レクサスのデザイナーはショック？レクサスが豪州特許庁にスピンドルグリルをパテント出願するも「普通すぎて他社との違いが見られない」と拒絶される

｜　ボクの目にはどうみても他社との明確な差別化が行われているように見えるが　｜

逆に、どのくらい独自性があれば登録されるのかがちょっと気になる

さて、レクサスがオーストラリアにて「スピンドルグリル」をパテントとして登録しようとしたところ「拒絶されてしまった」との報道。

その理由としては「パテント登録できるほどの特徴を備えていない」というもので、要は「普通すぎる」と判断されてしまったようですね。

なお、商標や意匠、特許とは、自社の特徴的な名称、色や形状、機能を「自分たちしか使えないように」するため各国の特許庁へと申請され、これが登録されると他社の差別化要素として（他社が使用できなくなるので）機能することになります。

スピンドルグリルは十分に特徴的だと思うが

オーストラリアの特許庁によれば「パテント登録は、個人・法人を問わず申請することができます。しかし、それら申請のなかには拒絶されるものがあり、今回もその例の一つです。この出願が却下された理由は、出願された内容が特定（この場合はレクサス）の業者の製品と他の業者の製品とを区別できないからです」。

ほとんどの人であれば、このスピンドルグリルを見れば「レクサス」だと区別できるかとは思うのですが、オーストラリア特許庁の審査員にとってはそうではなかったということになり、これはレクサスのデザイナーにとってはいささかショックな案件かもしれません（排他性がなく平凡だと断じられたということになる）。

ちなみにレクサスはそのスピンドルグリルを「現在の成功の一因」とも位置づけており、これが他のプレミアムカーメーカーとの差別化要素となっていると自負していますが、ここ最近ではちょっと大きくなりすぎたということも認めており、批判もあって「ちょっと目立たなくする」という発言も。

加えて新型レクサスRZ以降では「スピンドルグリルからスピンドルボディ」という概念の変化も見せており、今回の”拒絶”案件は「グリル」にとらわれずスピンドル形状を表現しようとしていた矢先での出来事でもあり、なおのことレクサスにとっては残念な判断になってしまったと言えそうです。

やはり特徴的なグリルを持つのはBMW

なお、フロントグリルはそのメーカーのクルマであると見分けることができる重要なパーツであり、だからこそ多くのメーカーがこれに力を入れていて、たとえばメルセデス・ベンツはこんな感じでサブブランドごとにグリルを分けています（これらの差異がわかりにくいということでパテントの出願が拒絶されると言うならまだわかる）。

アウディもかなり大きなグリルを持つ方ですが、この形状については「アウディ特有」と言えるほどの独自性はないかもしれません（これが拒絶されたとしても理解はできる）。

そしておそらくは「世界で最も」識別性が高いと思われるのはBMWのキドニーグリル。

これだとまず問題なくパテント登録ができそうですね。

参考までにですが、大きなグリル、押し出しの強いグリルを持つクルマを好んで選ぶ人は「サイコパス傾向が強い」という統計結果もあるようで、レクサスが”目立つ”スピンドルグリルを採用することにより、結果的にそういった顧客が集まってしまうとなると、それはそれで考えものなのかもしれません。

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参照：Carsales