| 実際に自身でデザインを作成、たしかに「未来」が見えてくるようだ |
どちらのカウンタックも甲乙つけがたい
さて、ピニンファリーナではフェラーリを、そしてマクラーレンやBMWといった自動車メーカーでも多くのクルマを30年に渡り手掛けてきたデザイナー、フランク・ステファンソン氏。
マクラーレンを退職した後はさまざまな業界横断的なデザインプロジェクトや製品、デザインソリューションに取り組んでおり、YouTubeチャンネルの運営も成功させています。
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ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4は「カウンタック」の名にふさわしいのか?
そして今回、フランク・ステファンソン氏は「あの」ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4のデザインについて言及。
動画を見るに、同氏は(オリジナルの)カウンタックの熱烈なファンでもあるようで、カウンタックについては"自動車のデザイン、特にスーパーカーのデザインにおいて、非常に、非常に、非常に重要な車だ"とコメント。
それだけに今回の動画には非常に熱がこもっているように感じます。
そして同氏は、このカウンタックLPI800-4が 「裕福なランボルギーニファンの注目を集めるための単なるトリックなのか、それとも史上最高のスーパーカーのひとつに対する名誉あるオマージュなのか」という解を探ることに。
ただしフランク・ステファンソン氏は斜め前からの画像を見ただけで、すぐに「カウンタックの現代版、最新版であることがすぐにわかった」とポジティブな意見を述べるものの、「ランボルギーニ・カウンタックの新しいバージョンというには、未来への広がりが足りない」とも。
そこで自身の手によって「現代版カウンタック」をデザインしてみたようですね。
フランク・ステファンソン版「カウンタック現代版」はこうなった
そしてこちらがフランク・ステファンソンによるカウンタック現代版。
これまでにも他のデザイナーたちが指摘してきた「ヘッドライトの位置問題」を修正して下に移動させています。
なお、ランボルギーニのデザイナーたちもこの「位置」についてはじゅうじゅう理解していたと思われ、それでもこの位置になったということは、世界中の規制や構造上の問題「どうしてもそこが限界」だったのかもしれません。
フロント全景はこちら。
Aピラーを細くしたり、フロントフードの形状やエアインテークの位置を変更したりと「よりカウンタックに近い」デザインへと変更。
サイドだとNACAダクトやCピラー、ホイールハウス形状にも手を入れています。
リアにも大きく手が入り、テールランプが変更され、テールランプは「ボディの縁を一周する線」へと改められたうえで、テールパイプがヘッドライトの中から突き抜けるという大胆なデザインに。
なお、フランク・ステファンソン氏はマクラーレンP1のデザイナーでもありますが、そう考えると「フランク・ステファンソン版カウンタック」のリアデザインにも納得ですね。
全般的に見て、たしかに同氏が言うように「未来」的な要素も盛り込まれており、単なる「オマージュ」にとどまっていないということもわかります。
こちらがビフォー/アフター
そしてこちらがフランク・ステファンソン氏が手を入れる前と後。
こうやって見ると、フランク・ステファンソン版もやはり「完全にカウンタック」。
サイドから見ても大きく変更が加えられていることがわかります。
なお、カウンタックLPI800-4はアヴェンタドールをベースとしていますが、それだけに骨格などを変更できず、そこが同氏いわく「問題だ」とも。
3億円近い価格を要求するのであれば、ベースモデルを持たない「完全新設計」が与えられるべきだという考えを主張しており、それが今回の大胆な修正に結びついているようです。
ちなみにこちらは「アクティブリアウイングがポップアップした」状態。
もちろん往年のカウンタックをイメージしたもので、これは「ファン歓喜」なところかもしれませんね。
フランク・ステファンソンが「自分が考えたランボルギーニ・カウンタック」を公開する動画はこちら
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