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EV化される次世代レクサス「LFA」は伝説の再来か、それとも賭けか。トヨタの社運を賭けた挑戦は「電気自動車でも走る歓びを提供できるのか」

レクサスLFAコンセプトのサイド
Lexus

| なぜトヨタは「LFA最大の特徴」を捨て去ることに決めたのか |

あるいは過去のV10エンジンを超える内燃期間を現在の環境では作ることができず、「ならば」ピュアエレクトリックへと舵を切ったのか

自動車ファンの記憶に強く刻まれている初代「レクサス LFA」。

ヤマハと共同開発した4.8L V10 NAエンジンが放つ超高回転域のエキゾーストノートは今なお歴史上最高のサウンドの一つとして語り継がれており、多くの人がレクサスLFAについて語るのは「ここ」かと思います。

しかし長年待ち望まれていた新型LFAが採用するパワートレインはV10ではなく「完全なる電動(BEV)」で、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでのプロトタイプ走行を経て注目が集まる中、EVスーパーカー市場の需要減退が叫ばれる現代において、トヨタとレクサスが仕掛けるこの壮大な“賭け”の真意について考えてみましょう。

この記事の要約

  • 伝説的なV10エンジンを搭載した初代レクサスLFAの精神を継ぐ次世代フラッグシップモデルが全電気自動車(BEV)として開発中
  • アルミ製スペースフレームをトヨタ「GR GT」と共有しつつ、グループ初の「全固体電池(ソリッドステートバッテリー)」を搭載する可能性が高い
  • フェラーリやランボルギーニなどの内燃機関・PHEV競合に対する差別化の求道、そして「電気自動車でも走る歓びを提供できるか」というトヨタの社運を賭けたプロジェクトとなる
レクサスLFAコンセプトのフロント
Lexus

次世代レクサス LFAの概要

次世代「LFA」は、レクサスのブランドイメージと最先端技術を象徴する最高峰の電動スーパーカー(Halo Car)として開発が進められていますが、もともとLFAの名称は「Lexus Future Advance」に由来し、後に「Lexus F-Sports Apex」へと昇華したもの。

さらにレクサスによると、「LFA」とは内燃機関を持つ特定モデルに与えられた名前ではなく、「その時代のエンジニアが後世に継承すべき技術を体現するモデル」を意味するのだそう。

そして今回の「新型LFA」は、モータースポーツ直系の兄弟車であるハイブリッドV8スーパーカー「トヨタ GR GT」および「GR GT3」と並行して開発されており、2027年頃の市販化が有力視されている存在です。

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特徴・スペック・デザイン

新型LFAのエクステリアは、ロングノーズ・ショートデッキのクラシックなクーペプロポーションを備えつつ、初代LFAの面影を感じさせる彫刻的な造形が特徴で、とくにヘッドライト下のエアインテークやBピラー後方のエアダクトなど、空力性能と冷却を極限まで追求した機能美が光るもの。

注目されるパワートレインには、トヨタグループ初となる「全固体電池(ソリッドステートバッテリー)」の採用が噂されていて、従来の液体電解質バッテリーに比べ高いエネルギー密度を持ち、急速充電と軽量コンパクト化を両立させることが可能となり、さらには新世代のステア・バイ・ワイヤ技術やヨーク型ステアリング、(内燃機関を模した)物理的な振動や線形なパワーデリバリーを再現した”五感に響く”新しいフィーリングの構築が進められています。

次世代レクサス LFA(コンセプト/予測)主要スペック

項目スペック・詳細(予測含む)
パワートレイン完全電動(BEV / マルチモーター)
バッテリー全固体電池(ソリッドステート)搭載見込み
0-100km/h加速2.0秒台前半(目標値)
航続距離約640km以上(目標値)
プラットフォームオールアルミ製スペースフレーム(GR GTと共有)
ボディサイズ全長 4,690mm × 全幅 2,040mm × 全高 1,195mm
ホイールベース2,725mm
予想価格帯約4,500万〜7,500万円
登場予定2027年頃
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レクサスはなぜ新型LFAを「電動」に?

