ランボルギーニ・ウラカンのシャシーについて、ちょっとした謎。
ガヤルドから大きく変わった点としては、モノコック後半がカーボン製になったことですが、もうひとつ、エンジンルームに「X」型のクロスバーが追加されています。
これは画像などで見る限りアルミもしくはスチールでできているように思われ、各バーの接続部(中央)の形状を見ても金属だと思うのですが、メディアによってはこれを「カーボン製」と記載しているところがありますね。
ムルシエラゴでもここは金属で、後にこれをカーボン化するオプションが追加されたと記憶しており、アヴェンタドールにもカーボン製のクロスバーがオプションとして追加されたとのことですので、ウラカンのノーマル状態でここがカーボン、ということは無いと思うのです。
なお、ウラカンのシャシー(プラットフォーム)は「アルミ+カーボン」の二分割で、これによって「”モノ”コック」でなくなったと考えていたのですが、モノコックは必ずしも「一体化構造」をしている必要は無いようです。
たとえば、マクラーレンMP4-12Cや650S、アヴェンタドールのような、フレームを一体成型しているもしくは単一素材で一体化しているものを「モノコック」と呼ぶと考えていたのですが、モノコックの定義とは「外板に応力を受け持たせる構造」とのことで、異素材が組み合わさっていたとしても、外板が応力を受け持つのであれば「モノコック」と言えるようです。
ランボルギーニ・ウラカンのウワサと謎について。
ひとつはオプションのガラスエンジンフード。新開発のカーボンコンポジット素材でできたエンジンベイとセットで設定されたものです。
これは発表当初は選択可能であったのですが、その後に「選択不可」に。
これは色々な憶測を呼び、ガラス部分に問題があった、新しく開発したカーボンコンポジットに問題があった、需要が多すぎて生産に対応できない、などの噂が出ました。
実際のところなぜ選べなくなってしまったのかは不明ですが、有力なのは「カーボンコンポジット素材の仕上げが光沢であり、これが光を反射して後方視界が無くなる」というもの。
たしかにウラカンの画像を見ると、「ツヤなしカーボンコンポジットのエンジンベイ」を装着している車両もあり、色々とテストをしていたのかもしれません。
なお、最新の動画を見ていると、工場からガラスエンジンフードを装着した「できたての」ウラカンが出てくるものがあるので、おそらくこの問題は解決されたのだと思います。
もうひとつは、ウラカンの本国から日本までにおける輸送方法。
今までは「空路」で輸送されていた(全然知らなかった)ものが、ウラカンでは「海路」になるというもの。
そのため、今までに比べると完成~日本までの輸送期間が大きく伸びるという話です。
なお、ポルシェでも「空路」というオプションがありましたが(通常は海路)、これを選ぶと100万円の料金が加算されていたので、その分だけランボルギーニはコストを削減できることになります。
ちなみにウワサレベルですが、VWアウディグループは専用の船を持っており、その船で仕向地に車両を輸送するらしい。その際、揺れが大きく潮をかぶりやすい外側には安価な(グループの)車を、より安全な中央にはグループ内でも上のブランドの高価な車を配置する、というものがあります。
いずれもオフィシャルではなくウワサですので、真偽は定かではありません。