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ついにトヨタ本体にも不正の波。ハイエース、ランクル等に積まれるエンジンに検査時不正が発覚、国内6車種、世界10車種が出荷停止に

トヨタ

| 今回の不正はダイハツ同様、意図的に行っていたものである |

やはり自動車業界の闇は「とんでもなく深い」

さて、トヨタ自動車が「豊田自動織機の不正を受け、ランドクルーザーやハイエースなどの出荷を停止する」と発表。

豊田自動織機は1926年に(トヨタグループ創始者である)豊田佐吉によって創業され、ここから1937年に分社化されたのがトヨタ自動車なので、豊田自動織機はつまるところ「トヨタの総本山」ということになります。

そして今回は何が問題だったのかというと、豊田自動織機が開発委託を受けていたディーゼルエンジン(1GD、2GD、F33A)について「出力試験時に、市販用途は異なるECUを使用して測定数値が安定するようにバラつきを抑えていた」とされ、つまり試験結果を欺いたことが問題視されているわけですね。

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トヨタ関連会社での不正が相次ぐ

なお、トヨタ関連会社では日野やダイハツなど不祥事が相次ぎ、そして今回はトヨタの源流にあたる豊田自動織機での不政治が発覚したということになり、これはある意味で非常に衝撃的な事件かと思われます(ただ、すでに多くの人には免疫ができていて、”ああそう”で片付けられると思う)。

ダイハツが不正事件により「全車種出荷停止」と発表。ただし調査報告を受け即日の判断、さらには「すべて経営陣の責任である」と認めるなど優れた対応が光る
ダイハツが不正事件により「全車種出荷停止(新車全車種の販売停止)」と発表。ただし調査報告を受け即日の判断、さらには「すべて経営陣の責任である」と認めるなど優れた対応が光る

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そして今回の問題が発覚したのは豊田自動織機から調査を委託された特別調査委員会による調査、並びにその結果をまとめた報告書経由であり、豊田自動織機がその内容をトヨタ自動車へと報告したことからトヨタ自動車の知ることとなった、とのこと。

問題があったエンジンは上述の通り3機種ですが、このエンジンが搭載されるのは日本だと6車種、ワールドワイドだと10車種に登り、その内容は以下の通り(トヨタによれば、実際に製造され車両に搭載されたエンジンの出力に問題はない、とのこと)。

車名エンジン / 生産事業体販売地域
ランドクルーザープラド1GD/トヨタ日野日本、欧州、中東、アフリカ、アジア
ハイエース/グランエース/ボンゴブローニイバン(マツダ)1GD/トヨタ車体岐阜ほか日本、欧州、中東、アジア
ダイナ/デュトロ(日野)1GD/日野日本、アジア
ハイラックス1GD/トヨタ・モーター・タイランドほか欧州、中東、アジア、アフリカ
フォーチュナー1GD/トヨタ・モーター・タイランドほか欧州、中東、アジア
ハイラックス2GD/トヨタ・モーター・タイランド日本
イノーバ2GD/トヨタ・キルロスカ・モーター(インド)アジア
ランドクルーザー 300F33A/トヨタ車体日本、欧州、中東、アジア、アフリカ
LX500d(レクサス)F33A/トヨタ車体欧州、中東、アジア

なお、このリストを見るに、日本市場に大きく影響するのはハイエースとランクル、レクサスLXだと思われ、しかしもともとトヨタ / レクサスは品質に対して消費者からの支持が厚く、よって今回の問題が起きたとしても買い控えが起きたり受注キャンセルが発生するとは考えにくく、むしろ「これでまたランクルの中古相場が上がるかも」と考える人のほうが多いのかもしれません。

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トヨタ自動車はこう語る

今回の問題発覚に際しトヨタが発表した内容は以下の通りですが、現時点では「出荷再開」については明言されておらず、続報を待つしかなさそうですね。

「認証」とは、お客様に安心してクルマにお乗りいただくための様々な基準を満たしているかを、あらかじめ国に審査・確認いただくものであり、認証の適切な取得は、製造業として事業を行う大前提であると考えております。ダイハツに続き、豊田自動織機において不正行為が繰り返されてきたことは、認証を行うメーカーとしての根本を揺るがす事態であると大変重く受け止めております。

豊田自動織機として、お客様や各ステークホルダーの皆様に、認証を行うに値するメーカーとして、再び信頼していただけるのか、まずは、今回判明したことを当局に丁寧に説明し、ご指導をいただきながら対応を進めていくと聞いております。
また、該当する事業の再生に向けては、経営陣から従業員まで一人ひとりの意識の変革、企業風土の抜本的な改革が必要となります。これらは、一朝一夕にできることではないため、ディーゼルエンジン事業を移管したトヨタとしても、豊田自動織機のエンジン事業の再生に向けて、継続的にサポートをしてまいります。
さらに、今回、該当する試験を委託した立場としても、法規に従った手順に則っていなかったことを認識できておらず、十分な目配り・把握ができていなかったと反省しております。今後は会社立て直しの全社の活動に入り込み、安全と品質が最優先に徹底されるよう、見直しを図っていきます。

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参照:TOYOTA

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