ここで気になるのが「なぜトヨタは新型LFAを電気自動車として発売するのか」。

誰もが高く評価し、LFAの象徴でもあったV10エンジンそして内燃機関を捨てて「ピュアエレクトリック」へと移行することは、ある意味において「初代レクサスLFAへの冒涜」ともいえるもの。

そして豊田章男トヨタ自動車会長は常々EVへの懸念を示し「内燃機関車への愛」を語ることでも知られており、この状況で「レクサスを退屈なブランドから誰もが憧れるブランド」へと認めさせることとなった存在でもあるLFAを「退屈の象徴」でもあるEVにて発売するというのはちょっと理解に苦しむ行為のように思えます。

ただ、ここでその真意を読み解くならば、上述の「その時代のエンジニアが後世に継承すべき技術を体現するモデル」というLFAの存在意義であり、もしここで過去のV10を使用したり、ハイブリッドといえど内燃機関を使用したのでは「後世」ではなく「過去」を意味する存在となってしまうとトヨタは考えたのかもしれません。

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そう考えるならば、トヨタは「あえて」未来へ行くためのチケットとしてLFAを「電動化」したのかもしれず、これはある意味ではフェラーリ ルーチェと同様なのだとも考えられます(ルーチェにおいて、フェラーリはこれまでのフェラーリとの過去のつながりよりも、未来を築くことを重視した要素を大量に放り込んできた)。

つまるところ、トヨタおよびレクサスは「顧客が求めるクルマ」というよりは、「未来の顧客が求めるであろうクルマ」を作ろうとしているのかもしれません(だとすれば、安直にV10サウンドを模倣し搭載しないと言われることにも納得が行く)。

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競合比較・市場での位置付け

電動ハイパーカー市場には億単位の価格を誇るリマック・ネヴェーラなどが存在しますが、新型LFAが狙うのは50万ドル以下(数百〜数千万円クラス)の「ドライビングプレジャー重視」の領域です。

現在、ランボルギーニ・テメラリオをはじめとする欧州の競合他社はV8プラグインハイブリッド(PHEV)などを主軸に据えており、しかしそれでも顧客から完全に受け入れられることは容易ではなく、BEVスーパーカーであればなおのこと。

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また、同じプラットフォームとアルミシャシーを共有しながらV8ツインターボハイブリッドを積む「トヨタ GR GT」も強力なライバルとなり(あらゆる面で比較がなされることは間違いない)、「ガソリンエンジン特有の音と振動がないBEVで、いかに愛好家の心を掴むか」が市場での生き残りを左右するという現状に対し、真っ向から勝負を挑むのが新型LFAということになりそうです。

補足情報・新しい気付き

トヨタ・レクサスは、このGR GTやLFAの開発思想を伊勢神宮の「式年遷宮」になぞらえて説明していて、20年ごとに社殿を造り替えて大工技術を次世代へ継承するように、前回のLFA(2010年登場)から約15〜20年の節目でスーパーカーを新調し、技術と職人技を若いエンジニアに継承するプロジェクトでもある、と述べています。

また、開発チームは安易なエンジン疑似音(フェイクサウンド)の合成をあえて拒否し、電動モーターならではの超高レスポンスや、車両から伝わる微細な振動を再設計することで「BEVならではの新しい官能性」を生み出そうとしていて、ヒョンデ「アイオニック5 N」のようにギミックで楽しませるアプローチとは一線を画す、本格的な走りの質の追求が期待されており、GR GTでは「内燃機関の可能性を」、レクサスLFAでは「エレクトリックパワートレインの可能性を」それぞれ追求することになるのだとも考えられます。

レクサスLFAコンセプトのインテリア(ステアリングホイール)
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結論

初代LFAが残した高揚感と官能的なサウンドの功績があまりにも大きかったからこそ、全電動化される新型LFAへの期待とハードルはかつてないほど高まっているというのがいま現在。

しかし、全固体電池をはじめとする先端技術、そして妥協のないシャシーエンジニアリングが組み合わさることで「電気自動車でもこれほど楽しいクルマを実現できる」という新たな金字塔を打ち立てる可能性も捨てきれず、そしてそこにチャレンジするのがレクサスLFAでもあり、2027年、日本のモノづくりが生み出す新たな名車の誕生を楽しみに待ちたいと思います。

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参照:CARBUZZ, Lexus

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