| トータルの金額はけっこう高価ではあるが、価格に比較して得られるドライビングプレジャーは小さくない |
正直、ボクは「オフロードカスタム」が大好きだ
さて、デンマークを拠点として活動するポルシェ911のレストモッド、カルマー・オートモーティブがその最新作を発表。
ベースとなるのは911各世代の中ではあまり人気がないタイプ996で、だからこそリーズナブルなカスタムが可能となっています。
なお、ポルシェ911のレストモッドは現在多くのショップや企業が参入しており、「クラシカルなルックス専門」「912専門」「軽量志向」「993専門」など多数の特色があるものの、カルマー・オートモーティブではそのひとつのウリを「オフロード」に置いており、つまりは他ではあまり見られないカスタムを、あまり人気のないモデルに対して行っているというところが大きな特徴となっているわけですね(つまりはニッチ戦略である)。
-
ポルシェ911レストモッドの新星誕生!964と993、そしてカイエンをベースにした「カルマー・オートモーティブ」
| ラリー仕様の911レストモッドは珍しい | さて、空冷ポルシェのレストモッドというとジンガー・ビークル・デザインが有名ですが、今回はデンマークから「カルマー・オートモーティブ(Kalmar Aut ...
続きを見る
カルマー・オートモーティブ製ポルシェ911「レストモッド」はこんなクルマ
そこでこのカルマー・オートモーティブ製ポルシェ911を見てみると、996ベースとした「オフロードコンバージョン」の価格は45,000ユーロから(現在の為替レートにて約725万円)。
後輪駆動もしくは全輪駆動にも対応でき、さらには「ターボ」含む様々なグレードであってもオフローダーへとコンバートできるそうですが、このコンバージョンキットを装着した車両は「RS-6」と呼ばれます。
(ベースモデルのカレラを選択した場合)搭載されるエンジンは「標準」仕様だと300馬力の水冷フラットシックス、しかしより上位のメニューを選択すれば500馬力にまで出力を向上させることができるといい、そのほか悪路走行に対応したリミテッドスリップディファレンシャルの追加、そして車高は9mmリフトアップされて最低地上高は200mmへ(この数字はカイエンとおおよそ同じ)。
リアロールケージ、厚さ0.3インチのアンダーボディプロテクションが標準装備となるほか、カスタム仕様のショックアブソーバーにスプリング セット、サブフレーム キット、新設計のドライブシャフト、トップマウント、ブッシュ、悪路走行に対応したミシュランタイヤ、専用ストラットブレース等が導入されているそうですが、オプションとしては油圧リフトショックアブソーバー(車高がさらに5センチ上がる)、ラリー仕様のフライオフハンドブレーキ、レーシングシート、フルロールケージなどがラインアップ。
なお、アクセサリー類も豊富に揃い、ルーフマウントやタイヤラック、LEDライトバーなどに加えてオーダーメイドによるボディカラーやカラーリングを施すことができるとされるので、文字通り自分だけの一台を作れるわけですね。
インテリアに関しては、同社の「いらないなら撤去しましょう」という信条に基づいており、オーディオやフロアカーペット、防音/制振剤などが取り外され、シートは標準にて軽量なレカロ製スポーツシートへ。
なお、RS-の製造には6ヶ月かかるとされていますが、ともすると(ベースモデル次第では)1000万円程度でこの魅力的なクルマを手に入れることが可能となり、なかなかに面白い選択肢でもありますね。
参考までに、カルマー・オートモーティブでは996世代のほか、993、そして964のレストモッドも行っており、ユーザーに合わせた様々なクルマを作ってくれることになりそうです。
さらには本家ポルシェが「911ダカール」を発売したということもあり、今後ポルシェ911のレストモッド、そしてカスタムにはこういったオフロードテイストが取り入れられる機会が増えてくるのかもしれません。
-
ポルシェが911ダカールのワンオフモデル「レッド58」を公開。ポーランドの伝説的ドライバー、そして当時ラリーを戦った赤い空冷911へのオマージュ
| 当時ラリーを走った空冷ポルシェ911は一時行方不明になるも、2021年に発見される | ボディ上には当時のレーシングナンバー「58」が再現 さて、ポルシェが911ダカールの特別バージョン、「911 ...
続きを見る
合わせて読みたい、ポルシェ911のレストモッド関連投稿
-
ポルシェ930ターボ風に仕上げた「911SC」レストモッドが競売に。ビタローニミラーにグループ4用ホイールなどマニアックなパーツを多数投入
| 改造ポルシェは嫌われる傾向が強い昨今ではあるが | このポルシェ911はポルシェへの敬意が感じられる仕上がりに さて、ちょっと変わったカスタムがなされた1982年製ポルシェ911SCクーペがオーク ...
続きを見る
-
その重量わずか850kg、軽量性に主眼を置いたポルシェ911レストモッド「911K」登場。レブリミットはなんと11,000回転【動画】
| ポルシェ911のレストモッドはすでにレッドオーシャン、なんらかの特徴がなければ生き残りは難しい | その点、このポルシェ911Kはほかのレストモッダーにはない武器を持っている さて、どんどん新しい ...
続きを見る
-
またまたポルシェ911のレストモッドに新生「テッドソン」登場。なんと964世代の911をHV化、「扱えるのは真のポルシェ使いのみ、これは未亡人製造機である」
| ポルシェ911のレストモッドは数あれど、さすがに「ハイブリッド」は存在しなかった | しかも重量はレストモッド前よりも「軽量」 さて、現在は次々と新しいポルシェ911のレストモッドが誕生していると ...
続きを見る
参照:Photo:KALMAR Automotive