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ランボルギーニが”アヴェンタドールSVR”発表とのウワサ。公道走行不可、ル・マン参戦用の「究極にしてアヴェンタドール最終兵器」

2019/10/11

| 色々な情報を総合すると、この話は「かなり信憑性が高い」 |

ランボルギーニがアヴェンタドール「SVR」を発表するのでは?というウワサ。
これは公道走行ができず、サーキット走行のみが可能なクルマで、ル・マンのハイパーカークラス(従来のトップカテゴリ、LMP1クラスの置き換え)に参戦するためのベース車両では、とも言われています。

なお、実際にランボルギーニはこのハイパークラスへの参戦を検討しているとも報じられ、「すでにレギュレーションを確認済み」とも。
であればこのタイミングで「アヴェンタドールSVR」のウワサが出てくるのは極めて「納得」でもありますね。

ハイパーカークラスの規定はこうなっている

FIAの定めるハイパーカークラスの規定はおおよそ下記の通り。
現在ハイパーカークラスへの参加を表明しているのはSCG(スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス/SCG007)、トヨタ(GRスーパースポーツ)、アストンマーティン(ヴァルキリー)、そして参戦検討中はランボルギーニはじめケーニグセグとIGM(ゴードン・マレー)、沈黙を貫くのはフェラーリとマクラーレン、参加否定はメルセデスAMGといったメンツです。

・ハイパーカースタイルを持つこと
・ロードカーをベースとしていること
・2年以上継続生産されるクルマであること
・20台以上が生産されていること
・最低重量は1,100kg
・出力はトータルで750馬力
・タイヤサプライヤーは1つ
・ル・マン・サーキットを3:30で走れること

・ハイブリッドは非搭載でも可
・ハイブリッドシステムの出力は270馬力まで
・ハイブリッドシステムが駆動するのは前輪
・プロトタイプの場合は専用のガソリンエンジン搭載も可能
・車体と違うメーカーのエンジンは搭載不可能
・燃料は一種類

現在参加を表明しているなかで、正直「ヴァルキリー」と「GRスーパースポーツ」は反則に近く、とくにGRスーパースポーツはル・マン連覇を成し遂げたトヨタTS050ハイブリッドをベースにしており、これに(レーシングカーにコンバートしたといえど)ロードカーベースのクルマがチャレンジしようというのはかなり無謀です。

ただ、規定は「ロードカーベース」とあり、トヨタはこのTS050ハイブリッドをロードカーの「GRスーパースポーツ」へとコンバートし、またレーシングカーに仕立て上げるという”裏技”的な手法を採用することになりそう。

さらにはそういった「不公平」を解消するために出力は750馬力に抑えられ、つまりGRスーパースポーツ、ヴァルキリーも「パワーダウン」を余儀なくされるということになりますね(もちろんこれはランボルギーニにとって有利に働く)。

そして「20台以上の生産」というところがちょっと気になるのですが、これは「ロードカーベースでなくてはならないのか」「ロードカーベースのサーキット走行専用モデルでもいいのか」不明。

もしも前者であれば、公道走行ができないと言われるアヴェンタドールSVRはその規定を満たしていないということになりそうで、しかしランボルギーニが「規定を確認し」、その上でアヴェンタドールSVRを出してくるのであれば、後者なのだろうとも考えています。

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レーシングカーとロードカーとはこれくらい違う

そしていかに速いロードカーであってもレーシングカーに太刀打ちできない例として、「ニュルブルクリンクのラップタイム」を見てみましょう。

現在、ニュルブルクリンク最速のロードカーは、ポルシェ911GT2 RS MR(マンタイ・レーシング)。
このタイムは6:40.3であり、これは2位のランボルギーニ・アヴェンタドールSVが記録した6:44.97よりも5秒近く速いタイム。

ニュルでは一番でなくては我慢ならない?ポルシェがチューンした911GT2RS"MR"でニュル最速を更新する

一方で、ポルシェがそのレーシングカー「919ハイブリッドEVO」で記録したのは5:19.55で、いかに最速といえどもロードカー、そして生粋のレーシングカーとの間にはこれくらいの差がある、ということですね。
そして、トヨタは(GRスーパースポーツのベースでもある)TS050ハイブリッドについて、ポルシェ919ハイブリッドEVOの記録を破ることができるという自信を見せており、つまるところGRスーパースポーツも”それくらいのポテンシャルがある”とも考えられますね。

ポルシェ919ハイブリッドEVOがニュルにて驚異の5:19.55を記録。自身の記録を51秒短縮

ただ、ポルシェ911GT2 RS MRやアヴェンタドールSVJはあくまでもロードカーであり、919ハイブリッドEVOはレギュレーションを無視したレーシングカーの改良版で、トヨタTS050ハイブリッドもル・マン連覇を成し遂げたレーシングカー。
よって単純にこれら比較することは難しく、実際にレースとなれば、ロードカーは「公道走行を無視した改造」が可能になり、レーシングカーは「パワーダウン」を強いられ、これらによって両者の差が小さくなる、ということですね。

実際にはどうなる「ランボルギーニ・アヴェンタドールSVR」

そこで気になるのが、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVRが登場したらどうなるのか?ということ。
現時点では何ら情報はなく、しかし公道走行を無視できるということから大幅な軽量化が達成できるのは間違いなさそう。

出力に関しても触媒などを外すことで向上が見込めるものの、すでにアヴェンタドールSVJでも770馬力を発生しており、ハイパーカークラスの「750馬力」以上なので、さらなるパワーアップの必要はなく、ただし商業上の理由で800馬力以上を発生する可能性も(レース時にはリストリクターによって出力制限)。

ランボルギーニは少し前にサーキット専用のワンオフモデル「SC18」を発表していますが、ハイパーカークラスにはこのクルマをベースにした車両で参加する可能性が高いとも報じられており、仕様はこのSC18に準ずることになるのかもしれません。

ランボルギーニ「規則を確認したが、ル・マンのハイパーカークラスには参戦可能だ」。SC18で参加する可能性を示唆

そして、ハイパーカークラスの規定では「2年間継続して生産しなくてはならない」というものがあり、もしアヴェンタドールSVRが登場するのであれば、あと2年はアヴェンタドール自体も生産されると考えて良さそう。

アヴェンタドールは順当に行けば2011年にも後継モデルにバトンタッチされる予定であったものの、アヴェンタドール後継モデルは規制の関係上「ハイブリッド」とならざるを得ず、しかしバッテリー技術が思うように進歩しないために「アヴェンタドール後継は2024年くらいになる」とも。

そしてアヴェンタドールの販売を(2024年まで)高いレベルに維持するためにも、「アヴェンタドールSVR」をレースに投入する必要性がある、と考えているのかもしれませんね。

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VIA:Lambocars

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