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ポルシェ・マカンに採用の4WDシステムの解説動画が公開に。ハルデックスとトルクベクタリングについて考える

投稿日:2014/12/28 更新日:

ポルシェ・マカンには4WDシステムが採用されますが、それを解説するオフィシャル動画が公開に。
現在ポルシェはVWアウディグループに属し、同門のフォルクスワーゲンの4WDシステムである4MOTION、アウディの4WDシステムのクワトロともにハルデックス・カップリング(現在の最新版はハルデックス5)を採用しています。

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一方、VWに吸収される前にポルシェが開発した初代カイエンはハルデックスではなく遊星ギアを使用した4WDシステムで、これは比較的オーソドックスなものと言えますね(ティグアンはハルデックスと思われるが、当時でもカイエンはティグアンとの設計思想の差をアピールしており”別物”を主張していた)。

現行カイエンでは「四駆システムを見直した」「電制デフを採用した」との記載があるのでハルデックスの可能性がありますが、これは非公開なので不明。
ただし、現行カイエン発表時でもポルシェが積極性用を行っていたPDKと組み合わされずにトルコン式ATと組み合わされていることを考えると、ハルデックスではないのかもしれません(カレラなど911系はハルデックスの4WDシステムを採用すると言われる)。

マカンについては4WDシステムの供給元など明かされていませんが「カイエンとは四駆システムが異なる」というエンジニアの発言があったようで、これは「ハルデックスのバージョンが異なる」ということなのか、「形式そのものが異なる」のかは不明。
ただし、現在ポルシェがVWアウディグループに属すること、PDKと組み合わせていることを考えると、VWやアウディと同じハルデックス(5)を採用していると考えるのが妥当です。
※ボルボ、ポルシェ、アウディ、VW、ランボルギーニなど多くのメーカーがハルデックスを採用していますが、各社とも独自の制御と組み合わせており、各社で呼び方を変えている

ハルデックスはもともとスタンバイ/オンデマンド式の「なんちゃって四駆」とされ、そのために当初本格オフローダーを方々して登場したカイエンはこれを採用しなかった可能性がありますが、ハルデックスも第五世代に進化するにあたり数々の改良を施しています。
従来のシステムは通常はFFで、スリップが生じてから(前後アクスルの回転差を検知してから)トルクを後輪に配分するというものでしたが、最新世代では「スリップする前に」という記載があります。
つまり最新世代ではフルタイム4WDと遜色がないとも(理論上)言えるわけですね。

なお、ハルデックスは第4世代から前後アクスルの回転差によって駆動するシステムから、アクティブに前後アクスルへ駆動力を配分するシステムへと進化しています。

しかしいかにトルク配分のモニタリングを細かく行ったとしても、物理的にスリップしてからの配分ではタイムラグが生じると思われ、おそらくこれは「予測」に基づいてトルクを配分するものと思われます。
VWアウディの最新モデルでは三軸センサーが採用されており、これをもとに総合的に車両を制御しているので、おそらくは「滑りそうなアングルになると」トルクを配分するのかもしれない、と考えています。

その場合は理論上前輪:後輪でそれぞれ0:100もしくは100:0までの配分が可能とされますが、これはハルデックスを採用する各メーカーの設定によって異なります。
そしてハルデックスのもうひとつの特徴は、現行世代(5)でも左右駆動輪のトルク配分は行っていない、ということ。
つまり前後のトルク配分のみで左右間のトルク配分は行わっていない、ということですね。
VWゴルフRや、アウディのSモデルでは「トルクベクタリング」の記載がありますが、正確には「内輪にブレーキをかけて相対的に外輪の駆動力を強くする=アンダーステアを防ぐ」というものです。

対してスバル、三菱(AYC)、ホンダ(SH-AWD)など日本勢の採用するものは「外輪へのトルク配分を増す=強制的に車を回転させる=オーバーステアへ持ち込む」タイプのトルクベクタリングで、こちらはアクティブ側と言えますね。
なぜ日本勢と欧州勢で考えが異なるのかは不明ですが、最近だと欧州メーカーでもこの「アクティブ・トルクベクタリング」を採用するものがあり、たとえばレンジローバー・イヴォークやジャガーFタイプの4WDシステムがそれに該当します。

イヴォークはもともと「トルクベクタリング・バイ・ブレーキ(名称がわかりやすい)」を採用し、アウディやVWと同じ形式のトルクベクタリングを行っていますが、「アクティブ・トルク・バイアシング」、左右間の駆動を行うシステムを採用し、「強制的に車を曲げる」という構造を採用しています。

今後はこの「アクティブ型」トルクベクタリングが主流になってくると思われ、そうなると極端にコーナリングスピードが向上すると考えられます。
たとえばFRのジャガーFタイプと、AWDのジャガーFタイプのサーキットラップタイムが公表されれば、その差が明らかになるわけですね。

こちらはマカンのプロモーションビデオ(オフィシャル)。

こちらはマカンがサーキットを攻める動画(オフィシャル)。

こちらはマカンのウインター・テストの動画(オフィシャル)。

こちらはオートかーによるレンジローバー・イヴォークとマカンとの比較レビュー。

AUTOBILDによる、マカンとアウディQ5との比較レビュー。

おなじくAUTOBILDによるBMW X4との比較動画(スタジオ撮影による外観の比較)。

関連投稿:ポルシェがリアアクスル・ステアリングの解説動画を公開。低速から高速まで機能

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ポルシェがリアアクスル・ステアリングの解説動画を公開。

とくにスポーツカーにとって珍しい装備ではありませんが、その動きがよく分かる内容となっています。

低速では逆位相(前輪と後輪が逆向き)に動き、狭いところに駐車したり、出たりするのが容易に。
高速走行に移ると同位相(前輪と後輪とが同じ向き)となり、コーナリング時の安定性が向上する仕組み。

ポルシェはこれを「バーチャル・ホイールベース・エクステンション」と呼んでいますが、文字通り低速では短いホイールベース、高速では長いホイールベースと同様の働きをすることになりますね。

古くはホンダがBAプレリュードにて「4WS」として採用し、最近だとルノー・メガーヌGTが「4コントロール・システム」として採用しています。
かつてはステアリングホイールと機械的に連結されているものが主流でしたが、今は電気的に速度によって切れ角や位相を変化させるのでしょうね。

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