
| ハミルトンとルクレールも再登場、ドライビングプレジャーの神髄と驚愕のサウンド技術に迫る |
現時点でもまだ99%以上が「批判的」なコメントが占めているが
「ガソリンエンジンの官能的なサウンドやフィーリングがなくなったとしても、そのフェラーリはフェラーリと呼べるのか?」
モータースポーツとガソリンエンジン(とくにV12)と共に歴史を刻んできた跳ね馬にとってEV化は最大の挑戦であり、同時に最大の試練でもあったかとは思いますが、今回公開された公式動画「Hamilton and Leclerc driving the Ferrari Luce | Episode 5」では、開発陣の秘めたる熱量、そしてF1世界王者ルイス・ハミルトン、そしてシャルル・ルクレールという最強のタッグがそのポテンシャルを解き明かす姿が描かれており、ここでその内容について触れてみたいと思います。
【要約】衝撃のEV「フェラーリ Luce」で語られた重要ポイント
- ハミルトン&ルクレールが挑む新時代:F1ドライバーのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが、フェラーリ初の完全電動モデル「Luce(ルーチェ)」の開発テストおよびインプレッション動画「Episode 5」に登場。
- 感情を揺さぶる「5つの走りの要素」:フェラーリが掲げる「前後加速度」「横加速度」「ブレーキング」「ギアチェンジ」「サウンド」の5要素を完璧に統合し、電動化されても圧倒的なドライビングプレジャーを実現。
- EVにあえて搭載した「パドルシフト」:変速機構を持たないEVでありながら、ドライバーのエンゲージメント(没入感)を極限まで高めるため、パドルシフトの概念を再構築して採用。
- 「エレキギター」に着想を得たリアルサウンド:合成音で作られた人工サウンドではなく、電動モータの物理的振動を「ピックアップ」のように抽出・増幅。内燃機関(アコースティックギター)とは異なる、リアルな電動サウンド体験を創出。
- 二面性を持つスーパーEV:街乗りでは極めて静かで快適、ワインディングやサーキットでは一変して凶暴なエモーションを発揮する、21世紀の新しいフェラーリ像を提示。

EVの常識を覆す技術とパフォーマンスの特徴
感情を刺激する「5つのジェネレーター」
フェラーリの開発陣は、クルマがドライバーの脳から胃(胸のすく思い)、そして心臓へとなだれ込むアドレナリンを生み出し、笑顔を作るメカニズムを”数値化している”といい、彼らが掲げる「ドライビングプレジャーを生み出す5つの要素」は以下のとおり。
- 直線での前後加速度(Linear Longitudinal Acceleration)
- コーナーでの横加速度(Lateral Acceleration)
- ブレーキング体験(Breaking Experience)
- ギアチェンジ(Gear Change)
- サウンド(Sound)
ただ直線が速いだけのEVを作るのは容易ですが、左右への鋭い切り返し、そして回生ブレーキとカーボンセラミックブレーキが高次元で融合した「二段階の制動フィーリング」を作り上げることこそがフェラーリの開発陣が最もこだわり抜いた部分というわけですね。

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「パドルシフト」の再定義による圧倒的な没入感
通常のEVには多段トランスミッションが存在せず、途切れのない加速が特徴です。しかし、フェラーリは「変速のダイレクト感やリズムこそが操る歓び(エンゲージメント)の核である」と結論付けることに。
しかしフェラーリは多くのほか自動車メーカーのように「EVにガソリン車を模倣した変速ロジックを持たせる」のではなく「EVにしかできない方法」にてドライバーエンゲージメントを追求することなり、そこでフェラーリの象徴でもあるステアリングコラム両脇のパドルシフト概念を再構築。
EVの特性を最大限生かしつつ、あえて変速のフィードバックやゲーム性を取り入れることで、ドライバーがクルマと一体化できる刺激的なインターフェースを実現しています。
ここは非常に興味深い手法であり、12チリンドリ マヌアーレにて「疑似トランスミッション」を実用化していながらもあえてそれを使用しなかったところに「フェラーリがルーチェを”ガソリン車の代替ではなく”未来の乗り物、あるいはガソリン車とは全く異なるクルマだと捉えていることを見て取れますね。

