| このクオリティを見るに、ホンダ自身のプロジェクトと言っても信じてしまいそう |
なんとミッドシップへとホンダ・シビックを改造してしまった男が登場。
その男とはホットロッドビルダーのアンディ・バーチェック氏で、ルノー5ターボにインスパイアされ今回の「ミドシップ・シビック」を作った、とのこと(たしかに5ターボによく似ている)。
ちなみにルノー5(サンク)はもともとフロントエンジン+フロントドライブ(要はFF)ではあるものの、5ターボはエンジンをなんとミドシップマウントしてしまった変態車。
1.4リッター直4エンジンにギャレット製のターボをドッキングさせて158馬力を発生しますが、ラリー参戦用のホモロゲーション取得用として市販されたクルマです。
たしかに今回のシビックに採用されているリアフェンダーは5ターボをモチーフにしたと思われるデザインが見られますね。
ミドシップ化と同時に100馬力もパワーアップ
ただ、ルノー5ターボと異なるのは「V6/2.5リッター(エンジンそのものはアキュラ製)」という大きな、そしてもともとシビックには搭載されていないエンジンを積むこと。
そしてこのエンジンを収めるためにはフロアをカットしてフレームをワンオフで製作。
エンジンが後ろへと移動するのとは反対にガソリンタンクはフロントへと移動し、ブレーキやラジエターはシボレー・コルベットから移植したものを使用している、とのこと。
前後フェンダーがワイド化されるのはもちろん、バンパーやボンネットなど殆どのパーツは作り直されていますが、さすがはホットロッドビルダーだけあって美しい仕上がりですね。
なお、アンディ・バーチェック氏はこのシビックにていくつかのレースに出場して入賞しているとのことで、「本来FFのクルマをMRに」換装するという困難な作業をみごと成功させたと言えそうです。
そしてこのシビックを見た人から「同じものを作って欲しい」という注文が入ることになり、別に一台を製造したそうですが、そちらは何人かのオーナーの手を経て10年前に現在のオーナーのもとへ。
そのオーナーは「ミドシップ・シビック」を大事に乗り続け、エンジンをアキュラCLタイプSの3.2リッターV6へとスワップするなどカスタムを楽しんでおり、今でもアンディ氏と親交があるようです。
ちなみにアンディ氏は「このクルマは、ホンダがグループB WRCに参加するために秘密裏に作ったもので、2台だけが生産され、もう一台はホンダ本社が保管しているのさ」と言っては人々をからかったそうですが、そう言われても信じてしまいそうなクオリティですね。
VIA:Forza