| 一見”地味”に見えるが、そうとうにお金がかかっている |
「普通の」つまりスタンダードなパガーニ・ウアイラがオークションへと登場予定。
パガーニ・ウアイラ(クーペ)は100台のみが生産されていますが、そのうちスタンダードなウアイラはわずか25台、つまり1/4のみだそう。
そのほかは過激なエアロパーツを装着したり、高いカスタムレベルを持つ個体ということになりますが、そのぶんスタンダードなウアイラは今見ると新鮮(特にここ最近は派手なウアイラがネットを賑わすことが多かった)。
このオーナーは「外装よりも内装にお金をかけたようだ
ただ、このウアイラは見た目が「地味」に見えるものの、オプションには1400万円程度が投じられ、さらにはサーキット志向のパッケージオプション「テンペスタ・パッケージ(パチェット・テンペスタ)」が装着。
このテンペスタ・パッケージは価格自体が2000万円、そしてこの装着はイタリアのパガーニ本社でしか行えないために輸送費も必要になる(このウアイラはアメリカ仕様で、販売元もアメリカ)、というシロモノです。
つまりこのウアイラは、なんだかんだで4000万円くらいはオプション費用がかかっている、ということになりますね。
ホイールはパチェット・テンペスタ専用の軽量ホイール。
ちなみにボディカラーはフェラーリ純正カラーのグリージョ・シルバーストンとのことで、元オーナーさんは同じカラーのフェラーリも所有していたのだと思われます。
テールランプベゼルやフロントスポイラー、リアディフューザー、サイドステップはカーボン製。
オプションの「専用バッグ」。
片側200万円以上という激高プライスです。
なお、収納位置がこの場所なのは、「重量物をホイールベース内に納めたかった」というマクラーレンF1同様の理由だと思われます。
リアバンパー上の「Huyra」文字は珍しくブルー。
相変わらずエンジンルームは芸術的。
これにはさすがのケーニグセグも敵うまい、という感じですね。
なお、やはりコネクティングロッド類は「ピロジョイント」。
ダイレクトな反応が得られる代わりに乗り心地が大きく犠牲になりますが、パガーニは「それもやむなし」と考えているのでしょうね。
なお、ケーニグセグは「乗り心地が良い」とも聞きますが、パガーニでそういった話は耳にしたことがなく、ということは相当にハードな乗り味なのかもしれません。
フードには、このウアイラを作った人々のサイン入り。
なお、このフードの役割は不明(エアクリーナーボックスはエンジン左右にある)。
パチェット・テンペスタ装着なのでエキゾーストシステムはフルチタン。
レトロとも先進的とも言えるメーター類。
走行距離は1462マイルを指しています。
このデザインはパガーニならではとも言え、その仕上げには目を見張るものがありますね。
「ウアイラBC」以降はアノダイズド処理を持つアルミパーツが多くなっていますが、この時代はポリッシュ仕上げのアルミが用いられ、なんともいえない趣があるようです。
トランスミッションはシーケンシャル6速。
キーはセンタートンネルにあるスロットに挿し、エンジンスタートはセンターコンソールにあるボタンにて。
なお、ウアイラBC以降はスタートボタンの位置にキーを差し込むようですね。
シートの座面中央はチェック柄。
座面の中央にあるノブはシートの高さ調節ダイアル。
これをくるくる回すことで高さを調節することになりますが、こういったところにまで「こだわり」が発揮されています。
全体的に見て、外観よりも内装にお金をかけているように思われ、つまり乗っているときに、手に触れる部分や目に入る部分の満足感を追求したのかも。
予想落札価格については公開されていないものの、これまでの相場から見て2億5000万円はくだらないだろう、と予想されています。