| 天下のトヨタが「タイヤ脱落」とは意外でならない |
さらに現時点では「対策がない」もよう
トヨタ入魂のEV、bZ4Xの試乗イベントが「初日で中止」という異例の事態となったわけですが、どうやらその理由はリコール(届け出番号:5177)にあったもよう。
bZ4Xはまだ(一般ユーザー向けとしての)納車が開始されていないと思われ、「これから」というときに発生したリコールでもあり、その内容は「タイヤが脱落する」というちょっと重い内容です。
ちなみに問題を知った動機は「海外市場からの情報による」とされ、トヨタの検品体制によって発見されたもの、そして日本国内で起きた問題ではない、ということに。
ただし海外でもまだ納車が始まっておらず、これは「海外で開催されたジャーナリスト向けの試乗会」などで露見した問題なのかもしれません。
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現時点では「対策なし」
なお、この問題について現時点では対策がなく、ひとまずリコールが発表された段階であり、「全車両の使用者に対して仕様の中止を要請し、対策が決定次第、対策を実施する」とのこと。
リコールの内容としては下記の通り届け出られています。
タイヤを取付けるハブボルトにおいて、急旋回や急制動の繰返し等で、当該ボルトが緩む可能性がある。そのため、そのままの状態で走行を続けると、異音が発生し、最悪の場合、タイヤが脱落するおそれがある。
国土交通省
現時点でこの問題に起因する事故は起きてない
今のところ、幸いにも日本国内で発生した問題はゼロ、そしてこれに起因する事故もゼロだとアナウンスされており、リコールの対象となるのは令和4年3月2日~令和4年6月2日に製造されたトヨタbZ4X(112台)とスバル・ソルテラ(92台)の合計204台。※これらは試乗車や展示者であり、顧客用の車両はまだ生産されていない
ちなみにbZ4Xを生産するのはトヨタの元町工場第1ライン(愛知県豊田市)となっていますが、ここではクラウンやレクサスGS、MIRAIなど比較的高価格帯のクルマを製造しており、ここで作られたクルマの「ハブボルトが緩む」という問題が起きるのはちょっと意外。
そして「ハブボルトが緩む」ことに対して対策が(現時点で)無いというのも意外なところであり、なにか想定外のことが起きたのかもしれませんね(製造工程上ではなく設計に起因するのかも)。
参考までに、日本向けのbZ4xは初回納車分が3000台に設定されており、これについては「完売」しておらず、よってトヨタとしては今回の試乗会にて販売(KINTOへの申込み)にはずみを付けたかったのだと思われますが、その目論見も崩れ去ったということになりそうです(現在、受注を停止している)。
もうひとつ参考までにですが、世界規模で見てみると、bZ4Xが2700台、スバル・ソルテラでは2600台がリコールの対象となっていて、意外と多くの台数が作られていたということもわかります(そして、これらのほとんどは日本同様に展示車や試乗車であると報じられている)。
過去にはマツダ3で同様に「タイヤが脱落する」例も
参考までにですが、「発売されたばかりの車種でハブボルトが緩んでタイヤ(ホイール)が脱落する」というリコールだと2019年のマツダ3の例があり、こちらは「組立時の問題に起因してハブボルトとハブフランジとの間にできた隙間」が原因だと公表されており、今回のトヨタbZ4Xも同様の問題を抱えている可能性もありそうです。
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