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株式譲渡によって戦略の変わったシュプリーム(Supreme)。今度はナイキとのコラボでオッサンスニーカー発売

2018/06/13

| もう止まらないシュプリームのコラボ戦略 |

ナイキ(Nike)とシュプリーム(SUPREME)との最新コラボスニーカー、「エア ストリーク スペクトラム プラス(AIR STREAK SPECTRUM PLUS)」の発売日が6月16日に決定。
ベースとなるのはランニング用シューズ「エア ストリーク」の初期モデルで、アッパーにはフレイム(炎)パターン、シュータンにはNIKEとSupremeのロゴ、かかとには世界地図、サイドには「Zn(ズーム エア ユニット)」ロゴ。

販売は国内シュプリーム店舗とオンラインストア、「ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)にて。

シュプリームは株式の半分を売却した

シュプリームというと昨年のルイ・ヴィトンとのコラボが相当に大きなインパクトを持っており、それ以降ルイ・ヴィトンの客層が一気に変わってしまうことに。
さらにルイ・ヴィトン筆頭のLVMH(モエ・ヘネシー・ルイヴィトン)グループに属するスーツケースブランド「リモワ(RIMOWA)」もシュプリームとのコラボスーツケースを発売し、ここで「LVMHがシュプリーム買収か」というウワサが流れたもののLVMHはシュプリーム買収を否定。

その後シュプリームは株式約5億ドル分(シュプリームの発行済株式の半分にあたる)を投資ファンドであるカーライル・グループへと売却していますが、ここでシュプリームは大金を手にできる反面、「カーライルの意向を受け入れざるを得ない」という状況となっています。

実際にその後シュプリームは各方面とのコラボを加速させており、リーバイスとのコラボ(Supreme x Levi’s)も展開しており、ルイ・ヴィトンとのコラボ以降、旧来のファンから強烈な批判を受けているのもまた事実。

シュプリームの製品は本当にイケてるのか?

ナイキにおいても過去に何度かシュプリームとのコラボレーションを行っているものの、今後「シュプリームがほかブラントのコラボを加速」させるのは間違いなさそうですね。
というものカーライル・グループは手にした株式の価値を上げることが目的であり、そのためには販売規模を拡大することが最優先。
つまり「ブランド価値」よりも「売上(利益)」のほうが重視されるということになり(それが投資グループの存在理由)、そのためには「何でもやる」だろう、とぼくは考えています。※おそらく投資グループはシュプリームに愛を感じているのではなく、カネを見ているのだと思う



これはジョージ・ルーカスがスター・ウォーズの権利をディズニーに渡した後に、ディズニーがスター・ウォーズをスピンオフありアニメありの「なんでもあり」状態にしてキャラクターも乱発し利益追求に走ったのと同様で、ジョージ・ルーカスが言う通り「我が子を悪魔に売り渡してしまった」状態。
シュプリームについてもそれは同じで、もはや魂をお金で売ったのと同じなのかもしれません。

なお超高級腕時計メーカー「リシャールミル」はどこかのグループに属すると「自由が失われる」「ブランド価値が希薄になる」ことを理由に買収を断固拒否。
いくつかのブランドが独立を貫いているのにはこういった理由がありますが、とにかくシュプリームは「違う道を選んだ」ということになりますね。

ちなみに今回のシュプリーム×ナイキの限定スニーカーですが、いわゆる「ダッドスニーカー」系。
ダッド=お父さんということですが、休日のお父さんが履いているような「アレ」ですね。
つまり「ダサカッコイイ」ということで、モデルが履くと格好良いものの、一般人にとっては「諸刃の剣」。

正直言うとルイ・ヴィトンやリーバイスとのコラボ商品についてもぼくは「格好良い」とは思えず(ただし一部はデザイン的に優れている)、買っている人の大半は「限定だから」「転売できるから」という理由で購入しているんじゃないか、とも考えています。

エア ストリーク スペクトラム プラス(AIR STREAK SPECTRUM PLUS)についても、これを本当に「格好良い」と思って買う人はあまりいない(つまり購入は転売目的)かもしれません。

ちなみにシュプリームがコラボ製品において、こういった「ギリギリ」のデザインを用いるのは「理解不能な領域に踏み込むことで、なんとなく雰囲気的に格好良く思わせる(人々の判断能力を奪う)」「他人が理解できないものを身につけているのがカッコイイと考える人々を狙う」意図があると思われ、ここはシュプリームが”日和らない”ところでもありますね。※これをカッコイイと言わないと自分のセンスが疑われるという風潮がある

VIA:Supreme

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