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フェラーリが新しい施設「E-ビルディング」を公開。主にEVおよび関連コンポーネントを生産することになるものの「Eは環境、進化、エネルギーを示します」

フェラーリが新しい施設「E-ビルディング」を公開。主にEVおよび関連コンポーネントを生産することになるものの「Eは環境、進化、エネルギーを示します」

| フェラーリはこの新しい施設において製造のみならず研究開発も実施 |

フェラーリCEOはパワートレイン含む「柔軟性」を強調

さて、フェラーリが本社所在地であるマラネロにあたらしい施設「E-ビルディング」を開設したと発表。

この施設は過去に年間にわたって建造が進められていたもので、ここではフェラーリ初のEVのほか、ハイブリッド車や内燃機関車も生産することとなりますが、高電圧バッテリー、エレクトリックモーター、電動アクスルの組み立ても行われ、将来のモデルの生産をサポートする、とアナウンスされています。

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フェラーリの「E-ビルディング」はこんな施設

この新しい施設は4階建て構成を持っており、総面積は42,500平方メートルという広さを誇りますが、拡張を容易にするため、フェラーリはさらに土地を準備しており、今後周辺の道路網を改善するとともに1,400台分の駐車スペースを新たに設ける予定なのだそう。

乳白色と透明のガラスパネルを使用した(フェラーリっぽくない)建物のデザインは、ボローニャを拠点とするマリオ・クチネッラ・アーキテクツによるもので、エネルギー効率と持続可能性を重視したものだと説明されています。

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この施設は雨水を貯蔵してリサイクルし、年間を通じて断熱性と保温性に優れ、再生可能エネルギーで稼働する空調システムを備えているといい、さらに屋根に設置された3,000枚の太陽光発電パネルはピーク出力1.3メガワットを生み出し、「ほぼ建物の運営に関わる電力」を生み出す、とのこと。※ニア・ゼロ・エネルギー・ビルディング=NZEBの実現に近づいている

フェラーリは、人間の労働者に加え、新しい生産ラインで”擬人化”ロボットを導入していること、ワークステーションは「再構成可能で高度に人間工学的」であること、「多段階に調節可能なアームフック」を備えていることなどを発表しており(つまり作業員に優しく、パワードスーツのように人間を補助するものと思われる)、従業員はレクリエーションエリアや教育センターを利用できる、ともコメントしています。

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フェラーリは施設の写真をいくつか公開しており、これを見ると新しい生産フロアで組み立てられているプロサングエとSF90 XXのシェルが写っていますが、具体的にどのモデルがこの新しい工場で製造されるのか、そしていつから稼働が開始されるのかは現時点ではアナウンスされていない状況です(すでに稼働可能であり、立ち上げ段階にあると説明されている)。

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フェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏はこの「E-ビルディング」という名称の選択につき、単に電気自動車やそれに使用するコンポーネントを使用するという意味ではなく、「新工場の柔軟性(flexibility)は、フェラーリのマルチエネルギー戦略、様々なコンポーネントの開発をサポートしパズルのピースを完成させる」という糸があることを説明し、flexibilityの”F(フェラーリのFでもある)”を強調していますが、加えてフェラーリの最高技術・インフラ責任者であるダビデ・アバテ氏はE-ビルディングの名前の由来として「進化(evolution)、環境(environment)、エネルギー(energy)」という3つの単語を挙げています。

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フェラーリの最高デジタル・データ責任者、シルバ・ガブリエリ氏は、E-ビルディングの開発にあたり、「この種の産業施設をサポートする最新の技術をすべて調査し、今後20年間で最も有望なものを特定しました」と述べ、そのハイライトは「インフラに統合され、セキュリティと正確な測位精度を提供する超広帯域(UWB)技術」。

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そしてベネデット・ビーニャCEOはこれらを総括し、このE-ビルディングの大きな使命は「クライアントを満足させながら、工場で働く人々、そして地球を尊重することもできる」というメッセージを届けることだといい、今後のフェラーリは環境に対しても多大なる配慮を行ってゆくことになりそうですね。※この面において、今までの広報資料を見る限りでは、フェラーリはランボルギーニに一歩遅れていたように思うが、ここから挽回を図ることになるものと思われる

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参照:The Official Ferrari Magazine

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