| メーターの次は”ステアリングホイールが進化”する |
メルセデス・ベンツは5月27日に新型Eクラス・カブリオレとEクラス・クーペを発表すると予告していますが、今回はそれらに採用される「新型ステアリングホイール」を紹介する動画をリリースしています(奇しくも新型5シリーズ、6シリーズGTも同じ日に発表される)。
そしてメルセデス・ベンツによると、最大のトピックは「ハンズオフ検知機能」。
つまりドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを検知し、これを様々なファンクションの「起点」とするようです。
ステアリングホイールにはセンサー内蔵
まず、このステアリングホイール表面そして裏面には「センサー」が内蔵され、これによってドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを判断。
もし握っていなければ誤作動防止のためかスポーク上にあるスイッチ類が動作しない、とのこと。
そしてこれらスイッチはすべて(スマートフォンのような)タッチセンサー式で、しかし個別に独立したセンサーを持つために操作ミスを最小限に防ぐ、としています。
加えて重要となるのは半自動運転時に「一定の条件下にて、ステアリングホイールを握っていないと警告が作動する」ということで、この警告が発報されてもステアリングホイールを握らなかった場合、クルマは「自動で停止する」のだそう。
新型ステアリングホイールの構造はこうなっている
そしてこちらがメルセデス・ベンツによる新設計のステアリングホイール構造。
表皮(レザーもしくはウッド)の下にはセンサー、そして緩衝材、さらにはヒーターにインナー、そして芯材という構成を持っています。
なお、レザーは「直射日光が当たっても熱くなりにくい」加工が施されており、これはいくつかの自動車メーカーでもすでに採用済み。
なお、この画像の「ダブルデッカー」スポークはAMGラインのみに採用される”スーパースポーツ”デザインとのことで、標準モデルはまた異なる仕様を持つようです。
そしてこのダブルデッカーの場合、スポーク部は完全に「フラッシュサーフェス」となり、スイッチ(センサー)は表面温度が100度に達しても正常に作動する、とのこと(業界初らしい)。
車両の操作方法は進化し続ける
なお、車両の操作方法、その機能の操作については常に進化していて、メルセデス・ベンツは以前に(たぶん90年代)ジョイスティックにて車両を操作しようとしたことも。
ただ、その時代は現代のようにインフォテイメントシステムが複雑になるとは考えていなかったようで、この「ジョイスティック」はあくまでのクルマの動きをコントロールするためのものであったと記憶しています。
その後にクルマの各種機能設定が複雑になり、これらをスイッチで行うようになりますが、機能呼び出し等の操作が煩雑でわかりにくく、よってロータリーコマンダーや音声、ジェスチャーといったインターフェースも登場。
ただし音声やジェスチャーは信頼性が低く機能に限界があり、しかしロータリーコマンダーは運転中の注意を削がれるといった観点からか、最近ではステアリングホイールのスポークに操作が集中する傾向があるようです。
特にメルセデス・ベンツはその最右翼であり、現在でもタッチパッドをスポーク上に設けたりしていますが、かつては「クルマの動きをコントロールするためのデバイス」であったステアリングホイールが、インフォテイメントシステムの発達により、「クルマの”機能を”コントロールするためのデバイス」へと進化しているのは面白いところですね。
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