| しかもメルセデス・ベンツは実車を持ち込んできた |
さて、現在広がりつつある「STAY HOME」の動き。
もちろんコロナウイルス拡大の感染拡大防止を狙ったものですが、自動車メーカーも様々な動きを見せているのは既報の通り。
トヨタやマツダはペーパークラフトを提供し、アウディやモーガン、FCAはキッズ向けに塗り絵を提供することとなっています。
もちろん、これ以外にもランボルギーニがマスクやシールドを作ったり、トヨタやGM、フォードが人工呼吸器を作ったりと様々な方法にてコロナウイルスから世界や人々を守るために動くことに。
そして今回、アウディが展開しているのは「フォーリングス・チャレンジ」。
これは「家の中にある、丸いものを4つ集めて、フォーリングス(アウディのエンブレム)を作ろう」というもの。
たとえばレコードやグラス、ガムテープ、お皿、シリアル、丸めたケーブルなど様々なものが登場しています(まだ”丸まった猫4匹”は登場していないようだ)。
これはなかなかに面白い試みであり、すでに多くの人が#FourRingsChallengeのハッシュタグをつけて投稿済するなど大人気な企画に成長。
メルセデス・ベンツはこれを見逃さなかった
そしてアウディのフォーリングスチャレンジに反応したのがジャーマンスリーの一角にしてライバルたるメルセデス・ベンツ。
何を思ったかメルセデスAMG C63カブリオレでドリフトを行い、路上にアウディのフォーリングスを描くというパフォーマンスを見せています。
これについては挑発でも対抗でもなく、「相乗り」ということになるものの、メルセデス・ベンツの思惑通り大きく拡散されることになり、メルセデス・ベンツとしては「しめしめ」なのかもしれませんね。
これまでにもジャーマンスリーはお互いを尊重したプロモーションを展開
なお、こういった「他社を自社広告に引っ張り出す」例は少なくはなく、比較広告としては比較的メジャーな手法。
最近だとレクサスが「テスラよりもレクサスのほうがずっといいぞ」という比較広告を展開したのは記憶に新しいところです。
ちなみにこういった比較広告について、消耗品や低価格な製品では「有効」とされるものの、高額製品や高所得者(知識者層)向けの製品だとむしろ「反感を買う」場合も。
このレクサスの件については、ネットでの反響を見る限り、レクサスは自らの評価を下げたとも考えられます。
米レクサスが暴挙に出る!テスラオーナーに向け「レクサスのほうがいいぞ。レクサスに乗り換えよう」とDMを送り、「高価買取」「値引きクーポン」もオファー
そしてメルセデス・ベンツはさすがに上品な手法を用いることが多く(ライバルを卑下するようなことはせずに尊重する)、BMWの100周年に際し、BMWに「100年間、ライバルであり続けてくれてありがとう」というメッセージをSNSで公開したことも。
そしてBMWはこれに対するお礼として、メルセデスAMGの50周年に対するお祝いメッセージをサーキットに掲げたこともあり、お互いの紳士的な反応が支持を集めたようですね。
最近のこういった「やりとり」だと、退任したメルセデス・ベンツCEO、ディーター・ツェッツェ氏をネタにしたものが秀逸。
同氏は長くメルセデス・ベンツCEOを努め、2019年に退職したわけですが、BMWが公開した動画を見ると、「メルセデス・ベンツを退職し、家に帰ってから”これでようやく好きなクルマに乗れる”とBMW i8でドライブに行く」というもので、おそらくはメルセデス・ベンツの協力もあったんじゃなかろうかと思える内容です。
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