| 走行風によって十分な気流を生じさせれば雨にも濡れない |
Drivetribeが「いったい何キロで走れば、オープンカーで濡れずに済むか」を理論的に考察。
まずオープンカーのエアフローについて、動画ではボディラインに沿って流れる「バウンダリーレイヤー」が発生し、これがフロントウインドウを伝ってウインドウから空中へと放たれる「セパレーションポイント」に繋がるということを述べています。
高速走行と低速域とでは風の巻き込みが異なる
そしてウインドウから剥離するエアは「タービュランス(乱気流)」を発生させるとし、これは速度が低いと室内へと巻き込まれ、速度が高いと空気が剥離して後方へと流れてゆくようですね。
そしてオープンカーの多くは「ウインドウデフレクター」を持ち、これはシートの後方にある「ついたて」のようなものですが、このウインドウデフレクターは低速域での風の巻き込みを防止するために用いられるパーツ。
なお、ぼくはこれまでにオープンカーを3台乗り継いでいますが、このウインドウデフレクターについて、その効果については「あるような、ないような」といい印象です。※そのためか、オプション設定としているクルマも多い
もっとも雨天に適しているオープンカーはマツダ・ロードスター
そして動画では、「雨の中でもっとも濡れにくいクルマ」としてマツダ・ロードスターを挙げています。
ロードスターのフロントウインドウの角度は「立って」いて、この角度がより低い速度にてエアの剥離を発生させ、それが雨の(室内への)侵入を妨げるとのこと。
そしてロードスターの場合は時速45マイル(約72キロ)もあれば雨が室内に入り込むのを防げると結論づけています。
一方でフェラーリ・カリフォルニアのように「ウインドウが寝て」いると雨の侵入を防ぐに十分な剥離を発生させることができず、剥離を発生させるには、より高い速度が必要になる模様。
そして一部のメルセデス・ベンツのオープンカーには、ウインドウ上部にデフレクターが装備され、意図的に風の剥離を起こさせて風を車体後方へ流すように考えられており、これは「より低い速度で」雨の侵入を防ぐことになる、とのこと。
もちろんこれは「理論上」であり、雨の降る角度や雨粒の大きさ、風によっても変わると思われるものの、面白い考察ではありますね。
それでは動画を見てみよう
こちらがアニメーション付きでその「理論」を紹介してくれる動画、「How fast do you have to drive to stay dry in a convertible?」。
Source: Drivetribe on YouTube