| ベースとなるのはロードカーではなくレーシングカーのウラカン・スーパートロフェオ |
昨年末にちょっとだけ公開されたランボルギーニ・ウラカンのチューンドカー、ザイラス(Zyrus)LP1200。
ザイラスはノルウェーのチューニング会社ですが、現地にて開催されている「ノルウェージャン・エクストリームGTチャンピオンシップ(名前からしてヤバそうだ)」にウラカン・スーパートロフェオにて参戦しており、そこで得られたノウハウをつぎ込んで(ウラカン・スーパートロフェオをベースに)製作したのがこのLP1200だと紹介されています。
ザイラスLP1200の限定台数は24台
このザイラスLP1200は24台のみの限定生産となり、12台は公道走行可能なロードカー、12台はサーキット専用モデルになるとされ、しかしエンジンスペックは両者とも変わらず1200馬力。
エンジンはもともとの5.2リッターV10を利用し、これをツインターボにて加給しているそうですが、さらにMotec製エンジンコントロールユニット、専用のインテークマニフォールド、そしてチタン製のエキゾーストシステムを使用している、とのこと。
もちろんノーマルの7速デュアルクラッチトランスミッションではこの出力に耐えることはできず、よってザイラスはロードカーバージョンであってもXtrac製シーケンシャル・トランスミッションを採用しているようですね(ウラカン・スーパートロフェオには最初からDCTではなく6速シーケンシャル・トランスミッションが積まれている)。
そして見ての通りボディパネルはほぼ全てが置き換えられ、セスト・エレメント的な雰囲気に。
これらパネルはすべてカーボンファイバーにて成形されるそうですが、その甲斐あってか車体重量は1200キロに収まっているとアナウンスされています(ノーマルのウラカンは1420kg)。
なお、この強烈なエアロパーツが発生するダウンフォースは1200kgにも達し、これはマクラーレン・セナの800kgをも軽く超える数字。
見たところ、このザイラスは「12」という数字にこだわりがあるようですね(限定台数も12+12=24)。
なお、ランボルギーニ・ウラカンはレーシングバージョンのウラカン・スーパートロフェオ/ウラカンGT3と同時に開発され、レース参加時のメンテナンスを容易にしたり、アップグレードを簡単に行えるよう、ルーフとドアを除くパネルすべてがボルトオン取り付けという構造を持っています。
裏返せば「改造も容易」ということになり、今回のザイラスLP1200のようなクルマも比較的作りやすい、ということなのかもしれません。
加えて、搭載されているV10エンジンのタフさは折り紙付きで、北米だと2500馬力程度にまでチューンするショップもあり、その意味では車体/エンジン共にランボルギーニ・ウラカンはチューニングポテンシャルが高い、ということになりそうです。
ザイラスLP1200のインテリアはまさにレーシングカー
そしてこちらはザイラスLP1200のインテリア。
ロールケージはウラカン・スーパートロフェオそのままのようですが、センターコンソールやフロア、シート等はオリジナルのヴィジブルカーボン(グロス仕上げ)へと改められることに。
メーターはレース用のデジタルへ、そしてステアリングホイールもレース用が採用されているように見えますが、センター部には「Z」のロゴが入るオリジナル品が装着されています。
ザイラスLP1200の動画も公開中
そしてこちらはザイラス公式、ニュルブルクリンクを走行する動画。
貸し切りではなく一般車もいる中での走行なので、タイム自体はあまり短縮できなかったようですね。
こちらはShmee150氏がドバイのオートドロームにてザイラスLP1200を試す動画。