| ドライバーむき出し、このコンパクトな車体で時速309キロを出すのはかなり怖そうだ |
実際に発売できるかどうかは今のところわからない
さて、続々出てくる新興スーパーカー/ハイパーカーメーカーですが、今回はインドのヴァジラニ・オートモーティブ(Vazirani Automotive)から世界最軽量の電気自動車を謳うハイパーカー「Ekonk(エコンク)」が発表されています。
ちなみにこのヴァジラニ・オートモーティブは3年前にもハイパーカー「シュール」をリリースしているそうで、ちゃんと実績のあるメーカーということになりますね。
なお、エコンクの車体重量はわずか738kg、最高出力は732馬力なので、パワーウエイトレシオは「ほぼ1」になるということには驚かされます。
その秘密は「バッテリー冷却技術」にアリ
現在、多くのスポーツカーメーカーがハイブリッドやピュアエレクトリック化に二の足を踏んでおり、その理由が「バッテリーが重いから」。
しかしこのヴァジラニ・エコンクはバッテリーEVであるにもかかわらず、マツダ・ロードスターやアルピーヌA110はもちろん、ロータス・エリーゼよりも車体重量が軽く、この軽量性を実現した秘密は革新的なバッテリー冷却技術「DiCo」だとされています。
創業者のチャンキ・ヴァジラニ氏は、この技術が「バイオミミクリー(生物への擬態)」と「古代インドの製造技術」から着想を得ていると主張しており、公式ビデオからわかるのはバッテリーモジュールが液冷ではなく空冷だということ、人間や動物が体温を調節する方法を参考にしているということのみ。
つまりその詳細は不明であり、おまけにバッテリー容量、一回の充電あたり航続可能距離、充電時間等についても明らかではなく、このへんはちょっと「胡散臭さ」も残るところですね。
ネーミングはインドの聖典から
エコンクは、インドの聖典に登場するビッグバンの世界、すなわち「神の光の始まり」にちなんで名付けられたといい、エレクトリックモーターを使用しているにもかかわらず、チャンキ・ヴァジラニ氏によると、そのキャラクターは「機械的で純粋」だとされ、このハイパーカーは、ムンバイのNATRAC(National Automotive Test Tracks)で実際にテストされており、0-100km/hは加速2.54秒、最高速度309km/hを記録しています。
デザイン面では、カーボンファイバー製のスリムなボディを採用していて、リアにはスパッツが取り付けられるなど空気力学的に非常に優れたであろう外観を持ち、ホイールアーチは優雅な弧を描き、低い位置にあるノーズにはLEDストリップが埋め込まれることに。
なお、フロントガラスやルーフがないため、ドライバーは車の右側に位置し、安全のためにロールバーで保護されることになりますが、後方のロングテールには、4つの水平方向のLEDストリップが組み込まれており、ディフューザーとしても機能しています。
現時点では、エコンクの生産開始時期は明らかにされておらず、ヴァジラニ・オートモーティブによると「この技術は、よりスムーズな未来のために、世界と共有する準備があります」とも述べているため、他メーカーとのコラボレーションも視野に入れているようですね。
ヴァジラニ・オートモーティブ・エコンクのプロモーション動画はこちら
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