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高名コレクターがオーダーしたラフェラーリが競売に登場!この「ブルー・エレットリコとクレマ」の組み合わせを持つラフェラーリは世界に一台しか存在しないらしい

2023/01/11

高名コレクターがオーダーしたラフェラーリが競売に登場!この「ブルー・エレットリコとクレマ」の組み合わせを持つラフェラーリは世界に一台しか存在しないらしい

| ラフェラーリは近年大きく価値を上げているハイパーカーの一台 |

このラフェラーリは程度極上、保証とフェラーリ・クラシケの認証付き

さて、フェラーリは288GTOにはじまりF40、F50、エンツォフェラーリ、そしてラフェラーリ(とラフェラーリ・アペルタ)に続くスペチアーレの伝統がありますが、これらはモータースポーツを強く意識した仕様を持ちつつも「未来」を示唆するモデルたちです。

そして現在のところ最新のスペチアーレがこのラフェラーリ / ラフェラーリ・アペルタということになりますが、これはマクラーレンP1、ポルシェ918スパイダーらとともにハイブリッドシステムを採用しての(ほぼ同時期の)登場となり、ハイパーカー御三家と呼ばれたことも記憶に新しいかもしれません。

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ラフェラーリは当時「新種」だった

ラフェラーリが登場した2010年代はじめは「ハイブリッドスポーツ」の存在自体が非常に珍しかったという状況でもあり、しかしフェラーリはそれまでの70年近いモータースポーツにおける歴史、そして競争原理を反映させ、パワー、テクノロジー、スコープにおいて先代を凌駕するというこの難題に挑み、その集大成として2013年のジュネーブ国際モーターショーで発表されたのがこのラフェラーリ。

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ラフェラーリ(LaFerrari)というのは英語だと「ザ・フェラーリ」に相当し、これこそが次世代のフェラーリであるという意思がそこに込められていたのだと思われますが、ハイブリッドシステムという新しい試みと組み合わせられていたのはフェラーリ伝統のV12エンジンであり、この(FXXからデリバリーされた)V12エンジンは許容回転数9,250RPMという驚異的な数値を持ち、最高出力は789馬力を誇ります。

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このエンジンとトランスミッションとの間にはF1マシンに搭載されるKERS(運動エネルギー回生システム)由来のエレクトリックモーター(161馬力)が組み込まれ、これによって低回転域でのレスポンスと加速を大幅に増強することになりますが、ポルシェ918スパイダーのようにフロントにモーターを組み込まず、ガソリンエンジンとエレクトリックモーターのパワーはリアアクスルだけに直接送られることが大きな特徴でもありますね(トランスミッションは7速デュアルクラッチ)。

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0-100km/h加速は驚異の2.4秒、そしてクオーターマイル(ゼロヨン)加速はブガッティ・ヴェイロンやポルシェ918をしのぐ9.7秒を達成しており、当時ラフェラーリをテストしたロード&トラック氏のライター、ラリー・ウェブスター氏によれば、「例えるならば、458スペチアーレよりも(ル・マンを走る)LMPカーを運転しているのに近い」。

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ここでもやはりフェラーリのスペチアーレは市販車よりもレーシングカーに近い存在であるということが立証されたわけですが、こういったパフォーマンスを見るにつけ、当初はハイブリッドシステムに批判的であった評論家でさえも「ザ・フェラーリ」というネーミング、そしてその存在に対しても異議を唱えることが難しくなったわけですね。

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その構造はまさにレーシングカー

そしてこのラフェラーリは市販モデルのエボリューションモデルではなく、いかなるそれまでの市販車とも異なるラインにあるクルマで、車体構造にはカーボンファイバー製バスタブシャシーを採用し、エンツォフェラーリよりもドライバーズシートポジションは約5センチも低く、シートはレーシングカーよろしく固定式、そしてペダルボックスを調整するという方法を用いています。

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ラフェラーリのデザインを手掛けたのは現在のデザイン部門責任者であるフラビオ・マンゾーニ氏で、同氏がデザインした「テンソ」の影響を色濃く受けており、シャープさよりも流線型を強調したエレガントなスタイリングを持つのは特筆すべき点。

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そして「エアを積極的に取り入れ、ボディの中を貫通する」のも同氏が好むデザイン的特徴のひとつ。

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バタフライドアはフェラーリのスペチアーレの多くに共通する、しかしカタログモデルには採用されない一つの特徴(ドアミラーが専用デザインとなるのもスペチアーレならでは)。

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センターロックホイールもまた、スペチアーレ特有の装備でもありますね。

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ラフェラーリは2016年1月に当初の予定通り499台の生産を終えていますが、その後にチャリティ目的によって1台が追加され、よってラフェラーリの生産台数は公式には「500台」となっています。※フェラーリの限定モデルの生産台数が~9で終わるのは、エンツォ・フェラーリの「顧客が求めるよりも、常に1台少なく作る」という思想を反映したもの

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このカラーコンビネーションを持つラフェラーリは世界に一台

このラフェラーリは、フェラーリ・エンスージアストでコレクターでもあるグレッグ・ウィッテン氏が新車でオーダーしたもので、ワシントン州シアトルのフェラーリ社から納車されています。

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同氏のコレクション内容は他の追随を許さないほどだとされ、フェラーリを象徴する希少なレーシングカーやスーパーカーといった歴史的に重要な個体から、オーダーメイドによる現代のフェラーリまでが揃うといい、しかしそういった人物が「ロッソ・コルサ」ではなくこのカラーを選んだのはちょっと意外でもありますね。※同氏は2018年に自身のコレクションからフェラーリ250GTOを出品し、その際には4,840万ドルというフェラーリ史上最高額で落札されている

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このグレッグ・ウィッテン氏はフェラーリのVIP顧客管理システムの中でも「わずか数名しかいない最上位」に位置するとされ、そんな同氏が選んだボディカラーがこのブルー・エレットリコ。

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ホイールはマグネシウムグレー(これも珍しい)、そしてインテリアはクレマという組み合わせを持っていますが、なんとこの仕様は「わずか一台」しか存在しないと言われます。

なお、ルーフはブラック、ブレーキキャリパーはブラックが選択されており、一層そのボディカラーを引き立てているようにも見えますね。

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このラフェラーリは2014年にグレッグ・ウィッテン氏に納められるものの、同氏は2021年9月に別の(そして現在の)オーナーへとこの車両を売却しており、現在の走行距離は約3,186マイル、そして延長保証「フェラーリ・パワー」が付与されている、とのこと。

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ラフェラーリは複雑なハイブリッドシステムを持つということで「保証が切れると面倒なクルマ」と言われることもありますが、この個体の場合は延長保証に加入しており、かつフェラーリ・クラシケによってイエローブックが発行されているという「安心な」個体でもあり、実際にすべての機能が問題なく動作するとアナウンスされています。

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高名なコレクターのオーダーした一台で、さらには希少色そして保証付きとなると価格が高騰しない理由は一つもなく、もしかすると「ラフェラーリ最高額」にて取引されることもあるかもしれませんね。

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参照:RM Sotherby's

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