
| アメリカンブランドは「品質」「満足度」にて躍進なるもリセールでは「まだまだ」 |
現時点だと「耐久性」については日本車に軍配が上がるのかもしれない
新車を購入する際、どうしても車両本体価格や値引き額、毎月のローン支払額に目を奪われがちではあるものの、しかし実際にカーライフ全体でかかる「本当のコスト」を決定づけるのは、売却時にいくらで戻ってくるかという「残価率(リセールバリュー)」です。
どんなクルマであっても年数の経過や走行距離、市場の流行変化によって価値が下がってゆくというのが現実で(減価償却)、だからこそ下取り相場が落ちにくい「リセールに強いブランド」を選ぶことが次の買い替えで損をしないための近道になるというわけですね。
「日本車ならホンダやトヨタを買っておけば安心」と思われがちですが、最新の市場データでは興味深い”差”が生じており、ここでは消費者調査データに基づき、購入から5年後に最も価値を保っている自動車ブランドTOP10を紹介したいと思います。
【この記事の要約】
- 購入時のリセール意識が重要:新車購入時の下取り・買取価格(リセールバリュー)を重視することが所有コストを最小限に抑える賢い方法。
- ホンダは惜しくも3位:シビックやCR-Vなど大人気モデルを抱えるホンダだが、ブランド全体の平均残価率は60.5%で3位に留まる。
- 2位スバル、1位はトヨタ:スポーツカーからピックアップ、SUVまで高残価モデルを多数揃えたトヨタが64.9%で堂々の1位を獲得。
- 米国市場データを分析:CarEdgeおよびKelley Blue Book(KBB)の最新調査を基に、購入後5年が経過しても価値が残る上位10ブランドと主要車種を徹底解説。

5年後の残価率が高い自動車ブランドランキングTOP10(CarEdge調査)
以下は、新車購入から5年経過した時点での平均残価率(新車価格に対する予想市場価値の割合)をもとに並べたランキングで・・・。
| 順位 | ブランド名 | 5年後平均残価率 | 最もリセールバリューが高い代表モデル(残価率) |
| 1位 | トヨタ(Toyota) | 64.9% | タコマ(78.4%)、GR86 / GRスープラ(76.9%) |
| 2位 | スバル(Subaru) | 61.2% | BRZ(76.4%)、インプレッサ(69.1%) |
| 3位 | ホンダ(Honda) | 60.5% | シビック(71.0%)、CR-V(71.0%) |
| 4位 | マツダ(Mazda) | 59.7% | CX-30(64.2%) |
| 5位 | ミニ(Mini) | 59.5% | クーパー ハッチバック(68.8%) |
| 6位 | ラム(Ram) | 59.5% | Ram 3500(74.8%) |
| 7位 | GMC | 56.5% | シエラ 3500HD(80.0%以上) |
| 8位 | フィアット(Fiat) | 52.0% | 500e(52.0%) |
| 9位 | ヒョンデ(Hyundai) | 52.0% | ヴェニュー(64.3%) |
| 10位 | シボレー(Chevrolet) | 51.6% | シルバラード 3500HD(78.4%) |
※残価率データはCarEdgeおよびKelley Blue Book調べ。

各ブランドの概要
各上位ブランドがなぜ高いリセールバリューを維持できているのか、その特徴と注目モデルを記してみたいと思います。
1位:トヨタ(Toyota) — 残価率 64.9%
北米市場でも圧倒的な人気を誇るトヨタ。
乗用車からスポーツカー、大型トラック、SUVまで隙のないラインナップを展開しており、Kelley Blue Book(KBB)の「Best Resale Value Brand」においても過去10年で9回の首位を獲得しており、ブランド全体の信頼性が圧倒的という存在。
- タコマ(Tacoma):残価率 78.4%
- GR86 / GRスープラ:残価率 76.9%
- カローラスポーツ(Hatchback):残価率 76.7%
- 4ランナー(4Runner):残価率 74.9%
- RAV4:残価率 72.5%

