| かのジャッキー・スチュワートのコレクションに加わったことも |
「一番最初に製造された」フェラーリF50が中古市場に登場。
加えてこの個体は1995年のジュネーブ・モーターショーに展示された個体そのものだとされています。
フェラーリF50はフェラーリF40の後継モデルとなり、フェラーリの50周年記念モデルとして発売(ただし実際の発売は実際の50周年の2年前)。
限定台数は349台ですが、最後が「9」と半端な数字なのは、「顧客が求めるよりも1台少なく作る」というエンツォ・フェラーリのモットーを引き継いだため。
コンディションは抜群、まさにコレクターズアイテム
エンジンは4.7リッターV12で出力は520馬力、トランスミッションは6速マニュアル。
ちなみにエンジンはF1マシンのもの(Tipo040)をデチューンして搭載しており、さらにこれもF1と酷似したカーボン製モノコックシャシーにリジッドマウントしています。
つまりブッシュを介していないダイレクトマウントということですが、これはエンツォ・フェラーリの息子、ピエロ・フェラーリの掲げた「公道を走るF1」というコンセプトを実現したため。
よって、カウルを開いたその下は「これ、F1そのままやん・・・」という光景が広がることに。
デザインはピニンファリーナで、ボディ構造は「タルガトップ」ですが、トップの着脱はフェラーリディーラーでないと(技術的に)行えない、とされています。
このフェラーリF50は上述の通り「最初の」F50であり、そのためにオフィシャルフォトの被写体になったり、数々の雑誌、絵画の題材、果ては切手のモチーフとしても取り上げられたとのことですが、なにより貴重なのは「シリアルナンバーが5桁」である、ということ。
つまり、この個体以降のフェラーリは「6桁」のナンバーを持つことになるわけですね。
さらにこのF50は製造後ジャッキー・スチュワート(サー・ジョン・ヤング・スチュワート)へと納車され、その後2007年にはアメリカのコレクターがこれを入手。
その後モンタレー・カーウィークに展示された後にニューヨークのコレクターが購入し、現在に至る、と報じられています。
画像からも分かる通りコンディションは抜群で、フェラーリ・クラシケ(フェラーリのクラシック部門)による証明書もあり、走行距離はわずか2300キロ以下。
純正オプションとして専用ラゲッジ、説明書、シリアルナンバー入りキーホルダー、パーツカタログ、シリアルナンバー入りショップマニュアル付き。
今年のはじめにはフェラーリ正規ディーラーによってオイルやバッテリー、燃料ライン、タイヤ、マフラーの整備や交換を受けたばかりだそう。