
| ランボルギーニとホットウィールが目指す「創造性の限界」とは |
ホットウィールはもはや自動車業界においても欠かせない存在に
ランボルギーニとホットウィール。
スケールは違えど両者が目指すデザインの頂点は一つであり、それは「タイムレスなアイコン」を生み出すこと。
今回ランボルギーニが公開した動画にて両社のトップデザイナーたちが語ったのは、「子供の頃のスケッチ」と「音楽」からインスピレーションを受け、「大人になっても好奇心を失わない」という、極めてシンプルで普遍的な創造性の秘密です。
クルマを愛するすべての人々にとって、この対談は、自分の情熱のルーツを再認識させてくれる「気づき」に満ちており、ここでその一部を紹介してみたいと思います。
ランボルギーニとホットウィールを繋ぐ「デザインDNA」
この動画「Lamborghini and Hot Wheels: design unites big and small」では、ランボルギーニとホットウィールのデザイナーが、いかにして「アイコン」となるデザインを生み出しているのかを語り合う貴重な対談。
両社が共通して重視するデザイン哲学が改めて明確になっています。
1. ランボルギーニのデザイン哲学:「リズムとシルエット」
ランボルギーニのデザイナーは、デザインを「音楽」に例えます [00:00]。
なお、とくに「デペッシュ・モード」を引き合いに出しているのは(ぼくにとって)興味深いところです。
- リズム(Rhythm): 成功する音楽が常にリズムや態度を変えるように、「ランボルギーニのデザインも常に新しい解釈と変化を追求しなければならない」 [00:08]。
- シルエット(Silhouette): 変化の中にあっても、ランボルギーニのDNAの中核は常に「シルエット」であり続けます [04:08]。彼はこのシルエットが「今後数百年も残る」と信じています [04:15]。
- インスピレーション: 彼は東ドイツの幼少期に、西側の車ではなく、ロシアの戦闘機や東側の「トラバント」のような車を見てスケッチを始めたのがルーツだと語っています [00:33]。
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2. ホットウィールの哲学:「感情的な反応」と「創造性の維持」
一方でホットウィールのデザイナーはクルマのデザインが持つ感情的な力を強調。
- クルマの力: 5~6歳の頃、母親のシトロエン 2CVに乗っていた際、同じクルマに乗った学生たちが笑いながら手を振ってきた体験から、「クルマは人々にこのような大きな反応を生み出すことができる」ことに気付いたとコメント [02:14]。
- 子供の視点: 彼は、自身のキャリアがおもちゃに形作られたとし、常に「創造性を生かし続けること」を重要視。大人が「もう絵を描くのはやめなさい」と圧力をかける社会で、子供のような情熱を維持することがデザインの核だと主張する [06:39]。
3. デザイナーがアイコンを生み出すための要点
| デザイン哲学の要点 | ランボルギーニ | ホットウィール |
| DNAの核 | 常に認識可能な「シルエット」の維持 [04:08] | 感情的な反応を生み出す「形」の追求 [02:26] |
| インスピレーション源 | 音楽(特にデペッシュ・モード)のリズム [05:31] | 子供の頃のおもちゃやスケッチ(想像力) [06:34] |
| デザイナーの姿勢 | 常に好奇心を失わず、「子供の心」を維持すること [07:45] | 自分のアイデアを説明し、周りの創造性を刺激すること [06:39] |
結論:クルマ好きの魂を揺さぶる「タイムレスなデザイン」の正体
この対談から得られる最大の教訓は、ランボルギーニのようなハイパーカーも、ホットウィールのようなミニカーも、その成功は「形そのものが持つ感情的な力」と、「時代を超えて認識できるアイコンとしての存在感」にかかっているということ。
ランボルギーニのデザイナーがトラバントや戦闘機から着想を得たり、ホットウィールのデザイナーがシトロエン 2CVの体験を大切にするように、デザインの創造性は、高級な環境からではなく、日常の驚きと、子供の頃の純粋な情熱から生まれることが示されています。
クルマ好きのぼくらがランボルギーニに惹かれるのは、彼らのデザイナーが大人になっても「これはもっと良くできる」とカスタマイズを試みた、子供の日の好奇心を持ち続けているからかもしれません。
ランボルギーニとホットウィールのデザイナーが「自動車愛」を語る動画はこちら
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参照:Lamborghini















