| サーキット向けオプション「アセット・フィオラーノ・パッケージ」は約850万円 |
これまで不明だったフェラーリSF90ストラダーレの価格がまずはオーストラリアで発表に。
これによると現地でのフェラーリSF90ストラダーレの価格は846,888オーストラリアドルで、邦貨換算だと約6429万円。
「限定ではない」レギュラーモデルとしては、これまででもっとも高価なフェラーリということになりそうですが、「およそ1000馬力(986HP)」という驚愕のパフォーマンスを考えると”まだ安い”と思えるのが不思議です。
なお、オーストラリアだと、この価格はアヴェンタドールSロードスターの825,530豪ドルとかなり近い設定になる、とのこと。
ちなみに日本でのフェラーリSF90ストラダーレの価格は5340万円なので、やはりランボルギーニ・アヴェンタドールSロードスター(増税前で4996万9107円)の価格とけっこう近い、ということになります。
日本の価格に比較するとオーストラリアでの値付けはかなり高いということになりますが、これは現地の関税(5%。撤廃が検討されていたが実施されたかどうかは不明)、そして高級車税(これも撤廃されたかどうか不明)の影響かもしれません。
フェラーリSF90ストラダーレは「誰でも買える」
そしてオーストラリアにてSF90ストラダーレが発表された際、 フェラーリ極東および中東エリア統括CEO、ディーター・クネヒテル(Dieter Knechtel)氏が語ったのは「(支払えるお金さえあれば)誰でもSF90ストラダーレを購入できる」。
つまり、これまで発売されたフェラーリの限定モデルのように「購入条件」が課されていないということで、フェラーリの所有経験がない人でも注文できる、ということになりますね(今のところ、SF90ストラダーレは台数の限定はない、とされている)。
実際に、フェラーリ・ジャパンの公開するSF90ストラダーレのサイトを見ると、「フェラーリの世界に足を踏み入れてみてください。 最寄のディーラーを見つけてみてください」と誰でもウエルカムな表現が見られます。
限定フェラーリには購入制限がある
なお、限定フェラーリには購入制限があり、買おうと思っても買えないのが限定フェラーリ。
その制限内容は時代とともに変わっているようですが、ちょっと前だと「現行モデル何台、限定モデル何台、クラシックモデル何台」を持っていないといけないとか、「何台以上の購入経験が必要」だとも言われています。
そして現代においては「フェラーリユーザーは、これからフェラーリを買おうとする人や、フェラーリに興味をまだ持っていない人との接点」という考え方にて、「何台持っている」「何台買ったことがある」という条件から、「いかにその人が影響力を持っているか」にシフト。
これは主にスポーツやビジネス界での知名度や影響力、そしてネット上においての価値が重視されるようになり、フェラーリが「乗って欲しい」と思う人に対してフェラーリがアプローチをかけるという手法へと変化しているようです。
よって、これまでにフェラーリを購入したことがなくとも「フェラーリが認めた」人物であれば、488ピスタのような限定モデルが優先的に回されることになり、これまでにもそういった例がいくつか報告されていますね。
逆に、フェラーリのコレクターとして高名な人物で、これまでにもフェラーリに何台もカスタムオーダーしたり、F1マシンを購入したような人であってもフェラーリが「売らない」と決め、限定モデルを回さないケースも出てきています。
【動画】フェラーリを愛したものの、フェラーリからは愛されず限定モデルを売ってもらえなかったコレクター。それでも「最も高価なフェラーリ」を所有するナゾ
さらに、フェラーリにワンオフモデルを発注できる顧客は「ほんの一握り」。
フェラーリのワンオフモデルを注文できるのは上位250人のVIPのみ。価格は3億円から、それでも納車されるまでには「5年待ち」
こういった「購入制限(条件)」があり、いくらお金を持っていてもフェラーリに認めてもらえず、これまでフェラーリを購入してこなかったコレクターも数多く存在しますが、このSF90ストラダーレでは購入制限がなく、かつ「1000馬力級」というパフォーマンスを持つため、そういったコレクターたちも手を出してくるかもしれませんね。
「スポーツ志向仕様」アセット・フィオラーノ・パッケージは850万円
そして同じく発表の場では、SF90ストラダーレ向けのパッケージオプション、アセット・フィオラーノ・パッケージの価格が111,306オーストラリアドルであるということも発表(日本では正式に価格が公表されていないと思うが、570万円くらいだと聞いた)。
SF90ストラダーレはフェラーリ史上はじめて「2つの仕様」を用意したとアナウンスされ、ひとつは標準仕様、もうひとつがサーキット志向の「アセット・フィオラーノ・パッケージ」装着車。
このパッケージオプションを装着すると、より高いダウンフォースを発生するリアウイング、サーキットにフォーカスしたチタン製サスペンションスプリング、樹脂製ウインドウ、カーボンファイバー製パーツ等によって30キロの軽量化がなされる、ともアナウンスされています。
なおSF90ストラダーレの納車は2020年後半からを予定している、とのこと。