2位:スバル(Subaru) — 残価率 61.2%
独自のAWD(全輪駆動)技術と安全性、耐久性で熱烈なファンを持つスバルが2位にランクイン。
(意外なことに)スポーツカーの「BRZ」が非常に高い残価率を記録しているほか、インプレッサやクロストレック、フォレスターといった実用モデルも軒並み高水準を維持しています。
- BRZ:残価率 76.4%
- インプレッサ(Impreza):残価率 69.1%
- クロストレック / WRX / フォレスター:残価率 64.7%以上

3位:ホンダ(Honda) — 残価率 60.5%
大健闘を見せつつも3位となったホンダですが、主要ラインナップの強さが群を抜いており、特にセダン/ハッチバックの「シビック」、そしてコンパクトSUVの「CR-V」はいずれも5年後に71%という非常に高い残価率を誇ることに。
- シビック(Civic):残価率 71.0%(ハイブリッド、Type R含む)
- CR-V:残価率 71.0%

4位:マツダ(Mazda) — 残価率 59.7%
高いビルドクオリティ、洗練されたデザイン、そして走る楽しさ(人馬一体)を両立させているマツダは、近年の信頼性評価向上とともにリセール相場も上昇傾向にあり、意外なことにコンパクトモデルのCX-30の人気が高いもよう。
- CX-30:残価率 64.2%(ベースモデルの新車価格帯から5年後も価値をしっかりキープ)

5位〜10位の特徴
ミニ(Mini)は信頼性調査(J.D. Power等)での順位向上と独自のブランド性が評価されて59.5%で「5位」に。
また、GMCやRam、シボレーといったアメリカンブランドは、大型ピックアップトラック(3500シリーズ等)が単体で80%近い圧倒的な残価率を記録し、ブランド全体の平均を引き上げています。※アメリカンブランドは近年、様々なランキングで順位を上げている
各ブランドの市場でのポジショニング
今回のランキングから見えてくるのは、「日常使いの乗用車・コンパクトカーで全体的に強い日本車勢」と、「ヘビーデューティなピックアップトラックで局所的に高い値を付けるアメリカ勢」という市場構造で・・・。
- 日本車勢(トヨタ・スバル・ホンダ・マツダ)日常の足としての信頼性、維持費の安さ、燃費性能が中古車市場でも強く求められるため、車種を問わず全体的に値崩れしにくい傾向がある
- 米国勢(GMC・Ram・シボレー)乗用セダンや小型SUVの減価償却は比較的早いものの、商用・作業用としての需要が途切れない大型トラック(ヘビーデューティ仕様)が驚異的なリセールバリューを発揮している

リセールバリューを高める「賢い車選びと維持」のコツ
愛車を手放す際に少しでも高く売るためには、ブランド選び以外にも以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- ボディカラーは「定番色」を選ぶ:白(パール)、黒、シルバー/グレーなどの定番色は中古車市場で最も需要が高く、査定額が安定する
- 需要の高いカテゴリ(SUV・ピックアップ・スポーツ)を狙う:今回のデータでも明らかな通り、クロスオーバーSUVやライトスポーツ(BRZ/GR86)、トラック系は全般的に値落ちが緩やかに※スポーツカーは「全体」の需要は小さいものの供給が少ない
- 定期的なメンテナンス記録(点検整備記録簿)を残す:オイル交換や定期点検を正規ディーラー等でしっかり受けていた記録があるクルマは中古車市場での信頼性が大きく跳ね上がる
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結論
自動車の購入は、「消費」を飛び越え「資産の運用(利益を出すのではなく、資産をできるだけ目減りさせないという意味)」に近い側面を持っています。
今回の調査では、トヨタが64.9%というトップの平均残価率で1位を獲得し、スバル(2位)、ホンダ(3位)、マツダ(4位)と日本メーカーが上位を独占する結果となっていて、ホンダは3位となったもののシビックやCR-Vといった看板車種の残価率は71%に達しており、モデル単位で見れば非常に優秀な買い物だという結果に。
数年後の買い替え時にまとまった資金を手元に残したいという場合、車両価格だけでなく「5年後の residual value(残価率)」にも注目しつつも賢い一台を選んでみるといいのかもしれませんね。
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参照:CARBUZZ, Kelley Blue Book, CarEdge











