| アメリカでも「若者の車離れ」が加速 |
リーマンショック以降、アメリカにおける自動車販売が「初」の減少に転じる見込み。
まだ12月に入ったばかりではあるものの、このままのペースだと通年で「前年割れ」となるのは確実視されています。
アメリカは現在好景気に沸いており「株高」ではありますが、それでも車が売れないのは日本同様に「若者の車離れ」がその背景にあるとも言われます。
かろうじてSUVやトラックが売れている状況
それでもアメリカ市場で人気があるのはやはりSUVとトラック。
セダンやコンパクトカー、ハイブリッドは「さっぱり」という状況ですが、これは以前より続く「原油安」がその理由ではないか、と見られているようですね。
原油が高かった頃は「ハイブリッドカー」人気が加速し、一方でSUVなど燃費の悪い車は売れずに「ハマー」はブランド廃止に追い込まれたほど(あと数年頑張っていれば廃止にならずに済んだのかもしれない)。
なお、アメリカの自動車市場の状況は「数字以上に悪い」と見られ、というのも値引きが拡大したり、サブプライムローンよろしく「不正」ローンが増加しているとも言われています。
これは「売れない」では済ますことが許されない自動車業界の「ノルマ」に対する厳しさが背景にあり、売れない状況でもなんとか売るために上記のような「禁じ手」にメーカーが手を出しており、さらに企業向けの大口納入を獲得するために相当な好条件を出しているとも言われ、そういった車両が中古市場に安く出てくると「より一層」新車が売れない状況になる可能性も。
おそらくアメリカの自動車市場はここから「負のスパイラル」に入る可能性があり、ちょっと心配な状況ではありますね。
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