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【競売】レプリカなのに4400万円で落札!なぜこの”フェラーリ250GTカリフォルニア”はそこまで高額に?

2020/01/28

| それは「世界でもっとも有名なフェラーリのレプリカ」だから |

オークションハウス、バレットジャクソンが開催した競売において、フェラーリ250GTカリフォルニアのレプリカがなんと邦貨換算約4400万円で落札されるという事態が発生。
なお、このレプリカはかの有名な映画「フェリスはある朝突然に(1986年)」の撮影のために3台が作られたうちの1台だそう。
ナンバー1からナンバー3までが存在するうち、「ナンバー3」は2018年にメカムが開いたオークションでは希望落札価格に達せずに終了し(当時の最高入札額は2500万円ほどだった)、「ナンバー2」は2010年のオークションにて約1100万円という価格で落札済み。※つまり、今回落札された個体は”ナンバー1”

このレプリカは実車のフェラーリ250GTカリフォルニアに対して極限まで忠実に作られたもので、実際に製作を行ったのはカリフォルニアに拠点を構えるモデナ・デザイン。
映画の撮影ではかなり車両をラフに扱うシーン(蹴っ飛ばしたり踏んだりジャンプしたり落下したりする)があり、そのために「実車のフェラーリ250GTカリフォルニアは高価すぎて使用できない」という判断からレプリカの製作に踏み切ったようですね。

フェラーリはこのレプリカを了承済み?

そして今回、この「ナンバー1」について、もともと車両を製作したモデナ・デザインの共同創業者によってレストア済み。
エンジンにはシボレーの”427”V8、そしてトランスミッションは5速マニュアル(TKO500)が与えられることに。
サスペンションは4輪独立懸架、そしてブレーキはウィルウッド製という、アメリカのキットカーでは「おなじみ」のコンポーネントが使用されています。

なお、今回は由緒あるオークションハウスから出品されているということもあって「フェラーリも了承済み」とは思うものの、そのあたりは実際のところ不明。
ちなみにぼくがムゼオ・エンツォ・フェラーリを訪れた際には「映画に登場したフェラーリ特集」という催しをやっていて、そこでは「フェリスはある朝突然に」を大きく取り上げていたので、こういったレプリカが存在するということをフェラーリは把握していて、かつそれを認めている(映画製作時に話し合いが持たれた可能性が大)のは間違いなさそう。

イタリアの「ムゼオ・エンツォ・フェラーリ」にて。過去から現在までのロードカーを画像で紹介

「フェリスはある朝突然に」はアメリカ人には”標準装備”

なお、この映画「フェリスはある朝突然に」はアメリカでは大きなヒットを記録し、今でも人気が高い作品のひとつ。
よって、多くの(別の)作品中でも本作へのオマージュが見られ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ウォール街」等と並んで「これを観ておかないと話についていけない」ほどのスタンダードとなっています。

そのためこの”レプリカ”フェラーリ250GTカリフォルニアは「世界で最も有名なレプリカ」とも言われ、本作の人気も相まって、非常に高い価格で取引されるに至ったのでしょうね。

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フェラーリ250GTカリフォルニアはアメリカのインポーターがエンツォ・フェラーリを説得して作らせた「250GTベルリネッタ(クーペ)」のオープンモデルであり、製造されたのは1958年から1963年にかけて109台(うち9台がアルミボディ)。
なお、同時期に生産されていた「250GTカブリオレ」と区別する意味において「スパイダー」という区分けがなされていたようですね。

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ボディのデザインはピニンファリーナ、製造はスカリエッティ。
フロントデザインは2種類あり、「カバー付きヘッドライト(映画に登場したもの)」と「オープンヘッドライト」が選択可能(イタリア国内では既製の関係でオープンヘッドライトしか登録できなかった)。

(本物のフェラーリ250GTカリフォルニアに積まれる)エンジンは3リッターV12、出力は240HP、最高速度は252km/hだという記録が残ります。

VIA:Jalopnik

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