| オーバーフェンダーにローダウン、ワイドタイヤというアメリカっぽいカスタムが施される |
ボクがもう一度欲しいと思うのは日産パオだけ
さて、日産が1980〜1990年代にかけてリリースした一連のパイクカーのひとつ、「パオ」。
そのほかにはエスカルゴ、Be-1、フィガロといったクルマがありましたが、パオはルノー・キャトルを意識したレトロなデザインを持っていて、1989年の1年間だけ受注を行い、その分だけを生産したという限定車。
ぼくはしばらくパオに乗っていた時期があり、そしてパオはこれまでの車歴のなかで唯一「もう一度欲しい」と考えているクルマでもあります(ぼくは過去を振り返らないので、こういった例は珍しい)。
要はそれだけ気に入っていたということになりますが、とにかく楽しいクルマだったな、という記憶しかありません。
米国にてカスタムされた日産パオが売りに出される
そして今回、アメリカの中古車売買サイトにて(オークション形式で)売りに出されているのがこの日産パオ。
日本からアメリカへと輸入され、現地にて様々なカスタムが施されている車両ですが、現在のところ70万円ほどまで価格が上昇しており、アメリカでもけっこう人気があるのかもしれません。
ボディカラーは当時存在しなかったブラック(オリジナルのカラーはアクアグレー、オリーブグレー、アイボリー、テラコッタの4色のみ)、そしてカスタムオーバーフェンダー、ブラックアウトグリル、フロントバンパーレス、スペーサーとアフターマーケット製13インチホイール、オリジナルサスペンション、LEDヘッドライト、アフターマーケット製エキゾーストなどを装備。
なお、このパオの走行距離は137,200キロなので相当な距離を走っているということになり、かつ30歳くらいという「高齢」なクルマ。
ちなみにぼくはパオのパーツをいくつか手元に残していて(自分で修理しながら乗っていたので、スペアパーツをけっこう持っている)、そのうちのいくつかはインテリアに転用し日常的に使用しているのですが、それらの樹脂パーツが経年劣化にてそろそろ崩れだしている状態です。
よって現存するパオも同じような状態なんじゃないかと考えていますが、今後パオを維持するのは少しづつ難しくなってゆくのかもしれません。
日産パオのベースとなるのはK10マーチで、これは当時「スーパーチャージャーとターボ」をドッキングさせたスーパーターボを積んだモデルがあったり、ラリーにも出場していたという頑強なモデルであることから車体剛性は非常に高く、かつ相当に台数が出たシリーズなので基本的なパーツ供給には(ジャンクヤードめぐりが必要ですが)困らない部類。
ただし「パオ特有」な部分については部品が非常に少なく、不安な(壊れそうな)パーツについては常にオークションをチェックする必要がありそうです。
なお、ボディパネルの多くはFRPなので車体が非常に軽く(730−740kg)、1,000cc4気筒エンジンの出力はわずか64馬力。
エンジンは「キャブ」仕様なので、取り扱い(とくに冬季)には慣れが必要であり、維持にはある程度の知識と根気が求められるかと思います。
売りに出されている日産パオのインテリアはこんな感じ
そしてこちらが今回販売中のパオのインテリア。
基本的にはノーマルに準じますが、ドアパネルがブラックにペイントされ、ダッシュボード上にはカバーが装着されています。
人気の高かったオプション「レトロオーディオ」は非装着のようですね。
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参照:Cars & Bids