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南アにて特殊部隊向けのランドクルーザー6輪カスタム「TAC-6」登場。銃座対応や1930kmの走行が可能な燃料タンク、装甲などすべてが実戦仕様に【動画】

南アにて特殊部隊向けのランドクルーザー6輪カスタム「TAC-6」登場。銃座対応や1930kmの走行が可能な燃料タンク、装甲などすべてが実戦仕様に【動画】

| 6輪ランクルは走行性能や冷却性能、ストッピングパワーなどすべての面において標準の4輪バージョンを上回る |

同じランクルとして生まれても、こういったハードな人生を送る個体が存在するのは興味深い

さて、南アフリカの装甲車製作業者、アーママックス・サウスアフリカがランドクルーザー70ベースの6輪ピックアップ、「TAC-6」を発表。

これは実際に特殊部隊(アフリカでは私設軍隊も少なくない)向けに設計された本気の戦闘用車両であるとともに、任務の遂行に要求される機能を盛り込んだ実用車でもあり、カッコだけの6輪駆動ではなく、実際に6輪すべてが駆動します。

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トヨタ・ランドクルーザー6輪カスタム「TAC-6」はこんなオフローダー

ベースとなるのはアフリカにて販売されている70世代のランドクルーザーで、これにエンジンやトランスミッション、そしてサスペンションのアップグレードを加えたもの。

搭載されるエンジンは強力無比な4.5リッターV8ターボディーゼル、そして最高出力は257馬力だとアナウンスされており、マニュアルのほか8速ATとの組み合わせも選択でき、とくにATは「現代の戦争の要求を超える」ように開発された、と説明されています。

実際のところ、高強度のギア、ベアリング、強化された冷却システムを備えているそうで、高圧環境でも最適なレベルで動作するとのことですが、MTであってもタフなことには間違いなく、両者ともに高い耐久性を誇る強化ドライブシャフト、標準コンポーネントよりも115%も強度が高いドロップ鍛造ドライブカプラーを備え、これらはアーママックス・サウスアフリカによれば、「トランスファーケース間のシームレスな電力伝達を確保するのに非常に重要なパーツ」。

さらにシャーシは厚さ0.2インチのスチールと補強材を使用することで”可能な限りの強度と耐荷重能力を提供する”のだそう。

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サスペンション システムには、標準長のリーフ スプリングをベースにしているものの、様々な要望に対応したオーダーメイドが可能だとされ、リフト システムやさまざまなタイヤサイズを選べます(2~4インチの範囲でリフトアップでき、タイヤ サイズは31~35インチの外形に対応できる)。

さらには大口径のガンプラットフォームを装備した車両の場合だと、オプションの自動油圧スタビライザーシステムが用意され、このプラットフォーム(銃座)を回転させても車両の挙動に影響を与えないようにも調整ができるとアナウンスされています。

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装甲ランドクルーザー「TAC-6」はあらゆる状況を考え設計されている

そのほか「実戦」に耐えうる様々なカスタムが施されていて、アクスルハウジングにはフルフローティング式3ピースサイドシャフト・セットアップが用いられ、もし作戦遂行中に破損しても修理が容易なうえ、サイドシャフトとリアアクスルハウジング間のコンポーネント構造に起因し、2本のリアサイドシャフトが取り外されたり損傷したりしても6x6の機能を維持できるようですね(壊れないこと、壊れても最低限の機能を維持できること、修理や交換が容易なことは軍用車における重要な要件である)。

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そのほか、アーママックス・サウスアフリカによれば、このTAC-4はノーマルのランドクルーザーに比較してトラクションが50%向上し、四輪駆動車を上回る性能を発揮できることに加え、「後部の4輪への荷重が均等に分散されるため、砂の上であっても(車体が沈まず)走行でき、舗装路上では3番目の車軸の追加によってトラクションと安定性が向上する」。

ビードロックホイールは極度に重い荷物にも耐えられるように作られており、ホイールあたりのリム耐荷重は167kg、そして重量物を積んでも高い制動力を発揮できるようにブレーキシステムはノーマル比で「50%増しの制動力」を誇ることに。

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そのほか、TAC-6 には”STANAG レベル1”の装甲と防弾ガラスを取り付けることができ、これを装着するとあらゆるエリアからのアサルトライフルの狙撃からキャビンを守ることが可能だとされていますが、もちろん全ての車両が銃弾の危機にさらされるわけではなく、あくまでもこの走行は「オプション」にとどまるようですね。

なお、このTAC-6は高い汎用性を誇ることも特徴のひとつであり、給水車などの後方支援車両としての使用も視野に入れられていて、さらには「1,930キロ」もの長距離走行を可能とする大型燃料タンクの装着もできる、とされています。

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気になるコンバージョン価格は(車両持込みで)約1,260万円、防弾仕様だとさらに490万円の追加が必要で、かなり高価であることは間違いありませんが、命を守るためには価格を気にするわけにもゆかず、そしてこういったカスタムに対応できるのもランドクルーザーならではなのかもしれません。

そして「日本で盗まれた」ランドクルーザーのいくばくかが海外へと輸出され、そこでこういった改装を受けることとなり、新たな人生を歩むことになるのかもしれませんね。

トヨタ・ランドクルーザー「装甲カスタム」車両を紹介する動画はこちら

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