アメリカでは「ニューマネー」、日本だと「アクティブ・ミレニアルズ」
ロールスロイスCEO、トルステン・ミュラー・エトベシュ氏によると、「最近の(ロールスロイスの)顧客は自身でクルマを運転するケースが増えている」とのこと。
ロールスロイスというと古くから「ショーファードリブンカー」、つまり運転手付きのクルマとして知られ、自分で運転するほうがレアケース、というたぐいのクルマであったわけですね。
購入者の多くは「ニューマネー」と呼ばれる若くリッチな人々
しかしながら現在ロールスロイスの顧客の平均年齢は40代前半となり、彼ら/彼女らは運転手を雇うのではなく自身で運転する場合がほとんどだそう。
現在でももちろん運転手つきを前提に購入されることがあるものの、それはごく一部のファントム(しかもロングホイールベース)だけだとしており、レイス、ドーン、カリナン、ゴーストのオーナーはほとんどが「自分で運転する」。
ロールスロイスオーナーの平均年齢は上述のように「40代前半」ではあるものの、おそらくは60代以上と20代とに分かれていると考えられ、そして若い世代の多くは「ニューマネー」と呼ばれる、若くしてお金を稼ぐようになった層だと思われます。※以前は45歳が平均とされたものの、最新の報道ではさらに若返っている
これに合わせてロールスロイスの販売はどんどん伸び、販売、そして従業員数とも「過去最高」。
とにかく若いお金持ちに受けているのがロールスロイスということになりそうですが、これには「ブラックバッジ」の設定や、カリナンの発売がやはり大きかった模様。
そしてそういったクルマを購入する人々はカスタムにも熱心であり、実際にカリナンを購入する顧客の「100%はオーダーメイド」。
つまり彼ら/彼女らは「自分仕様」にクルマをカスタムするためには大量のお金を投下しているということになりますね。
なお、同じイギリスの高級車ブランドであるベントレーはこの波に乗れずに”ニューマネー”を呼び込めなかったようで、その販売はジリジリと下がるばかりか顧客の年齢層も「高齢化」するなど、明暗がくっきりと分かれているようです。
日本でも「若年リッチ層」が猛威を振るう
なお、日本でも”ニューマネー”に相当する「アクティブ・ミレニアル」なる層が存在し、これは最近プレジデント・オンラインが「都心で急増する"金遣いの荒い若者"の正体」として報じたところ。
彼らは「タバコ、時計、クルマ」が好きだとのことで、これはバブル期を経験したミドルと同様の傾向で、たしかにブランドショップに行ったり腕時計店に行ったり輸入車ディーラーへ行くと、目に入るお客さんは「ミドル層か若者かどちらか」。※ロールスロイスの内覧会もそんな感じ
つまり30代、40代にはこういった傾向が見られず、高額消費を担うのは50代前後か、はたまた20代ということになるのかもしれませんね。