| アストンマーティンにとってヴァルキリーは「悪夢」となるかもしれない |
開発の難航、レッドブルとの提携解消、資金難・・・。これほど発売までに苦難が続いたクルマも珍しい
さて、先日リークされてしまったアストンマーティン・ヴァルキリーのハードコアバージョン。
フロントやサイドにレーシングカーばりのエアロパーツが装着されており、そのほかにも細々とした部分が修正されていますが、ヘッドライトが装着されているところを見ると「夜間も走る」つまり耐久レースを走るレーシングカーだと考えてよいのかもしれません。
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新型ハイパーカーは6月28日に発表
そして今回、アストンマーティンがその「リークれされた」ハイパーカーと思われる車輌を6月28日に発表するという投稿を自社のインスタグラムにて行っており、こうやって大々的に発表するということは「ワンオフ」ではなく、一定台数を生産する新バリエーションだとも考えられます。
現時点ではこの新型ハイパーカーの詳細について謎のままですが、あとわずか2日ばかりでその姿を見ることができるので、さほど待たずとも良いというのは朗報ですね。
ヴァルキリーはまたまた暗唱に乗り上げる
なお、ヴァルキリーに関しては新たな問題が持ち上がっており、それは「資金的な問題」。
ちょっと話はややこしく、アストンマーティンはヴァルキリーの開発を行うにあたり資金が足りなくなってしまい、これを解決するに際し2016年にネビュラ・プロジェクトと契約を締結。
その内容としては「ネビュラ・プロジェクトはアストンマーティンに資金を提供し、アストンマーティンはネビュラ・プロジェクトに(金利代わりの)ロイヤルティを支払う」というもの。
その方法として、ヴァルキリーを注文した顧客はネビュラ・プロジェクトに対して支払い、ネビュラ・プロジェクトはロイヤルティを割り引いた額をアストンマーティンに支払うということになっていたようですが、アストンマーティンは「ネビュラ・プロジェクトがアストンマーティンにお金を支払わない」という理由にてネビュラ・プロジェクトを訴えている、と報じられています。
ただしアストンマーティンはこの訴訟に関して「納車に遅れは出ない」とコメントしているものの、ネビュラ・プロジェクトがお金を支払わなければ「2100万ドルの損失が出る」ことになるようですね。
そしてこの他にもネビュラ・プロジェクトとは複雑な問題が絡んでいるといい、おそらくこの訴訟は泥沼化するんじゃないかと見られています。
ヴァルキリーはついに路上テストを開始
なお、開発が難航しているともいわれたアストンマーティン・ヴァルキリーですが、今回スペインの公道にて路上テストを行なう様子が目撃されており、ボディカラーはブリティッシュ・レーシンググリーンを思わせる深いグリーンに彩られ、アストンマーティンのテストドライバーのひとり、おそらくクリス・グッドウィン氏が運転しているという詳しい情報も。
動画ではコスワース社が開発した1,000馬力オーバーの6.5リッター自然吸気V12エンジンの咆哮を聴くことができますが、おそらく車内にもそのサウンドが響き渡るのだと思われ、テストドライバーがイヤーマフを装着していることからも「異常な音量」であることを推測できます。
参照:astonmartinlagonda, Reuters, Supercars All Day