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「2025年はフェラーリにとって大きな変革の年」。296GTB/GTS、ローマ、SF90に変更があり、さらにはフェラーリ初のEVも登場

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| 現時点で発表スケジュールがわかっているのは4/29、10/9のみである |

そして実際に発表されるまではどんなクルマなのかわからないのがフェラーリである

さて、英国Autocarによれば、2025年はフェラーリにとって「大幅なラインアップの変化がもたらされる」。

具体的には296GTB/GTSのハードコアバージョン、ローマの改良型とSF90ストラダーレの改良型が導入されると報じており、実際に「そうなれば」たしかにラインアップが大きく入れ替わることとなりそうです。

フェラーリは2025年にこんなモデルを発表する

そこでこれら3つのニューモデルの情報を見てゆくと、まずは296GTB/GTSのハードコア版。

名称についてはまだ触れられておらず、しかし以下の内容を報じています(クーペ、スパイダーが同時に登場するかどうかについても言及されていない)。

もちろんこれは「限定モデル」となり、カタログモデルとしてはラインアップされず、よってこの後に296GTB/296GTSの後継モデルが別途登場するものと思われます。

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このハードコアモデルの名称につき、出願された商標から判断すると、「296スペチアーレ」、そしてその後に登場するカタログモデルは「296ムジェッロ」となるのかもしれません。

  • 488ピスタや458スペチアーレと同じ路線を採用し、以下の変更が加えられる
    • 軽量化(90kg前後削減)
    • 出力向上(35馬力アップ)
    • 空力強化(リアスポイラー&大型スプリッター追加)
  • パワーウェイトレシオは約630馬力/トンとなり、SF90ストラダーレと同等の性能に
  • よりアグレッシブなシャシーセッティングが施される
フェラーリ
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そして次は「ローマ」。

まずはクーペ版が登場し、名称については「ローマM」を採用するのではとのことですが、この「M」はイタリア語のモディフィカータ、つまり「改良版」を指しています。

ぼくは「フェラーリはV8エンジンを廃止し、今後ハイブリッドへと移行するのでは」と考えていたのですが、このローマMがハイブリッドパワートレインを採用するのかどうかは不明です。

なお、フェラーリはフロントにV8エンジンを積む「ライフスタイル系」モデルにつき、「カリフォルニア」「ポルトフィーノ」「ローマ」という地名をシリーズとして与えていて、そして商標としては「アマルフィ」といった景勝地も出願されていますね。

  • 2024年に生産終了した「ローマ」が、2025年に「ローマM」として復活
  • デザインはローマの進化型、ポルトフィーノMのように「モディフィカータ(M)」の称号を得る
  • シャシーの強化とパワーアップが施され、ライバルであるアストンマーティン・ヴァンテージやポルシェ911ターボに対抗する形で650馬力程度にアップする可能性
  • クーペ版の後にスパイダー(オープン)も登場予定
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フェラーリが商標「アマルフィ」「アマルフィ・スパイダー」を出願。優雅な景勝地の名称でもあり、ローマとローマ・スパイダー後継モデルに与えられる可能性も

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そして最後はSF90ストラダーレの進化版。

こちらもSF90「M」を名乗ると報じていますが、「SF90」は「スクーデリア・フェラーリの90周年」を指していて、しかしそれが過ぎ去ったいま、「SF90」を名乗ることはないかもしれない、とも考えています。

  • ランボルギーニ・レヴエルトに対抗するため、以下を達成
    • SF90 XXと同じパワートレインを採用
    • 軽量化(1570kgからさらにダイエット)
    • 空力改善(リアウィング&アクティブエアロ強化)
  • 0-100km/h加速でランボルギーニ・レヴエルトを超える可能性が高い
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そのほか、フェラーリにはこんなニューモデルが控えている

そして上述の3モデルに加えて注目されているのが「フェラーリ初のEV」。

こちらについては公式に「今年後半(10月9日)に登場」とアナウンスされており、しかし現時点だとマセラティ・レヴァンテのスキンを用いた偽装が施されるなど細部が隠されたままなので、「実際はどんなクルマになるのかわからない」というのが実情です。

ちなみにAutocarは「フェラーリのEVは、一般的なスケートボード型シャシーを用いず、重量配分を考慮した構造を採用する」と報じていて、これは以前にフェラーリが出願した「バッテリーパックを分散させ搭載する」パテントによって裏付けられているとも考えています(フェラーリはバッテリーパックを自社で製造する計画を持っているが、それはこういった「特殊な形状の」バッテリーパックを要するからで、サプライヤーに製造を任せることでは思い通りの形状とならないのかもしれない)。

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このほか、12チリンドリ、プロサングエに対する変更はないとも報じていますが、「プロサングエには2025年モデルが設定されない」と記載しているので、これはつまり「もう2025年モデルの受注枠がない」ということだと思われます。

加えてAutocarはフェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏による「少ないモデルに大量の生産台数を割り当てるのではなく、より多くのモデルを少量生産することで、ブランドの希少性とラグジュアリー性を高める」という言葉を引用していて、これは2024年のフェラーリの販売台数が「100台以下しか増えていない」ことからも理解が及び、今後フェラーリはますます「多品種小ロット」となり、もしかすると全体の生産台数を「減少」すらさせるのかもしれませんね(つまり、フェラーリの購入に際しては、金額以外のハードルが引き上げられる可能性がある)。

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参照:Autocar

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