![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2020/10/KTM-X-Bow-GTX.jpg)
| これだけのスペックで3000万円だったら絶対に安い |
「READY TO RACE」をスローガンに掲げ、そのラインアップの半分くらいが競技用という、レースのことしか考えていないバイクメーカー「KTM」。
そのKTMが送り出す4輪車がX-BOW(クロスボウ)で、2008年に販売を開始したのち、現在ではX-BOW GT、X-BOW R、X-BOW RR、X-BOW GT4といったラインアップを持つに至っています。
そして今回發表されたのがX-BOW GTXということになりますが、KTMによれば、「もっともスペクタクルで、もっとも技術的に進んだクルマ」。
ボディパネルはフルカーボン
このX-BOW GTXはサーキット走行専用モデルとなり、公道での走行は一切不可。
公道走行可能なX-BOWをベースに、FIAのホモロゲーションを取得可能な安全装備等を追加したエクストリームなモデルです。
![KTM-X-Bow-GTX-7](https://live.staticflickr.com/65535/50473349983_30a8e66fa2_c.jpg)
ボディパネルはフルカーボン製で、見る限りではX-BOWシリーズとの共通性が低く、「別のクルマ」のようにも見えますね。
なお、ドアは存在せず、乗降はジェット戦闘機よろしくキャノピー式のフードを開閉して行います。
このキャノピーはX-BOW GT4では一枚もののプレクシグラスだったものの、X-BOW GTXでカーボンファイバー製のフレーム構造へと改められ、両側の窓は開閉式に。
ちなみにドアミラーは存在せず、フロントフェンダーに装着されたカメラ、そして室内のモニターにて外部を確認します。
![KTM-X-Bow-GTX-3](https://live.staticflickr.com/65535/50473349868_1236232aee_c.jpg)
搭載されるエンジンはアウディ製の2.5リッター直列5気筒ターボが採用され、インジェクションバルブやウエストゲート、インテークシステム、エキゾーストシステム、ソフトウエア等を改良することで出力は530馬力へ。
![KTM-X-Bow-GTX-4](https://live.staticflickr.com/65535/50473349653_fc6154597e_c.jpg)
車体重量はわずか1,048キロに収まるため、パワーウエイトレシオはスーパーカーと言うよりもハイパーカーに近い1.98をマークします。
![KTM-X-Bow-GTX-6](https://live.staticflickr.com/65535/50473349838_51bf0b9290_c.jpg)
装備としては120リッターサイズのFT3安全(燃料)タンク、ホリンジャー製MFシーケンシャル・トランスミッション(6速/シフトチェンジは「電制」)、メタルレーシンググラッチ、LSD、ザックス製超正式ダンパー、6ピストンブレーキキャリパー等が挙げられます。
![KTM-X-Bow-GTX-5](https://live.staticflickr.com/65535/50474205047_27c1f38d6a_c.jpg)
KTM X-BOW GTXのインテリアも完全にレーシングカー
もともとX-BOWのインテリア自体がスパルタン極まりない仕様ですが、GTXともなるとさらにスパルタン。
ダッシュボード、ステアリングホイールやシートもカーボンファイバー製となり、シートベルトはシュロス製の6点式。
X-BOXシリーズ共通の「シートではなく、ペダルボックスを移動させて」ドライビングポジションを決めるスタイルも継承されています。
そしてこれだけのこだわりを持つからには安くはなく、その価格は邦貨換算で約2900万円。
ただしマクラーレンやランボルギーニ、ブガッティは「カーボン外装だけで」2500万円~3000万円のオプション価格だと言われるので、このKTX X-BOW GTXは(骨格や内外装フルカーボンとういうことを考慮すると)ある意味割安なのかもしれません。
![KTM-X-Bow-GTX-2](https://live.staticflickr.com/65535/50474205422_34b3ed9391_c.jpg)
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KTMクロスボウはもともと「500台くらい」売れればいいという当初の計画だったそうですが、現在の生産台数は1万台を超えており、しかもバリエーションがどんどん拡大していて、ある意味では「隠れたヒット商品」とも言えそうです。
参照:KTM