| ジェットエンジンのために燃料タンクも新設し、「世にも奇妙なテスラ」に |
もちろんエレクトリックモーターとジェットエンジンとの併用による走行も可能
さて、テスラは2023年に発売を予定している新型ロードスターに「スペースXパッケージ」を用意し、ロケットに使用されるスラスター(推進装置)を10個取り付け、それによって加速やコーナリングを「航空機レベル」にまで高めようという計画を持っています。
なお、スラスターは燃料を使用するため、ピュアエレクトリックカーが「石化燃料を燃焼させてCO2を排出する」という奇妙なことになってしまうわけですが(もしかすると圧縮酸素を使用するのかもしれない)、今回自作にてテスラ・モデルSにロケットエンジンを取り付け、一足先に「自家製スペースXパッケージ」を実現した男がいると話題に。
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「ジェットパワーテスラ」の製造にかかったのは42日
この男、その名をマット・ミッカさんといい、彼はテスラ・モデルSの空力特性、ジェットエンジンの特性を綿密に計算して取り付け場所決定し、そのための加工を開始します。
なお、こちらはスロットルレバーですが、「3連」のジャンボジェット風の構造を採用しており、実際の作動時にはかなり気分が盛り上がりそう。
ちなみに操作部が完成するとこう。
3つのジェットエンジンは常時状況をモニタリングされており、意外と(失礼)本気で作っているということがわかります。
このスナップスイッチもまた気分が盛り上がりそう。
ちなみに燃料はケロシン(灯油)で、普通にガソリンスタンドにて給油が可能です。
ただ、テスラには燃料タンクがもともとないので、安全タンクを新たに設置しているようですね。
燃料は専用のメーターで残量を確認できます。
ジェットエンジンはこうやって取り付ける
ここからはジェットエンジンの取り付けですが、当然ながらマウントは自作(200以上のパーツを自作したらしい)。
この取り付け位置もしっかり計算されています(もっとも効率的な位置に配置)。
おそらくマウントは車体に直接溶接などで取り付けられているとは思いますが、見た感じではちょっと不安(もちろん、ここまでの技術を持っている人なので、問題のない作りをもっているものと思われる)。
完成して満足げな表情のマット・ミッカさん。
いったいジェットエンジンはどれくらいの威力があるのか?
なお、このエンジンの推力については触れられておらず、しかし動画ではいくつかのテストを行っている様子がわかります。
まずは路地裏でジェットエンジンをスタートすると・・・。
ジェット気流にて嵐が巻き起こったかのような状態に。
ちなみにジェットエンジンに火を入れてスタートさせ、回転数を徐々に上げてゆくと、エンジン内部やエンド部が真っ赤に加熱される様子がわかり、それもまた大迫力です。
実際にジェットパワー・テスラで走ってみたらどうなるのか
そこでマット・ミッカさんは行動にこのジェットパワー・テスラを持ち出し、なんと「エレクトリックモーターを使用せず、ジェットエンジンだけで走行する」ことに成功。
時速100キロくらいまで加速し、その速度を維持することが可能なようですが「燃費」は不明(すぐに燃料がなくなりそう)。
その後は「エレクトリックモーターのみ」と、「エレクトリックモーター+ジェットエンジン」との2パターンで0-60マイル加速を試していますが、前者は4.4秒くらい、後者は3.4秒くらい。
つまりは1秒タイムが短縮されたということになり、「けっこうな威力がある」と考えていいのかもしれません。
ただ、マット・ミッカさんはこの結果に満足しておらず、さらなるパワーアップを考えているというので、近いうちに「アップグレードバージョン」を見ることができるんじゃないかと期待しています。