Image:Ferrari
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音の真実:「エレキギター」に例えられる本物のモータースーン
EVのサウンド対策として、多くのメーカーがスピーカーから疑似エンジン音を鳴らす手法をとっていますが、しかし、フェラーリはこれについて「音は本物でなければならない(The sound in our car is authentic)」と断言し、やはりガソリン車の模倣を避けることに。
- 内燃機関(ICE)=アコースティックギター:大きな空洞(シリンダーや排気管)の中で爆発にともなう音波が響き、空気に放たれる。
- エレクトリックモーター(EV)=エレキギター:モーターは金属の固形物であり爆発はなく、そのままでは音が響かないが、ピックアップ(マイク/センサー)で内部の振動を抽出・増幅することで独特の音色を放つ。
ルーチェのサウンドは偽物の効果音ではなく、モーターやドライブトレインが発生する物理的な波動を抽出してドライバーへの「認知ツール」としてダイレクトに届ける設計がなされているといい、しかしこれについては(上述のパドル操作同様に)体感してみないと「なかなか想像が及ばない」ところであるとも考えています。
ちなみに動画ではそのサウンドを確認することは難しく、追って別の動画にて特集が組まれるのかもしれません(実際に街なかを走行するルーチェは意外と存在感がある)。

3. スペック・車両概要
| 項目 | 内容・仕様 |
| モデル名 | Ferrari Luce(フェラーリ・ルーチェ) |
| パワートレイン | フル電動(BEV)高出力マルチモーター |
| ブレーキシステム | 回生ブレーキ + カーボンセラミックブレーキ(CCM)協調制御 |
| フィーチャー | 「トルクベクタリング」パドルシフトコントロール / リアルサウンド・ピックアップシステム |
| キャラクター | デイリーユースの快適性とサーキット走行に耐えうるスーパーパフォーマンスの融合 |
競合比較と市場における立ち位置
これまで超高価格帯の電動スーパースポーツ市場(リマック・ネヴェーラやピンファリーナ・バッティスタなど)は主に「1,000馬力オーバー」「0-100km/h加速2秒未満」といったスペック上の数値競争に終始することが少なくはなく、しかし、フェラーリがルーチェで提示したアプローチは全く異なります。
- 数値(スペック)よりも「感覚(エモーション)」の最適化:ただ重くて速いEVではなく、車重という「悪魔」と戦いながら、ホイールベースとパッケージングをゼロから見直し、エレクトリックだからこそ可能になった新次元の前後重量配分とアジリティ(俊敏性)を獲得。
- 二面性の獲得:これまでのMT/ガソリン・スーパースポーツは「早く街中を抜け出してワインディングへ行きたい」と思わせるものであったが、ルーチェは街中では驚くほど静かで快適なラグジュアリーカーとして機能し、一歩サーキットへ踏み入れれば本気のフェラーリへと変貌する。
1929年にレースから始まったフェラーリの野心と情熱は、2026年になっても過去の遺産の守護者にとどまることなく、常に未来へと向けられていることがこのルーチェの登場によって証明された、というわけですね。

知識を深める:なぜフェラーリは「EVの音」にここまでこだわるのか?
クルマ好きにとって、エンジンのレスポンスや音は「いまクルマがどういう状態にあるか」を把握するための最も重要なセンサーです。
EV特有のシームレスすぎる加速は時にスピード感の喪失や、人間が脳で処理する感覚とのズレを引き起こすことになり、フェラーリが「エレキギターのピックアップ」のように音を抽出してドライバーにフィードバックさせるのは「単なる雰囲気作り」ではなく、限界域でクルマをコントロールするための「物理的な情報」としてサウンドが必要不可欠だから。
1950年代からV12エンジンのエキゾーストノートを「オーケストラ」と例えてきたフェラーリが、電動化時代において「エレキギター」という新たな楽器を手に入れたと考えると非常に興味深い進化と捉えることができるのではないか、とも考えています。

結論:フェラーリLuceは電動化時代における「走りの救世主」となるか
「EVになると、どのブランドも似たような乗り味になって退屈になるのではないか」という懸念に対し、フェラーリはルーチェをもって力強い「NO」を突きつけたというのがいま現在。
ハミルトンやルクレールといったトップドライバーたちがテストで見せた笑顔、そして開発陣が語る過剰なまでの情熱。フェラーリ ルーチェは単に環境規制をクリアするためのEVではなく、「電動だからこそ実現できた新しい走りの歓び」を提案する一台ともいえる存在だとも考えられ、フェラーリの歴史において、ある意味では「もっとも注目すべき存在」なのかもしれませんね。
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参照:Ferrari











