ぼくにとって最初のランボルギーニであるガヤルドLP560-4。
当然のことながら楽に買える金額の車ではなく、購入するには相当な努力を要した車です。
2000万円もの借金をして購入した車ですが、本当に買って良かったなあ、と心から思える一台ですね。
購入する際には売却に有利なフェラーリにするかどうするかと真剣に悩んだのですが(デザイン的・性能的にはランボルギーニの方が好きなのですが、リセールとブランドバリューを考えるとフェラーリが確実に上だと判断している)、ブランドバリューやリセールバリューで選ぶべきではない、普段用の車や実用車ではないのでここは本当に自分が好きな車を買うべきだ、ということで売却リスクが高いと理解しながらもランボルギーニを新車で購入。
そのため、当時は「勇者」と言われたこともあるほどです。
なお、売却時にはランボルギーニ人気が高まっており、予想していたよりも高く売れたため、2台目のランボルギーニであるウラカン購入がずいぶん楽に。
ガヤルドはマンションのような価格の車ですが、マンションよりも値落ちは少ないですし、お金を借りる度胸と踏ん切りさえあれば、なんとか買えるものだなあ、ということもわかりました。
自分には縁がないと思えば一生手が届かない車だと思いますが、自分のものにしようと考え固定概念を打ち破る気概さえあれば、手に入れることができる車でもあります。
よく「宝くじが当たったら買う」という人もいますが、たぶん宝くじは当たらないでしょうし、待っているだけでは一生買えないと思うので(なので宝くじが当たったら~という人はそもそも買おうという意思が無いのだと思う)、まずは自分で動くことが大切なのだと思います。
手が届かないと諦めるよりも、手に入れようと手を伸ばしてみる勇気、そしてチャレンジ精神が何よりも重要で、手に入れた後はそれを維持するためにさらに努力をすることで自分の人生そのものが変化したとぼくは考えており、その意味ではガヤルドには非常に感謝しています。
努力してスーパーカーを自分の力で手に入れること、それに見合う自分になろうとすることは、全てにおいてぼく自身を前向きにさせてくれたと言えますね。
それはさておき、ランボルギーニ・ガヤルドはぼくにとってもっとも所有期間の長い車。
2回めの車検間近まで所有しましたが(つまり5年間)、所有期間がもっとも長いにも関わらず、もっともトラブルの少ない車でもありました。
これは非常に意外ですが、さらに意外なのは非常に運転しやすいこと。
車高が低く運転しにくそうですが、ダッシュボードが低いのでフロントの見切りが良く、ポルシェ911やポルシェ・ボクスターよりも前方は見やすく出来ています。
後方視界は厳しいですが、一旦前に出てから横に張り出すという前衛的なドアミラーのおかげで後方の確認も比較的容易。
エンジンの振動や音もよく抑えられており、快適と言っても差し支えないですね。
最低地上高もポルシェ911より高く、底やフロントを擦ったことは皆無。
フロントはリフターが付いているので、ほとんどの段差は楽に越えることが出来ます。
ただ、注意すべきは「フロントが上がるとリアが下がる」わけで、リフターでフロントを上げたままバックすると、下がったリアがタイヤ止めに当たることがあります(実際にぼくは当ててしまいディフューザーを破損しました)。
任意保険はポルシェ911の5割増しほどで、年間の維持費はポルシェ911の5-6倍(!)ほど。
それでもけして高いとは思えないだけの楽しみや喜びがあると断言できます。
インテリアも独特で、内装の殆どはレザー張り。
こんなところまで貼らなくても、というほどレザーがふんだんに使用され、各部の造形、そして室内から見る景色など全てが「オレは今、猛烈にランボルギーニに乗っているッ!」という自覚を促すわけですね。
これほど楽しい車は他にないと言え、まさに麻薬のようなものだと思います(麻薬の経験はないですが)。
一方困ったのは駐車場所。
幅があるので立体駐車場で収納可能なところは少なく、一番心配なのはいたずらや、横の車のドアパンチ。
そんなわけで、置く場所が確保できない時には乗ってゆくことが出来ず、これはけっこうストレス(乗れないことが)でしたね。
ただ、自分のガレージにガヤルドが置いてあるという事実だけでも満足感が高く、乗れない時にはガヤルドを眺め、シートに座って気分を紛らわせたものです。
「何らやましいことなく、自分の力でランボルギーニを買った」「自分のガレージにランボルギーニがある」ということは自分に対しても大きく自信を増すことにもなり、色々な意味で人生が変わる、変えてくれる車ですね。
もし購入を迷っているのであれば、迷いを捨てて(いかに借金を背負おうとも)飛び込んで後悔しない車だと断言できます。
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