Image:Alfaromeo
| アルファロメオ33ストラダーレは「あらゆる面で」高い芸術性を誇ることになりそうだ |
これこそが「新生アルファロメオ」の目指すところなのだと思われる
さて、早いものでアルファロメオが「33ストラダーレ」を発表してはや1年。
発表後にも美しいブルーを持つ個体、過去のレーシングカーにインスパイアされた個体などを公開していますが、今回始めて3リッターV6エンジンのサウンドが公開されることに。
今回アルファロメオが自身の公式YouTubeチャンネルにアップした動画はCGではあるものの、その動画のタイトルが「From piano to allegro」つまりサウンドをテーマにしたものなので、ここに収録されているサウンドは実際のパワートレーンからサンプリングしたものだと思われます(発売されてこの動画との乖離が大きければ購入者がさすがに怒る)。
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アルファロメオ 33ストラダーレには「ガソリン版」と「EV版」とが存在するが
このアルファロメオ33ストラダーレに積まれるのはジュリア・クアドリフォリオに積まれるV6エンジンのアップデート版で、つまりは車体の基本設計を共有するマセラティMC20に積まれる”ネットゥーノ”3リッターV6エンジンではない、ということに。
そしてこのジュリアに積まれるエンジンは、フェラーリの(数々の賞を受賞した)3.9リッターV8エンジンから2気筒を削ったものであり、よってそのパフォーマンスとサウンドは「折り紙付き」。
ちなみに33ストラダーレには、この620馬力を発生するガソリンバージョンのほか、740馬力仕様のEV版も存在し、しかしこちらは「ほとんど注文した人がいない」とも報じられていますね。
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こういった事実からも、33ストラダーレの購入権を与えられた裕福なコレクターは「出力」ではなく(ガソリンエンジンの生む)豊かな運転体験が生む感動を渇望しているということがわかりますが、実際のところ、少し前のように「馬力」「最高速」「0-100km/h加速」に対するこだわりのようなものがスーパーカー / ハイパーカー業界から消失したように思われ、現在重要視されるのは「いかに排他性を持っているか」「いかに将来にわたり高い価値を発揮するか」というコンセプト的な部分、あるいは芸術的・感情的な側面へとシフトしつつあるように思えます。
その意味においてこの33ストラダーレは「申し分のない存在」であり、他社のワンオフモデルを色褪せさせてしまうほどの美しいシルエットそして繊細なディティールを持っているわけですが、今回アルファロメオはそのエキゾーストサウンドについて「クラシック音楽の優雅で調和のとれた洗練されたメロディー」に例えており、その点をより明確に説明するため、動画は「恋は野の鳥(L'amour est un oiseau rebelle)」にて知られるピアノの演奏とともに始まります。※ジョルジュ・ビゼーによる1875年作の喜劇オペラ、「カルメン」の中にて「ハバネラ」として演じられるアリア
そして動画ではエンジンと排気音とが奏でるハーモニー、そして8速デュアルクラッチトランスミッションを介してギアが変わる際の一瞬の音の変化も示されることに(この一瞬の”ラグ”は楽しみのために意図的に演出されているものと考えられ、実車にも備わると考えていい)。
なお、「アレグロ」はピアノ (または他の楽器) を演奏する際の指標となる「快速」テンポですが、動画では洗練さを暗示し、同時に33ストラダーレのスピードを暗示するのだと考えられます。
加えて、鋭いスロットルレスポンスや吸気音も動画にて確認でき、さらには「それほどターボっぽくない」サウンドも。
現在ステランティス傘下の各ブランドは(マセラティやプジョー、シトロエンなど)独自のアイデンティティをもって再建中であり、そしてこのアルファロメオもまたしかり。
この33ストラダーレは新しく設立された同社のパーソナリゼーション部門「ボッテガ」によって開発と製造がなされますが、はやくも2026年にはプロジェクト第二弾が発表されるといい、アルファロメオのファンとしてはここから数年、嬉しいサプライズが続くことになりそうですね。
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参照:Alfaromeo