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限定40台、選ばれし顧客のみが手にできる「フェラーリFXX」が競売に登場。その価値は推測不可能

2019/06/22

| 過去には1億4000万円の落札記録、そして14億円で販売されたことも |

フェラーリの車両開発プログラム「XX」。

これは選ばれた顧客のみが手にすることができるサーキット走行専用車両「XX」モデルを使用して走行を行い、そこで得られたデータを市販車へとフィードバックする、というもの。

つまりは顧客自身がテストドライバーとなって新型フェラーリを開発するという、フェラーリファンにとっては夢のようなプログラムですね。

これまでにも599XX、今回紹介するFXX、そしてラ・フェラーリをベースにしたFXX Kやその発展型「Evo」といったモデルが存在しますが、これらは上記プログラムのためだけに使用されるという贅沢な車両。
かつ、FIAの定める規格に適合させていないためにレースにも参加できず、まさに「フェラーリ社とその重要顧客が開発テストを行うためだけ」に存在しているという特殊なクルマでもあります。

フェラーリFXXの生産台数は40台のみ

当然ながら「XX」シリーズを入手することは非常に困難であり、フェラーリの顧客の中でも「一握り」しか購入が許されないクルマ(Googleの副社長が所有していることが知られている)。

そしてXXプログラムはフェラーリのバックアップのもとで行われ(走行データを取得するので)、よってオーナーはもちろんサーキットまで車体を輸送する必要があり、日程や費用について相当に自由度が高い人でないと参加するのは難しそう。

ユーチューバー、サロモン氏が少し前に、「世界で最も裕福なフェラーリ・クラブ」としてその活動の様子をレポートしていますが、まさにレースさながらの「そこまでやるか」というサポート体制であることもわかります。

【動画】世界一裕福なフェラーリ・クラブ、「コルセ・クリエンティ」はこう活動している!まるで自分がレースの主役になったかのようだ

フェラーリFXXの細部はこうなっていた

そして今回、オークションハウスであるRMサザビーズが2006年式のフェラーリFXXを8月の競売にかけると発表しており、熾烈な争奪戦が繰り広げられることになるのは間違いなし。

今のところ詳細は発表されていないものの、まずは画像がリリースされている状態です。

そして今回公開された画像は非常に貴重なもので、というのもこれまでFXXの細部を捉えた画像がなかったため。
今回、ここでその細部を見てみましょう。

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フェラーリFXXに搭載されるエンジンは6.3リッターV12(もちろん自然吸気)。
出力は789馬力。
エンツォフェラーリに比較して129馬力も出力が向上しています。

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ホースはメッシュ、サスペンションはインボード、そしてコクピットとの間には遮熱板が設置。

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本来テールランプのある位置にはテールパイプ。
そのほか放熱用のダクトやエアジャッキ用アダプターも確認できますね。

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フェラーリFXXのベースはエンツォ・フェラーリですが、その面影がほとんど感じられないほどにモディファイされています。

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車体重量は1155キロ(エンツォフェラーリに比べて100キロ軽量化されている)、そしてダウンフォースはエンツォフェラーリの40%増し。

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サイドウインドウ自体は開閉不可能となり、スライド式による「小窓」がついています。

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簡素なヘッドライト。
けっこう空気抵抗がありそうですが、この形状にも意味があるのかもしれません。

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フェラーリFXXのインテリアはこうなっている

こちらがフェラーリFXXのインテリアというか「コックピット」。

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エンジンスタートはセンターコンソールにて。

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フロアマットは意外に高級(毛足が深い)で、「FXX」のロゴ入り。

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ステアリングホイールの形状自体は市販車に近く、ただし外周がアルカンターラへと張り替えられ、センターパッドもカーボン製、そしてスポーク上のスイッチ類も変更されています。

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メーターはこんな感じ。
液晶(カラー)ですね。

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こちらは購入者に配布される付属品(というか走行に必要な装備)と思われます。
ヘルメットはシューベルト製、ウェア類はプーマ製。

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そして工具類も付属するようですね。
フェラーリではおなじみのUSAC、そしてチェストも含まれ、これだけでも「数百万円」はかかりそう。

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こちらも付属するタイヤ。

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フェラーリFXXには公道走行可能バージョンも存在する

そして本来はサーキット走行専用モデルであるフェラーリFXXですが、やはり公道走行可能な仕様へとコンバートした個体も存在。
こちらは過去になんと「14億円」で販売されています。

販売しているのはイギリスのAutoTraderというエキゾチックカーディーラー。
サーキット走行用ということで、もともと存在しないホーンやウインカーも装備され、その他サイドブレーキ、公道走行可能なタイヤ、ソフトなサスペンション、カメラ式リヤビューモニタも交換もしくは追加に。

なお、これら「公道仕様」へのコンバートはフェラーリが行ったとのことで、証明書と元パーツも付属(いつでもサーキット専用スペックに戻せる)。

エンジンは6.3リッターV12で850馬力を発生し、トランスミッションは6速シーケンシャル。
0-100キロ加速はブガッティ・シロンと同じ2.5秒、最高時速は398キロという驚愕のスペックとなっています。
製造は2008年、走行距離は2092キロ(当時)。

なお、後方確認はミラーではなくカメラ。

こんな感じで周囲の風景がミラーに映し出されます。

なお、遮音についてはほぼなされていないのか、助手席の人との会話にはヘッドセットが必要となるようですね。

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