| ますはポルシェ911、ボクスター、ケイマンにて提供を開始し、のちには他車種にも対応 |
さらにはカーコンフィギュレーターでの選択や、幅広いカラーのチョイスも可能に
さて、ポルシェは昨年「3Dプリントによって製造されたバケットシートを開発中」とアナウンスしていますが、今回ようやく開発が終了し、正式にオプションに加える、と発表。
この「革新的な3Dプリントによって製造された、より軽く、より快適な」シートは、発泡ポリプロピレン製のベースサポートと、アディティブマニュファクチャリングで作られたポリウレタンベースの素材を混合した、通気性のあるコンフォートレイヤーを接着したものだと説明されています。
さらにこれらの部品はクリップで固定され、滑りにくい素材「Race-Tex(アルカンターラのような生地)」で覆われていますが、ポルシェはRace-Texについて「サポート力があり、パッシブベンチレーションのための通気性を備えた素材」だとコメント。
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ポルシェ「これはシートの革命である」。3Dプリントによって自在に形状や硬さを変更可能なバケットシートが登場
| 現在開発&テスト中。2021年半ばからオプション設定 | ポルシェが自ら「革命」とまで表現する新型フルバケットシートを公開。シート自体の基本構造はすでに存在する軽量フルバケットシートと同一ですが、 ...
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新型バケットシートは「あらゆる面で」従来型シートよりも優れていると考えて良さそうだ
ポルシェのテストドライバー、ラース・カーン氏によると、「プロのモータースポーツ界では、個々のドライバーに合わせたシートが以前から存在していました。それらを知る私にとっても、最初にこの3Dプリントシートを使用したテストドライブでは、人間工学的に優れていることに感心したほどです。やや低めのシートポジションと改善された太もものサポートは、レーシングカーのシートから得られるものに似ています。また、パッシブ・ベンチレーションも印象的でした」。
現時点では画像が公表されているのみで、その具体的な仕様についてはわからないものの、それら画像を見る範囲では、従来のウレタンフォームに代わる、非常に粗い(隙間のある)、そして柔軟性と反発力のある構造で構成されており、これは「従来のウレタンフォームよりも薄いにもかかわらず、より柔軟で、より反発力があり、より通気性があって、何よりも軽い」ということになりそう。
このシートは「カスタマイズ可能」なことも特徴のひとつで、3つの異なる剛性グレード選択によってドライバー個々にあわせた快適性が向上するとともに、ポルシェが従来まで提供してきたフルバケットシートに比べて8%の軽量化を実現している、とのこと。
ポルシェによると、まずボクスター、ケイマン、911に対してこのオプションを提供し、2022年2月からは、ほかの車種においてもポルシェの提供するパーソナリゼーションプログラム「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア」にて注文できるようになり、同時にカーコンフィギュレーターに統合される予定だとアナウンスされています。
このシートは、ポルシェセンターにて、「数分で」組み立てられるため、すでに納車されている一部のモデルにも容易に後付けすることができるほか、一部の車両では、この新しいシートを助手席側に装着することも可能なのだそう。
この3Dプリントされたバケットシートは、2,677.50ユーロ(約36万円)で販売されることになり、3つのハイライトカラー(ブラック、ガーズレッド、レーシングイエロー)が用意され、さらに来年になればアークティックグレー、ウルトラマリン、シャークブルーの3色を追加する模様。
ポルシェは最終的に、顧客一人ひとりの体のラインに合わせて特別に設計された3Dプリントシートを提供する予定だといいます。
なお、シート単体でこの価格だと考えると相当に高価ではあるものの、ポルシェのバケットシートは(一般に)ポルシェであれば載せ替えができることが多く、一度大枚をはたいて購入しておけば、後々購入するであろう別のポルシェにも使用ができるため「割安」という見方もあるようですね。
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