| いったいこれだけのコンディションを持つポルシェ911カレラRSがどこに眠っていたのか |
おそらくは「地球上でもっとも走行距離が少ない」と思われる、964世代のポルシェ911カレラRSがオークションに登場。
生産されたのは1991年ですが、走行距離はわずか164kmを数えるのみで、現在の最高入札価格は約3000万円となっています(当然ながら、最終的にこんなレベルで終わらないことは火を見るよりも明らか)。
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ポルシェ911カレラRSはこんなクルマ
964世代の911カレラRSは「もっとも価値が高いと考えられるポルシェ」のひとつであり、ベースとなるカレラ2を極限まで軽量化して車体と足回りを固めたクルマ。
カレラ2に比較して130kgも軽くなっていますが、これに大きく貢献しているのはアルミ製フロントフードに薄肉化されたガラス、マグネシウム製ホイールにリアシートレス、制振材や防音材の除去。
エンジンは3.6リッター・フラットシックス、そして内部構造の適正化に軽量フライホイールへの変更というレシピが用いられています。
なお出力については標準仕様の+10馬力である260馬力に留まりますが、これはある意味で「速さの追求は必ずしもパワーのみで達成できるものではない」というポルシェの考え方の現れかもしれません。
フロントトランク内は内張りが一切合切外されていることがわかります。
なお、車体はシーム溶接によって補強済み。
なお、この「ガーズレッド」のペイントは完全にオリジナル。
ポルシェ911カレラRSのインテリアはこうなっている
そしてこちらはポルシェ911カレラRSのインテリア。
経年劣化を除くと新車コンディションを維持しており、レカロ製シートは「ダークグレー、パールグレー、ライトグレー」という90年代っぽいカラーコンビネーションを持っています。
トランスミッションはもちろんマニュアル。
ゲトラグ製G50というところは標準仕様の911カレラと同じですが、ギア比が短縮されている、とのこと。
ドアインナーパネルは極限まで軽量化され、ドアインナーハンドルはもちろん「プルタブ」。
リアシートは「レス」、そしてカーペットには「Carrera RS」のロゴが入ります。
ステアリングホイールは意外や「普通」。
なお、この個体は2017年8月にはポルシェ・ツェントラム・ミュンスターによってサービスが実施され、エンジンオイルとフィルター、ブレーキフルード、バッテリー、燃料ポンプが交換されている、とのこと。
加えてサービスマニュアル、説明書などの書類も揃っており、間違いなく「世界で最も価値が高い911カレラRSの一台」だと思われます。
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参照:Collecting Cars