
| フェラーリは「EVであっても」フェラーリらしさを忘れない |
しかし、フェラーリファンを「黙らせる」EVを作ることは容易ではないだろう
フェラーリは、ラグジュアリーかつスポーツ性能を極めたクルマづくりにおいて、その卓越した技術力と潤沢な開発予算を背景として常に革新を続けています。
その革新の中にはフェラーリ初の4ドア4シーターSUV「プロサングエ」も含まれますが、最新の存在が今年10月に発表予定となるブランド初の完全電動モデル。
そしてこのEVについて、ついに正式名称が明かされ、その名も「フェラーリ・エレットリカ(Elettrica)」だと報じられています。※ただ、実際にどんな名称になるかは正式発表がなされるまではわからないんじゃないかと思う
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「エレットリカ」はフェラーリの年次株主総会の場で発表される
この名称は先日行われた年次株主総会の中でフェラーリの幹部から直接発表されたもので、EVの詳細はまだベールに包まれているものの、いくつかの興味深い情報も明らかになっています。
すべてはマラネッロでの手作業から生まれる
まずはフェラーリの会長であるジョン・エルカーン氏によると、「主要な電動コンポーネントはすべてマラネッロで開発・製造されている」。
モーター、バッテリー、インバーター、そして電動車向けの制御ソフトウェアまで、完全に自社によって開発が進められ、それはここ数年でフェラーリから出願された「200あまりの」EV関連特許を見てもわかろうというもの。
さらにフェラーリは、2024年4月からボローニャ大学およびNXP社と共同で研究開発を進めており、2024年6月には、EV・ハイブリッド・ガソリン車を一括で製造する新工場「(Eビルディング)e-building」も竣工したばかりです。
なお、今回の発表では「モーター(motor)」ではなく「エレクトリック・エンジン(electric engine)」という表現が使われており、様々な情報を総合し、これがインホイールモーターの採用を示唆しているのではないかという見方もあるもよう。
Image:Ferrari
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「フェラーリ初」のEV、そのボディ形状はクロスオーバー型?
残念ながらこれ以上の情報は今回もたらされることはなく、しかしスパイショットやこれまでの噂によると、「エレットリカ」は4ドアを持つクロスオーバーとなる見込みであり、ピュアな電動スポーツカーというよりは、FFやGTC4ルッソ、あるいはプロサングエに近いラグジュアリーGTモデルとなる可能性指摘されています。
プロトタイプでは、(フェラーリ伝統の)星形デザインを持つホイールや、ローマを彷彿とさせるヘッドライトなども確認されており、まだ仕上がり前の粗削りな外観ではあるものの、スタイリングの方向性が垣間見えるというのが現在の状態。
さらに興味深いのは、フェラーリが独自に開発する「EVサウンドスケープ」をこのモデルに搭載するという点で(これは以前にフェラーリによって明言されている)、たとえ電動車であっても感情に訴えかけるようなサウンドを提供しようというフェラーリの哲学そのものも見えてきますね。
電動化の時代に突入する中でも、「ただのEVではなく、“フェラーリならではの、そしてフェラーリらしいEV”を作る」という意気込みが随所に感じられるのがこの「エレットリカ」ということになりそうですが、フェラーリの次なる章がどのように始まるのか、今から楽しみでなりません。
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参照:Reuters