京商ランボルギーニ ミニカーシリーズ、「ランボルギーニ ハラマ(1970ー1976)」。
車名の由来はスペインにある「ハラマ・サーキット」で、この車自体はかなりマイナーな部類かと思いますが、京商ではしっかりとモデル化。
ヘッドライトがセミリトラクタブルということもあって透明パーツでの再現がなされず、そのためにやや「トイっぽい」印象に仕上がってしまっているのが残念。
ただしエスパーダ同様、バンパーやグリル、裏面はよく作り込まれていて、他モデルとの比較対象としては保有の価値があると思います。
ただし、このモデル単体で見るとコストがさほどかかっていないのは明白で、「数合わせ」的な存在であることは否めません。
なお、実車はV12を搭載するところはエスパーダ同様ですが、エスパーダの4座とは異なり2+2なので比較的コンパクト。
ホイールベースも短く運動性能は高かったようですね。
なお、デザイナーはガンディー二で、まだガンディーニ特有の特徴的なホイールハウス形状は見られませんが、ウラッコとのデザイン的共通性が見られます(ウラッコもデザイナーは同じガンディーニ)。
予想した通り、モデルカーを集めて年代順に並べると、そのデザインの変遷が見て取れるところが興味深いですね。
出力はミウラP400、エスパーダと同じ350馬力で、全長は4485(エスパーダのホイールベースを30センチ切り詰めている)、全幅1820、全高1190ミリ。
ランボルギーニ・シルエット。
ウラッコのスポーティなバリエーションという位置づけで、V8をミッドにマウントするところは同じですが、後部座席は無く完全な2人乗り。
フェンダーはエスパーダで見られたちょっとスクエアな形状に、同じ時期にランボルギーニが好んで採用していたオーバーフェンダーのような形状をプラスしています。
販売台数は非常に少なく、現存するのは31台、とのこと。
モデルカーの方では特徴的なタルガトップも再現されていますし、サイドのベルトーネのエンブレム、グリルのメッシュまでこと細かに再現。
ただし、ヘッドライトがリトラクタブルであるためにクリアパーツを使用しておらず、そのためにやはり「トイっぽい」印象は免れません。
それはウラッコも同様ですが、ウラッコの方はバンパーや窓枠がシルバーに塗装されており、そのために精密な印象は出ていますね。
ウラッコと並べてみると、ウラッコの方がやや古くさく見えます(実際に販売された年代にはさほど差はないのですが)。
ウラッコ、シルエットともに非常に生産台数の少ない車で、実際に車を並べてみることは現実的に不可能だと思いますが、モデルカーだとそれが可能になる、というのもモデルカー収集の醍醐味の一つですね。
なお、車は現代に近づくほどボディカラー同色部分が多くなりますが、それはモデルカー化したときにややおもちゃっぽくなってしまうひとつの要因ではあります。
ランボルギーニ・ウラッコ。
ポルシェ911の対抗として投入されたものでデザインはガンディーニ。
V8エンジンをミッドマウントし、後輪を駆動します。
このウラッコからフェンダーの折り返し部分が「盛り上がった」ようなデザインになっていますね。
モデルカーの出来としては比較的良いほうで、特徴的なリヤ(エンドが切り上がり、テールパイプがニョキっと出ている)も再現され、裏面も再現しようとした努力が見られます。
フロントバンパーやグリル、窓枠もディティールがしっかりしており、きちんとペイントされるなどクラシックな雰囲気も出ていますね。
リヤのルーバーはマットブラック塗装され、ホイールもかなり細かいところまで再現されているため、全体的な質感はかなり高く見えます。
1/64スケールながらも繊細な雰囲気が出ており、コレクションとしての価値は高いと思います。
ウラッコのスポーティーモデルである、シルエットと並べてみると、多くの共通点があることがわかりますね。
京商ランボルギーニ ミニカーシリーズ、「ランボルギーニ エスパーダ(1968ー1978)」。
ランボルギーニ・ミウラとわずかに時期が後ろにずれながらも平行して生産・販売されたモデルです。
京商のミニカーについては、昔の車ながらの線の細いバンパー、繊細なモール類もよく再現されており、1/64というスケールを考えると非常に高いレベルでのモデル化だと言えます。
プレスライン、ヘッドライト、グリル、エンブレム、バッジの再現度も高く、これもミウラ同様にコレクションとしての価値があると考えています。
ただ、実車の知名度と人気がイマイチなことから、ヤフオクでの落札価格も低く、そのかわり手に入れやすい車種でもありますね。
V12をフロントにマウントする為にフロントが長く、かつ4座というランボルギーニらしからぬルックスが特徴とも言えるかと思います。
今のランボルギーニのイメージからはかけ離れていますが、当時のランボルギーニからすると比較的多くの台数(1200台くらい)が生産された車種でもあるようです。
なお、エスパーダのリアフェンダーの切り欠き形状は非常に特殊ですが、やや形を変えてシルエットにも同様の形状が採用されるようですね。
このフェンダーについては同時代のウラッコやハラマとは共通性が無いことも面白い事実だと思います。
車名の「エスパーダ」は「剣」を意味する、とのこと。
出力はミウラP400と同じ350馬力で、全長4730、全幅1860、全高1185ミリ。
けっこう幅広(ミウラより8センチも広い)で、その割に全高が低く抑えられており、比較的スタイリッシュな車だったのだろう、と想像できます。