| 599GTOの相場は若干下がり気味だが |
2010年に599台のみ限定に発売された「フェラーリ599GTO」がオークションにに登場予定。
599GTOのベースはカタログモデルの599GTBとなりますが、2009年に発表されたサーキット走行専用モデル「599XX」から移植されたパーツが多く、公道走行よりもサーキット走行に近いロードカー。
なお、この599XXはフェラーリのコルサ・クリエンティ部門が運営する「XXプログラム」用に製作された車両で、購入者はフェラーリによるサポートのもとサーキットを走行し、そこで得たデータを市販モデルに活かすという意図がある、と説明されています(実際に488ピスタにもXXプログラムからのフィードバックがある)。
【動画】世界一裕福なフェラーリ・クラブ、「コルセ・クリエンティ」はこう活動している!まるで自分がレースの主役になったかのようだ
599GTOは「当時フェラーリ史上最速」だった
なお、599GTOの「GTO」は「グランツーリスモ・オモロガート(Gran Turismo Omologato)」を表し、GTレース用のホモロゲーションを取得した、という意味。
フェラーリの「GTO」だと250GTOや288GTOといった前例がありますが、599GTOの場合はこれらとは異なって「レースに出ることが目的ではない」ものの、当時はフィオラのサーキットを1:24で走行し、フェラーリ史上最速のロードカーという称号を獲得しています。
そして今回販売されている599GTOは北米向けに製造された125台のうちのひとつで、走行距離はわずか270キロを刻むのみ。
フェラーリ599GTB/GTOのCピラーには特徴があり、フローティング構造(ヒドゥンピラー)を持っていて、その内側にはフライング・バットレスつき。
599GTOの場合、オプションでこのピラーの外側に(599XXに装着される)ウイングレットを取り付けできたそうですが、これは多くの国では「違法」であったため、装着率は高くないようですね。
ボディカラーはもっともリセールが高いであろう”ロッソ・コルサ”。
この後に「GTO」と名のつくフェラーリは発売されておらず、それを考えると599GTOは非常に貴重なモデルだということがわかります。
ブレーキディスクはカーボンセラミック、そしてディスクの前方には、おそらくF1からのフィードバックと思われるカバー付き。
ホイールボルトは「チタン」を採用しているようですね。
搭載されるエンジンは6リッターV12、出力は670馬力(599GTBは620馬力)で0-100キロ加速は3.35秒、最高速度は335km/h。
ヘッドはもちろん、インテークまでもがレッドにペイントされています。
フェラーリ599GTOのインテリアはこうなっている
このフェラーリ599GTOのインテリアカラーは「タン」。
これもまたもっともリセールが高いであろう内装色ですね。
さすがに走行距離270キロだけあって新車同様のインテリア。
シートのサイドサポート部(ボルスター)にもシワひとつ無い状態です。
フロアマットの代わりには滑り止め加工されたプレート、そして助手席側のフットレストが「本気」を感じさせますね。
センターコンソールほかインテリアにはカーボンパーツがふんだんに使用され、「1 of 599」という限定モデルであることを表すプレートも。
このほか、F1にて31度のタイトルを獲得した記念プレートも装着されているようですね。
このフェラーリ599GTOが販売されるのは6月に開催されるメカム・オークションにおいてですが、予想落札価格については言及ナシ。
599GTOは一時期1億2000万円ほどの相場を記録したものの現在は8000万円程度に落ち着いている状態。
ただしこの599GTOについては「走行距離が極端に少ない」そして「もっともフェラーリらしいカラー」ということでかなりな高値がつくかもしれません。