アラン・プロスト所有のフェラーリF40が競売に登場！ルーフにはサイン入り、走行4,700km以下、そして触媒レスの希少な初期生産モデル、予想落札価格は4億円

｜　フェラーリF1チームのレーシングドライバーがこのクルマの現役当時に乗っていたということで「これ以上ない」付加価値を持っている　｜

おそらくは予想落札価格よりも高額にて落札されると予想

さて、アラン・プロストが所有していたフェラーリF40がオークションハウス、RMサザビーより競売に供されることに。

予想落札価格は最高で300万ドル（約4億円）というエスティメイトが出ていますが、現在のF40の相場、そしてフェラーリの歴史の一角を構成したF1ドライバーが所有していた由緒正しいフェラーリであるということを考慮すると「ちょっと予想落札価格が低すぎる」という印象も。

アラン・プロストはフェラーリでのチャンピオンシップ獲得こそなかったが

アラン・プロストは1985年（マクラーレン）、1986（マクラーレン）、1989年（マクラーレン）、1993年（ウィリアムズ）にてドライバーズチャンピオンシップを獲得しており、現在この記録は歴代4位、そしてミハエル・シューマッハに抜かれるまでは「最多」記録となっています。

フェラーリF1チームには1989年のシーズン終了とともに移籍していますが、フェラーリではチャンピオンシップ獲得ならず、さらにチーム批判を行ったことで1991年のシーズン中（最終戦直前）に解雇されており、このあたりフェラーリがいかに厳しいかもわかりますね。

このフェラーリF40はこんな経歴を持っている

そしてこの「アラン・プロストが所有していた」フェラーリF40につき、製造されたのは1989年末でシャシーナンバーは83249。

初期の生産モデルであったため触媒コンバーターやアジャスタブル・サスペンションが装着されていないというスパルタンな仕様を持ち、このスペックで生産されたのは初期生産の50台のみ。

ちなみにこのルーフの文字はアラン・プロスト本人のサインなのだそう（クリアコートされているものの、消えかかっている）。

つまりは大変希少な個体ということになりますが、意外なことにアラン・プロストは納車後まもなくこのフェラーリF40を売却しており、その理由はちょっと不明（1990年シーズンは比較的好成績を収めており、フェラーリのF1通算100勝に貢献するなど、チームには満足していたものと思われる）。

このフェラーリF40はアラン・プロストの売却後に数人のオーナーの手を経たのち、現在ではフェラーリのクラシックカー部門、フェラーリ・クラシケの（オリジナルのシャシー、エンジン、ギアボックス、ボディワークを持つという）認証を取得済み。

なお、認証取得後はフェラーリの70周年を祝うコンクール・アット・フィオラノにてクラスで2位を獲得したこともあるといい、様々な意味で「由緒ある」個体だということになります。

現時点で装着されているのは製造当時のオリジナルのタイヤをだそうですが、別途2018年に製造されたタイヤセット付属している、とのこと。

ただ、このタイヤは現在でも廃盤になっておらず入手可能（1本800ドルくらいなのでそんなに高くない）だとされています。

現時点での走行距離は4,700キロ以下、そしてスケドーニのバッグ一式が付属する、とのこと。

この走行距離の少なさ、そしてアラン・プロストの所有、さらに優れたコンディションやオリジナルタイヤ装着ということを考慮すると「購入しても運転せずに保存しておくべき」個体ということになりそうですが、なによりもそのスパルタンな性格のため運転すること自体がためらわれるかもしれませんね。

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参照：CARBUZZ