
2026年分の受注割り当ては「500台」、さらに2027年分も「完売」に
「地域差」はあるものの、ルーチェは「新しいファン」を獲得したことには違いない
伝統あるイタリアのポーツカーメーカー、フェラーリ。
同社がブランド初のフル電気自動車(EV)として発表した「ルーチェ(Luce)」が、自動車業界の予想を大きく覆す記録的な売れ行きを見せているというのが今回のニュース。
伝統的な内燃機関ファンやインターネット上のクルマ好きからは、その斬新な5ドアセダン(リフトバック)スタイルや電動化に対して厳しい声も上がっていたルーチェではありますが、2026年11月に行われた同社の決算発表において、2027年末までの生産割り当て分がすべて予約で埋まったことが公式に確認されています。
ここでネット上の懐疑的な評価を跳ね返し、世界中の超富裕層を魅了するルーチェの絶大な人気について考えてみましょう。
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この記事の要約
- フェラーリ初のフル電気自動車(EV)「ルーチェ(Luce)」の受注枠が、2027年末分まで完全に完売したことが決算発表で明らかに
- 発売当初は伝統的なファンや元CEOからデザインやセダン形状に対する厳しい批判が相次いだものの、約8,000万円という高額にもかかわらず旺盛な需要を見せている
- 元Appleのジョニー・アイブ氏率いるLoveFromが手掛けた先進的デザインや最高出力1,000馬力超の先進スペックがシリコンバレーや中国などの新世代の富裕層から高い評価を獲得している
フェラーリ初のEV「ルーチェ(Luce)」の概要
「ルーチェ(Luce)」は、イタリア語で「光」を意味する名を冠したフェラーリ史上初の100%電気自動車で、元Appleのデザイン最高責任者であるサー・ジョニー・アイブ(Sir Jony Ive)氏とマーク・ニューソン氏が率いるデザイン集団「LoveFrom」とのコラボーレーションによって誕生ています。
2026年半ばに受注が開始されると、車両本体価格が約8,000万円という超高額設定でありながら、わずか数か月で2026年分の目標販売台数(約500台とされる)を達成。

さらに今回の発表により、2027年生産分を含めた約2年先までの受注枠が即座に割り当て完了(SOLD OUT)となったことが判明しており、フェラーリCEOであるベネデット・ヴィーニャ(Benedetto Vigna)氏は「今注文しても納車まで最長で1年以上の待ち時間が発生する」と語るなど、その高い人気を強調しています。
ルーチェの「革新テクノロジー」
ルーチェは従来のフェラーリのイメージを一新する5ドア・5人乗りのパッケージングを採用しつつ、ハイパーEVとしての驚異的なパフォーマンスを備えており・・・。
| 項目 | スペックおよび技術詳細 |
| パワートレイン | 4モーター(各ホイール独立制御)全輪駆動(AWD) |
| 最高出力 / 最大トルク | 1,035 hp(約1,050 PS) / 730 lb-ft |
| 0-100km/h 加速 | 2.5秒 |
| バッテリー容量 / 電圧 | 122 kWh(SK On製NMCバッテリー) / 800Vシステム |
| WLTP航続距離 / 急速充電 | 最大530 km / 350 kW DC急速充電対応 |
| ボディサイズ / 重量 | 全長5,026 mm × 全幅1,999 mm × 全高1,544 mm / 車重2,260 kg |
| デザイン担当 | LoveFrom(ジョニー・アイブ、マーク・ニューソン)& チェントロ・スティーレ・フェラーリ |
インテリアには巨大なタッチパネルをあえて配置せず、触感に優れたアルミニウムやガラス製のメカニカルスイッチとインジケーターを配しており、洗練されたデジタルとフィジカルの融合が図られています。

さらにはエレキギターのアンプから着想を得たサウンドシステムや、ステアリング裏のパドルで回生ブレーキと出力調整を行う機能等、ドライバーの感性に訴えかける60以上の特許技術が盛り込まれており、そして重要なのは(その後に発表された)12チリンドリ マヌアーレに搭載された「マニュアル・バイ・シフト」を採用しなかったこと。
つまりルーチェは「ガソリン車の模倣」「ガソリン車の代替」ではなく、「全くの新種」として企画され設計・デザインされたというわけですね。
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批判を跳ね返した市場での位置付けとターゲット層
ルーチェの登場時、自動車コミュニティからは激しい反発が巻き起こり、フェラーリの元長期CEOであるルカ・ディ・モンテゼーモロ氏でさえ、「ルーチェについて本音を語ればブランドの伝説を破壊することになる」「跳ね馬のエンブレムを外してほしいくらいだ」と痛烈な批判を展開したほどです。

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しかし、実際の市場での評価は大きく異なるもので、フェラーリがターゲットとして据えたのは、従来のV8/V12内燃機関を好むコレクター層ではなく、シリコンバレーのIT長者や中国の新興富裕層など、「すでに日常的に高級EVに乗っており、さらにプレミアムでエクスクルーシブな選択肢を探している次世代の顧客層」。
そしてルーチェの「2027年まで完売」という発表を見るにつけ、伝統的なモータースポーツファンからは見落とされていた新しい富裕層のニーズを「フェラーリは見事に掴み取った」と考えることも可能です。
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オークションでの記録更新と今後の補足情報
ルーチェに対する市場の熱狂を証明する出来事として、2026年8月のモントレー・カー・ウィークで開催されたチャリティオークションを無視することはできず、そこでは市販第1号車となる「ルーチェ・シャシー0」が出品され、なんと4,000万ドル(約60億円以上)という巨額で落札されることに。
これはチャリティ目的で出品された新車として、またEV(電気自動車)としても史上最高額の記録となっています。

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結論
フェラーリは2030年までに年間約600台、累計2,500台程度のルーチェを段階的に増産していく計画を立てており、同社の全ラインナップに占めるEVの割合を20%まで高める方針を掲げています。
- そしてフェラーリ初のフルEV「ルーチェ(Luce)」が2027年分まで即座に完売したという事実は、伝統の継承と革新のバランスを見事に取ったフェラーリのブランド力の強さを物語っており、インターネット上の根強い批判や往年のファンの懐疑論をものともせず、ジョニー・アイブ氏による先進的デザインと1,000馬力オーバーのハイパー性能は新世代の富裕層を完全に捉えたのだという事実を示すかのよう。
そして「跳ね馬」の美学は、電動化という新しい時代においても圧倒的なステータスシンボルとして輝き続けることとなり、まさに「ルーチェ」の名の通り、その未来を照らし出しているというわけですね。
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参照:Ferrari











