態」。
4ドアセダンとなることは間違いないものの、現行ジュリアのようなスタイルを維持するのか、それともクーペ風のファストバックスタイルへとスイッチするのかはわからず、しかし同氏によれば「それはまるで爆弾のような破壊力を持っています」。
私たちがデザインしたものはまさに爆弾です。このクルマに完全に惚れ込むことなくして、ジュリアのスタイルを完成させることはできませんでした。そして今、私たちはそれを実現したのです。
なお、2年前に開発がスタートしたということは、その初期段階から(現在のアルファロメオのデザイナーである)アレハンドロ・メソネロ=ロマノス氏が関与していると考えてよく、そして同氏は33ストラダーレをデザインしただけに「大いに期待できる」とも考えています。
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そのほかわかっているのは、新型ジュリアは次期ステルヴィオと並行して開発が進められており、まずデビューするのは新型ステルヴィオ(2025年)、そしてその翌年に樹アリアが登場し、両方ともアルファロメオのカッシーナ工場にて製造される、とのこと。
逆にわかっていないのは「パワートレーン」で、SLTAラージプラットフォームはサイズ的柔軟性を持つうえ、ダッジが示したように「電動、内燃機関」両方のパワートレーンに対応しており、よって新型ジュリア/ステルヴィオにおいても「EV、ハイブリッド、ガソリン」が用意されるのかもしれません。
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アルファロメオは電動化を推進中
なお、アルファロメオは電動化を推進する意向を持っており、それは実際に33ストラダーレについても「ピュアエレクトリック版」を用意していることからも伺えますが、これに加えて2027年までに全モデルに電動バージョンを導入する計画を進めている最中。
今後は小型SUV「ミラノ」、大型SUVの投入も控えていて、当面はSUVで利益を稼ぐことになるものの「デュエット」の復活も示唆するなどスポーツカーブランドとしての復権を示唆しており、今後の展開には大きな期待がかかります。
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実際のところジャン・フィリップ・インパラートCEOは「アルファロメオは、3万ユーロから200万ユーロまでのクルマを作ることができる唯一のブランドである」ともコメントしていて、新しい展開に伴って2023年には出荷台数が前年比で30%増となるなど復活の兆しも見えている状況ということもあり、さらなるラインナップの拡大をもってメルセデス・ベンツ、BMW、アウディというジャーマンスリーに対抗できるブランドへと変化してゆくのかもしれません。
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参照:Motor1