| しかもヘッドライト含む灯火類、パワーウインドウなど電装系は問題なく作動 |
当時の日産は本当にいい製品を作っていた
さて、日産はかつて「NXクーペ」という珍車を1990年から1994年にかけて発売していたのですが(ぼくはけっこう好きだった)、今回Youtubeに「16年放置されたNXクーペを回収し、ちょっとだけ手を入れたらエンジンがすぐにかかった」という動画が公開されています。
車両のコンディションはお世辞にも優れているとは言えず、まさかエンジンを始動させることなど不可能と思えるほどのバッドコンディションであり、それでもエンジンがかかるとは「当時の日産のクオリティたるや恐るべし」。
当時、日産は「901運動」を行っていた
なお、この頃の日産はかなり勢いがあったと言ってよく、1989年にはR32スカイラインGT-RやフェアレディZ(Z32)を発表して自主規制枠ギリギリの280馬力を達成し、そのテクノロジーをもって世界中のスポーツカーを恐怖のどん底に陥れたほど。
とくにR32スカイラインGT-Rはモータースポーツにおいて圧倒的な強さを見せ、当時無双を誇ったフォード・シエラ・コスワースをあっという間に「時代遅れ」にし、手がつけられないほどの支配力をもって「ゴジラ」というニックネームが与えられた、といえばそのレベルがわかるかもしれません。
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そして当時の日産の原動力となったのは「90年代に技術世界一を目指す」という”901運動”で、これによって数々の新技術が誕生し、素晴らしい名車が誕生したわけですね。
そして名機SR20を積むNXクーペもそのひとつということになり、今回の動画は当時の日産の恐るべき信頼性を物語るものだとも考えられます。
まさかこのクルマのエンジンが再始動できるとは
この日産NXクーペは16年間放置されていたといい、たしかにこの朽ち果て具合はその年月を感じさせるもの。
ウインカーなど一部パーツは外れており・・・。
ホイールは一部外れて足まわりはサビつき・・・。
Tバールーフも紛失しているので雨や雪が入り放題。
シートにはこんな感じで苔がびっしり。
メーターには蜘蛛の巣。
それでもなんとかクルマを持ち上げ・・・。
積車にて移動させます。
なんと簡単な整備でエンジンが始動
そしてこのユーチューバーはこの日産NXクーペのエンジン再始動にチャレンジし、まずはスパークプラグを交換。
バッテリーも(中古ですが)交換。
そして驚くべきことに電装系は生きており・・・。
セルは回転するもののエンジンの始動がうまくゆかないようです。
ただ、その後に燃料系を点検してなんとエンジンの始動に成功!
バルブから異音が発生しているものの大きな問題はなさそうで、さすが当時の日産のエンジンはタフだったということがわかります。
ちなみにですが、現在の日産のドライブトレーンには「日産タイマー」が仕込まれているという報道もあり、1980年代後半〜1990年代前半にかけての日産の良心がみられなくなったのはちょっと残念でもありますね。
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16年間放置された日産NXクーペのエンジンの始動を成功させる動画はこちら
参照:Flexiny