日産がニューヨーク・モーターショーのために自らGT-Rをハードにカスタム。
その名は「Police Pursuit #23」、ニックネームは「Copzilla(もちろん”コップ”と”ゴジラ”)」。
所属は「スカイライン・メトロポリス署」とされ、名称に「23(日産)」「スカイライン(R34までは使われていたもののR35では使われていない)」を盛り込むという、なかなかにマニアックな設定です。
ニューヨーク・モーターショーで発表される「トラックエディション」をベースとしながら(おそらくはこれのプロモーション用と思われる)、外装はマットブラックに。
その上でゴールドのストライプやマーキングが入り、フロントにはガードバー、フェンダーはフレア、ドアミラーはレース用、ルーフにはLEDパトライト、リアにはとんでもなく巨大なウイング。
日産GT-Rに「トラックエディション」追加。ベース比+200万円でニスモフェンダー/サス装備
なおオーバーフェンダー装備ながらも前後タイヤが「はみ出て」おり、リアウイングのサイズについてもおそらくアメリカといえども「登録不可」ではないかと思われるものの、そこは「架空」なので許されるのだと思います。
しかも「引っ張りタイヤ」となっており、メーカー自らがこのカスタムを行ったというのはちょっと衝撃ですね。
なんとなくマッドマックス風(インターセプター2風)でもあり、ぼくとしてはかなり惹かれる仕様。
エンジン含むパワートレーンはノーマルのままで、つまり3.8リッターV6ツインターボ。
出力は565馬力、サスペンションは(トラックエディションなので)ニスモ製。
ホイールは22インチで、なんとも変わった形状ですね。
毎年エッセン・モーターショーでは「安全にチューニングしよう」というキャンペーンのため、様々車をポリスカー仕様にカスタムしていますが、今年はコルベットがパトカーに。
ドイツの運輸省にあたる機関の支援を受けていますが、安全な”チューニング”を進めるためのものでもありノーマルのはずはなく、フロントスポイラー、ワイドフェンダー、サイドスカート、リアスポイラーなどカーボン製のボディキットを装着。
同時にHELLAのポリスライト・パッケージ、フロント19、リア20インチのRR-1鍛造ホイール、ハンコックのタイヤも装着。
このキャンペーン(TUNE IT! SAFE!)は2005年から開催され、過去にはアウディR8GT(ABT)、ACS4 2.8iクーペ(ACシュニッツァー)、メルセデス・ベンツACクラス(ブラバス)等があり、毎年異なる、ちかしドイツのチューナーがカスタムした車両がワンオフで制作されます。
車のチューニングは一つの分化ですし、製造、流通、取り付け等様々な雇用を産む産業でもあるので、国がしっかりとした基準を定め、チューニングを推進するということは産業活性化、そして輸入促進や国内においても消費の拡大に繋がると思うわけです(エッセンはドイツのショーなので、ドイツのメーカーやチューナーの製品を推している)。
その意味でもこういったキャンペーンは意義がありますし、日本も国がバックアップしてくれればもっと(チューニング文化が)安全に発展するんだろうなあ、と考えたりします。
全般的に日本は産業と国との結びつきが薄いように思われ、国の基幹産業についてはもっと国がバックアップすれば企業も増収→国も税収増になりそうなものですね。
画像は過去にキャンペーンに使用された車たち。
もちろんドイツのパーツでチューンされています(こうやって見るとドイツ車以外がベースに起用されるのはコルベットが初めてかも知れない)。
RegulaチューニングによってカスタムされたアウディR8。
前後バンパーが交換され、新型風になっています。
パトライトも装備した本格ポリスカー仕様ですが、その所属が「ゴッサム・シティ(バットマンの舞台となる架空の都市)となっているのが面白いですね。
一度は挑戦したいポリスカー仕様カスタムですが、なかなか挑戦する機会がありません。
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グレードは「プレミアム」で、ナッシュビル・プレデターズのチームカラーであるゴールド(イエロー)、ネイビー、ホワイトにペイントされています。
ボディカラーはイエロー、ホイールやリアスポイラーはネイビー、ボディサイドにはチーム名の由来となるサーベルタイガーのグラフィック入り。
なおこのワンオフGT-Rは「プレデターズ」とGT-Rのニックネーム「ゴジラ」とをミックスして「プレッジラ」と命名。
スペックに(ノーマルとの)変わりはなく3.8リッターツインターボからは565馬力を発生します。
この車両はオークションにかけられ、収益金はナッシュビル・プレデターズ基金を通じて様々な地元のチャリティー活動の資金に充てられる、とのこと(落札者は車のほかに2017-2018年通じての観戦チケットもついてくる)。
動画では日産工場の様子も映し出されていますが、アメリカは地元スポーツチームの応援には熱心であり、その盛り上がりようがよく分かる内容に。
この車を実際にカスタムした職人さんたちもさぞや楽しんだのだろうと思いますが、なかなかに面白い試みといえますね。